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32,135件中 1-20の結果を表示しています
  • ──異年齢の生徒集団における「通過儀礼」としての暴力──
    山口 季音
    教育社会学研究
    2013年 92 巻 241-261
    発行日: 2013/07/25
    公開日: 2014/07/28
    ジャーナル フリー
     生徒集団における
    暴力
    に関する従来の研究は,
    暴力
    が継続化する過程において,「被害者」は「加害者」に一方的に拘束されているとみなす傾向にあった。それに対して本稿は,「加害者」からの
    暴力
    を「被害者」が肯定的に受容することが
    暴力
    の継続化に寄与する過程を明らかにするものである。そこで,20代男性への半構造化インタビューで得られた,中学校の「非行集団」における
    暴力
    被害の事例を詳しく取り上げ,それを異年齢の生徒集団における「通過儀礼」としての
    暴力
    という視角から分析した。
     事例において,「被害者」は上級生による
    暴力
    の被害に苦しんでいたにもかかわらず,
    暴力
    を集団の秩序維持のためのものとみなし,肯定的に受容していた。その主な要因として,以下で述べるように,
    暴力
    被害が「被害者」の自尊感情を高めるものであったことがあげられる。第1に,「被害者」は同学年の生徒の代表として
    暴力
    を受けており,そうすることで同学年の生徒よりも優位な立場でいることができた。第2に,「被害者」は
    暴力
    の被害に耐えることで,集団のメンバーからの称賛を得られた。
     以上,「通過儀礼」としての
    暴力
    という視角からの分析により,「加害者」から
    暴力
    を受けることが利益に繋がっていたために,「被害者」は
    暴力
    を肯定的に受容し,
    暴力
    の継続化に寄与していたことが示された。本稿の知見は,生徒集団における
    暴力
    がいかに継続するのかについて新たな理解を促すものである。
  • *赤澤 淳子, 井ノ崎 敦子, 上野 淳子, 松並 知子, 福留 広大
    日本心理学会大会発表論文集
    2020年 84 巻 PS-005
    発行日: 2020/09/08
    公開日: 2021/12/08
    会議録・要旨集 フリー

    本研究では,デートDV

    暴力
    観尺度を作成し,性別や性差観によって,行為を
    暴力
    と認識する程度が,自分が相手からされた場合(被害観)と相手に行った場合(加害観)で違いがあるかを検討することを目的とした。予備調査の対象者はA県の4年制大学学生55名で,本調査の対象者は同大学学生87名であった。予備調査で得られた34項目について因子分析を行った結果,「精神的
    暴力
    」「身体的
    暴力
    」「性的
    暴力
    」の3因子が抽出された。3種類の
    暴力
    について,2(視点:被害観・加害観)×2(性別:男性・女性)×2(性差観:伝統的・平等的)による3要因の分散分析を行なった。その結果,精神的
    暴力
    ・身体的
    暴力
    ・性的
    暴力
    に関して,視点と性別の交互作用が有意だった。単純主効果検定の結果,精神的
    暴力において女性は被害観が加害観より暴力
    としての認識が高かった。身体的
    暴力と性的暴力
    では,男性の加害観が被害観より高く,女性は男性より被害観が高かった。また,性
    暴力
    では性別と性差観の交互作用が有意で,伝統的な男性は,平等的な男性や伝統的な女性より,被害観・加害観がともに低かった。以上のように,性別や性差観により
    暴力
    の認識が異なることが示唆された。

  • 長谷川 裕子
    心身医学
    2013年 53 巻 1 号 67-68
    発行日: 2013/01/01
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー
  • 本田 一浩, 米澤 一也
    道南医学会ジャーナル
    2023年 6 巻 1 号 86-87
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/06/01
    ジャーナル フリー
    【はじめに】院内
    暴力
    とは、医療機関において患者や家族等が職員に対して行う身体的
    暴力
    や嫌がらせ行為(精神的・性的
    暴力
    など)と定義されており、全日本病院協会の院内
    暴力
    等の実態調査では過去1年間における職員に対する院内
    暴力
    ・暴言等の件数は、6,882件と報告されている。当院においても、令和3年度は患者から職員への
    暴力
    行為や診療中の医師等への暴言が1件ずつ報告されていた。また当院職員に対しての院内
    暴力
    等のアンケート結果では、約18%の職員が過去に患者・家族等から身体的・精神的
    暴力
    を受けたり、遭遇した経験があるとの回答であった。このことから院内の組織的な取り組みとして、院内
    暴力
    ・暴言対応シミュレーション研修会を実施し、職員の対応力向上に努めることができたので経過について報告する。【方法】 多職種で構成された医療安全推進部会メンバー、事務職員が中心となり対面式の研修会を企画した。当院の院内
    暴力
    対策マニュアル、取り組みについて医療安全管理室より資料にて説明後、院内
    暴力
    ・暴言発生場面のシナリオに沿って、医療安全推進部会メンバーが実演を行い、対応方法について解説を行った。研修後はアンケートにより理解度の確認を行った。【結果】COVID-19感染対策として各部署からの参加人数を制限して行い、研修参加者は計42名であった。研修後アンケートより、参加者からは「患者からの暴行・暴言発生時の対応」、「凶器を所持する不審者への対応」、「脅迫電話等への対応」のすべての項目において「よく理解できた」「理解できた」との回答が得られた。【考察】今後、院内
    暴力
    ・暴言等に対して、職員自らが現場で適切な対応がとれるよう普段から発生時の対応や危険回避する方法等についてイメージトレーニングしておく必要がある。また、院内
    暴力
    ・暴言発生時の場面を想定したシミュレーション研修会は、今後も定期的に開催し、職員の対応力向上に努めていく必要がある。
  • 神山 奈津季, 小林 みつ子, 奥谷 弘子, 前嶋 由起子, 沼尻 千恵子
    日本農村医学会学術総会抄録集
    2009年 58 巻 24-06
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/03/19
    会議録・要旨集 フリー
    〈はじめに〉保険医療の現場に勤務する職員に対する
    暴力

    の増加が問題となっている。当院でも,患者からの
    暴力

    離職やケアの提供を出来なくなったケースがあった。そこ
    で,患者からの
    暴力
    に限定した調査を行い,被害実態が明
    らかになったので報告する。
    〈研究期間及び方法〉病院職員211名に,2007年9月~2008
    年8月間で受けた
    暴力
    に対する独自のアンケート調査を行い,
    単純・クロス集計した。
    〈結果〉回収率94.8%(200名)。
    暴力
    を受けた人は81名
    (40.5%),うち看護師70名,医師4名,事務5名,薬剤
    部1名,ME1名。看護師は37名が複数の
    暴力
    を受けてい
    た。身体的
    暴力
    36名(18%),言葉の
    暴力
    64名(32%),セ
    クシャルハラスメント31名(15.5%)だった。
    〈考察〉看護師は
    暴力
    を受けやすく,病棟看護師の被害が
    多い。それは日常生活援助による接触が多い為と思われる。
    言葉の
    暴力
    は全職種で見られ,小路が「医療費負担の増
    加・サービス受給意識・権利意識の高揚・医療ミスへの懸
    念・家族支援の低下等,患者側の社会的要因の増加」と述
    べている事から,誰もが被害対象になりうることを示して
    いる。全
    暴力
    において被害時,「仕方がない」「適切な対応
    だった」と答えた人が多い。仁木は「看護教育では,どの
    ような患者であっても“理解・共感・受け入れ”をするよ
    う教育が徹底されている」と述べており「患者だから」
    と,受容してきた結果だと推測され,リスクマネジメント
    から考えると
    暴力
    を過小評価している組織風土があると思
    われる。職場の安全のためにヒヤリハット報告書に「暴
    力」という項目を設けていく必要がある。
    暴力
    に対する意
    識を高める為に,まず管理者の意思統一を図り,教育して
    いくことが不可欠である。また,患者にも医療を受ける側
    として節度ある態度で臨んでほしいことを,病院の姿勢と
    し示していく必要がある。
    〈結論〉
    (1)全職種が
    暴力
    を受ける可能性があり,看護師は複数の
    暴力
    を受けるリスクが高い。
    (2)
    暴力
    に対する各個人への意識を高め,病院として
    暴力

    対策の推進が必要。
  • 佐藤 美奈子, 市川 美奈子, 高橋 竹子
    日本農村医学会学術総会抄録集
    2009年 58 巻 24-05
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/03/19
    会議録・要旨集 フリー
    医療現場における看護師への
    暴力
    が増加している。
    暴力
    行為は患者,家族によるものだけでなく職員の間にも存在 し,職場の安全性の低下から職務満足の低下をきたすなど 見過ごすことのできない問題である。2003年の看護協会の 調査を基に,院内における
    暴力
    の現状把握と看護職員の暴 力に対する考えを知るためアンケート調査を実施した。
    〈研究目的〉1.院内における「患者・家族から」と「職 員から」の
    暴力
    の実態を知る。2.
    暴力
    を受けたときの感 情や対処方法を知る。
    〈方法〉全看護師215名を対象に無記名留め置き式アン ケート調査を平成20年8月に実施した。「保健医療福祉関 係職員の
    暴力
    被害に関する調査」を基に作成した独自の調 査票を用いて,過去1年間に「
    暴力
    を受けたことがある か」,ある場合は「その行為を
    暴力
    ととらえたか」,「その 理由は何か」,「
    暴力
    を受けたときの気持ちや対処方法」に ついて調査した。
    〈結果・考察〉院内に種々の
    暴力
    が存在し,それに対する 対策が不十分であることが明らかになった。過去1年間に
    暴力
    を受けたことがあると答えたのは「患者・家族から」 37%,「職員から」30%であった。患者・家族からは身体 的
    暴力
    が多く,行為に対しストレスや恐怖を感じていた。 職員からは医師による言葉の
    暴力
    が最多であった。様々な 行為を受けてもそれを
    暴力
    ととらえるかどうかは相手の状 態や本人の感情によるものが大きく,すべてを
    暴力
    と捉え ているとは限らないことがわかった。
    暴力
    を受けたときの気持ちは「関わりを持ちたくない」 「嫌悪感」「恐怖感」が多かった。対処法として「話を聞 いてもらう」,「相談する」が多いが,個人でできる対処法 には限りがあるため問題の解決には結びついていない。ま た,院内の
    暴力
    対策についても十分でないという意見が挙 げられた。 院内
    暴力
    は身近にありながら取り上げにくい問題であ る。しかし,職場の安全を守り職務満足を向上させるため には報告のシステム作りや職員の意識の向上など組織全体 での取り組みを進めていくことが必要である。インシデン トレポートで情報を共有化し安全対策に取り組んでいるよ うに,
    暴力
    についても報告,情報共有のシステムを作るこ とが必要である。同時に,
    暴力
    防止プログラムの導入など 組織的な教育を進め,職員間の意識を高めることも重要な 課題といえる。
  • ──イタリア歴史学における研究動向──
    小田原 琳
    ジェンダー史学
    2016年 12 巻 81-91
    発行日: 2016/10/20
    公開日: 2017/11/10
    ジャーナル フリー

    21世紀を迎えても、ジェンダー

    暴力
    は減少するどころか、ますますその規模と苛酷さを増しているように見える。西洋先進諸国は、イスラーム文化の男性中心主義を批判するなど、躍起になってジェンダー
    暴力
    を「野蛮な行為」として他者化しようとし、ときにフェミニストの一部もそうした潮流に棹さすのを見ることができるが、「女性殺人femicide, feminicide」は、先進国においてもごく日常的に見られる。たとえば、筆者の研究対象地域であるイタリアでは、統計上、三人に一人の女性が肉体的・性的
    暴力
    被害の経験をもち、2014年には152人、つまり3日に1人以上の女性が殺害された。うち117名が家庭内での殺人であることに鑑みれば、ジェンダー
    暴力
    がいかに日常に根ざしているかが想像されうる1 。女性に対する
    暴力
    、とりわけ戦時におけるそれは、現象としてはホメロスまで遡って見ることができたとしても、ジグムント・バウマンがホロコーストについて指摘したように(『近代とホロコースト』1989 年)、近代という枠組みのなかで考えるべき問題であろう。本稿では、近年のイタリア歴史学におけるジェンダー
    暴力
    というテーマの浮上と、そのなかでとくに、植民地主義とジェンダー
    暴力
    にかかわる研究動向を紹介し、その文脈と意義を考えたい。なお本稿中では、性に対して社会的に付与される役割、ふるまい、属性に基づいて非対称的にふるわれる、広汎な領域におよぶ
    暴力
    という意味で「ジェンダー
    暴力
    gender-based violence / violenza di genere〔伊〕」の語を使用している。第1節に詳述するように、近年性
    暴力
    についての理解は、戦時等の極限的状況における女性に対する物理的
    暴力
    という認識からはるかに進展し、性をめぐるさまざまな形態の心理的・物理的
    暴力
    、および、日常的に作用して
    暴力
    を生産する構造的ジェンダーに着目するようになっている。これにともなって、イタリアでは学術的にも行政等でも「性
    暴力
    」とならんで「ジェンダー
    暴力
    」という表現が用いられるようになっている。くわえて、本稿では十分に触れることができないが、
    暴力
    をジェンダーという観点から考えることで、権力関係のなかで弱者とされ性的に侵害される被害者のみならず、性的加害を生じさせる構造をも問うことが可能になると筆者は考える。

  • 内藤 千珠子
    人間生活文化研究
    2021年 2021 巻 31 号 344-348
    発行日: 2021/01/01
    公開日: 2021/10/30
    ジャーナル フリー

     日本語文学のなかにあらわれた戦時性

    暴力
    の表象を考察する.現代日本の
    暴力
    をめぐる構造を,ジェンダーとナショナリズムという視座から検証するため,学術的背景を概観した上で,問題の所在を明らかにし,今後の見通しと課題を提起する.戦時性
    暴力
    と現在の日常との連続性,植民地公娼制度と「慰安婦」問題の連続性,戦時性
    暴力
    が「恋愛」という物語形式を通して不可視にされる文化的構造について論じ,日本語文学における「花柳小説」というジャンルがもつ問題,文学が「慰安婦」の記号をどのように扱ってきたのかという問題を整理していく.戦時性
    暴力
    をあらたなかたちで描く現代小説における批評性を展望し,今後の課題を示した.

  • 山下 正文, 〓松 由美子, 東 幸代
    医療
    2008年 62 巻 9 号 482-486
    発行日: 2008/09/20
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    病院内で医療従事者が患者や家族から暴言や
    暴力
    を受けるいわゆる「院内
    暴力
    」が近年取り上げられるようになってきたが, その実態は明らかではない. われわれは国立病院機構鹿児島医療センターの全職員を対象に院内
    暴力
    体験の有無についてアンケート調査を行った. 職員の約25%, 看護師の約35%が被害を受けていた. 被害者の約半数近くは誰にも相談せず一人で抱え込んでいた. 労働意欲の低下や退職したいと感じたものも多かった.
    不当な
    暴力
    に対しては組織として毅然とした態度で臨み, 職員を守り被害者の精神的サポートもしていくことが重要と考えられた.
  • 長谷川 美香, 別所 遊子, 細谷 たき子, 出口 洋二
    日本公衆衛生雑誌
    2005年 52 巻 5 号 411-421
    発行日: 2005年
    公開日: 2014/08/06
    ジャーナル フリー
    目的 配偶者・パートナーから
    暴力
    を受けた,あるいは行った両体験と,対象者および配偶者・パートナーの人口統計学的特徴,飲酒,原家族内の
    暴力
    体験とが関連しているか否かを明らかにする。
    方法 福井県 A 市に住民登録している20~69歳の男女45,220人のうち,10歳年齢階級ごとに男女各100人を無作為抽出した計1,000人を対象とし,独自に作成した質問紙を用い郵送法による質問紙調査を行った。分析対象は248人であった。調査内容は,1)配偶者・パートナーから対象者が
    暴力
    を受けた,行った両体験:「身体的
    暴力
    」,「性的
    暴力
    」,「社会・経済的
    暴力
    」「精神的
    暴力
    」,2)対象者およびその配偶者・パートナーの人口統計学的特徴:性別,年齢,職業,学歴,年収,世帯,3)飲酒の有無,4)対象者の原家族内の
    暴力
    体験:両親間の
    暴力
    ,親からの
    暴力
    であった。分析は,対象者の
    暴力
    を受けた,行った体験の有無を従属変数とし,リスク要因を明らかにするためにロジスティック回帰分析を行った。
    成績 248人のうち,男性は41.5%であった。配偶者・パートナーから何らかの
    暴力
    を受けた体験があると答えた対象者は46.4%,行った体験があると答えた者は43.1%であった。性別に差がみられたのは,
    暴力
    を受けた体験では「性的
    暴力
    」で,女性が男性より有意に多かった。
    暴力
    を行った体験では「身体的
    暴力
    」,「性的
    暴力
    」,「精神的
    暴力
    」で,いずれも男性が女性より有意に多かった。また,両親間の
    暴力
    体験,および親からの
    暴力
    体験があることは,配偶者・パートナーから
    暴力
    を受けること,および行うことを有意に増加させた。
    結論 配偶者間
    暴力
    の早期発見には,地域で行われている母子,老人保健等の各種サービス提供時に,原家族内の
    暴力
    体験を質問項目に加えることの有用性が示唆された。
  • 友添 秀則
    日本体育学会大会号
    2001年 52 巻
    発行日: 2001/08/10
    公開日: 2017/08/25
    会議録・要旨集 フリー
  • *日高 裕介, 友添 秀則
    日本体育学会大会予稿集
    2017年 68 巻
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/02/15
    会議録・要旨集 フリー

     スポーツに関連して生じる

    暴力
    行為が大きな社会問題となっており、行政や各スポーツ団体において、解決に向けて
    暴力
    問題の実態把握等の取り組みがなされている。アカデミックの世界においても、スポーツにおける
    暴力
    問題に対して、解決に向けた
    暴力
    の非教育性や非道徳性を訴える研究がなされている。

     しかし、

    暴力
    問題、事件に対して社会の人々の批判的なまなざしが注がれ、教育の場で
    暴力
    容認論を主張することはほぼ不可能となっているのにもかかわらず、スポーツ集団において指導者側だけでなく、選手の側にも
    暴力
    容認論がなくならない。スポーツ集団の
    暴力
    容認論に関する研究では、日本の文化的特性から容認論を存立せしめることが明らかになっている。なぜ、
    暴力
    は根絶されないのか。また、根絶できるものなのであろうか。

     そのため、本発表では、

    暴力
    が蔓延している運動部活動に焦点を当てて、運動部活動における
    暴力
    発生機序を明らかにすることを目的とする。

  • -暴力行為報告者の転倒の特徴について-
    *村山 明彦, 上内 哲男, 小松 泰喜, 三谷 健, 富樫 早美, 緑川 亨, 佐藤 悦子, 米波 浩二
    関東甲信越ブロック理学療法士学会
    2007年 26 巻 29
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/07/30
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに】当施設認知症棟入所者の転倒関連行動に着目した先行研究において,認知症の行動・心理症状の1つである
    暴力
    行為と転倒の関連を指摘した(第9回日本老年行動科学会長野大会).しかし,
    暴力
    行為と転倒との因果関係を導き出すまでには至らず,新たな研究課題となっている.
     本研究の目的は,
    暴力
    行為報告者の転倒の特徴を同定することで,当施設認知症棟における転倒予防マネジメント構築のための知見を得ることである.
    【対象】2005年度に当施設認知症棟に入所した117名のうち,転倒報告のあった41名(男性15名,女性26名,平均年齢83.7±7.8歳,平均入所期間264.6±103.3日,入所中の転倒数3.7±3.7回)を対象とした.
    【方法】対象を
    暴力
    行為報告の有無で2群(以下,
    暴力
    群,非
    暴力
    群)に分け,性別,年齢,入所期間,Barthel Index (以下,BI),転倒数についてMann-Whitney のU検定を用いて群間での比較を行った.統計学的解析には,SPSS12.0J for Windowsを用い,有意水準5%未満を有意とした.なお,全ての調査は既存のリハビリテーション記録,看護・介護記録を用いたため対象に有害事象は生じなかった.
    【結果】
    暴力
    群は13名(男性7名,女性6名,平均年齢85.5±7.3歳,平均入所期間241.7±111.2日,平均BI 35.7±18.2点,平均転倒数6.4±4.4回),非
    暴力
    群は28名(それぞれ8名,20名,82.8±7.7歳,275.2±97.7日,57.8±22.6点,2.4±2.3回)であった.統計学的解析の結果,
    暴力群は非暴力
    群よりもBIが有意に低く,転倒数においては高値を示した(それぞれp<0.01).
    【考察】
    暴力群は非暴力
    群よりも日常生活において介助を必要とする者が多い事が示唆された.この事を踏まえて,
    暴力
    行為報告者が多く転倒していた原因を,
    暴力
    行為そのものが転倒に結びつくのではなく,
    暴力
    行為への対応が難しい事が介助希薄へと繋がり,単独行動の頻度を増加させ転倒に帰結するのではないかと推測した.これは,当施設の介護職員に対して実施した入所者の行動に関する意識調査において,
    暴力
    行為への対応が困難であると答えた職員が最も多かった事とも一致する(第17回全国介護老人保健施設熊本大会).
     以上の事から,これまで不明瞭であった
    暴力
    行為報告者に対する転倒予防介入の作用点(大高ら,2003)が明らかになったと思われる.つまり,介護職員への教育的介入(
    暴力
    行為報告者への対応方法など)が奏功する可能性が示唆された.今後はこの点に関して更なる知見を得ていきたい.
  • 酒井 隆史
    フォーラム現代社会学
    2011年 10 巻 7-15
    発行日: 2011/06/30
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    本論では、マーティン・ルーサー・キング、マルコムX、フランツ・ファノン、マハトマ・ガンディーという、いまだ私たちの
    暴力
    についての基本的枠組みを形成している20世紀を代表する人々の議論をとりあげ、それのはらみもつ意味について考察を加える。キングやガンディーの非
    暴力
    についての考え方から導かれるのは、まず
    暴力
    と力を概念的に腑分けすべきことである。現代において、
    暴力
    をめぐる議論を混乱させているのは、力そのものを
    暴力
    と混同する傾向であり、それによって従来「非
    暴力
    」とみなされていた民衆による実力行使すら
    暴力
    に分類する支配的動向を支えている。次に、
    暴力
    と「敵対性」の概念を区別する必要である。それによって、キングとマルコムXのように対極とみなされていた
    暴力や非暴力
    についての議論も、共通の地平と分岐点を明確にできるだろう。最後に、ファノンの提起した「治癒」としての
    暴力
    というショッキングなテーゼを検討する。そこから理解されるのは、
    暴力
    を肯定するにしても否定するにしても、これらの理論家/実践家に共通する理解は、力の行使が、心身の複雑な相互作用を伴うトータルな現象であるということである。
  • 佐藤 泉
    日本文学
    2005年 54 巻 1 号 71-80
    発行日: 2005/01/10
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー
    松本清張が一九五八年に発表した「黒地の絵」は、
    暴力をそれに先立つ第一の暴力
    への反応として描いている。この物語は、北九州の米軍キャンプの近くでおこった黒人兵士の女性に対する性
    暴力
    を、それに先行するアメリカ社会内部の人種差別という第一の
    暴力
    への反応として描き出す。つまり
    暴力
    は絶望の表現として描かれる。しかし、女性に向けられる
    暴力
    は反差別とは無関係である。動機と表現との間の関係は拡散している。次の
    暴力
    として、被害女性の夫による復讐が描かれるが、復讐を遂げたときすでに犯人の黒人兵士は戦死体となっており、復讐は無意味化され、夫も絶望する。
    暴力
    の連鎖を、絶望の連鎖としてとらえるこの作品は、反差別、反
    暴力
    を企図しているが、しかし差別的な表象体系にとらわれた表現によってその企図は挫折している。その挫折じたいが
    暴力
    の自己内向の一表現となっている点で興味深い。
  • -中学生の縦断調査データに対するレーティング区分ごとの分析-
    堀内 由樹子, 田島 祥, 鈴木 佳苗, 渋谷 明子, 坂元 章
    デジタルゲーム学研究
    2016年 9 巻 1 号 13-24
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/10/01
    ジャーナル フリー
    本研究では、中学生を対象とした 2 時点の縦断調査を実施し、レーティング区分ごとのゲーム ソフト利用による攻撃性および
    暴力
    に対する規範意識への影響を検討した。調査は、2008年度末と2009 年度末に実施し、東京、千葉、埼玉の公立中学校12校、1218名の中学生が分析対象となった。分析の結 果、男子学生では、C区分の
    暴力
    的ゲームソフト利用によって、1 年後の
    暴力
    に対する規範意識が低下 することが示された。B区分の
    暴力的ゲームソフトや非暴力
    的ゲームソフト利用ではこのような影響は 見られず、レーティング区分によって影響が異なることが一部で示唆された。
  • 「女性問題相談室」から見えたもの
    須藤 美恵子
    日本ジェンダー研究
    2002年 2002 巻 5 号 61-72
    発行日: 2002/09/07
    公開日: 2010/03/17
    ジャーナル フリー
  • *松井 めぐみ, 宇井 美代子, 宮前 淳子, 竹澤 みどり, 寺島 瞳
    日本心理学会大会発表論文集
    2021年 85 巻 PC-118
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/03/30
    会議録・要旨集 フリー

    本発表では,半年後に同じ相手と交際している群と別の相手と交際している群で,IPV被害経験が後のIPV被害経験に及ぼす影響を縦断的に検討した。調査協力者は竹澤他(2020)と同一で,T1からT2にかけて同じ相手と交際を継続している725名と,T2時に別の相手と交際している44名を分析対象とした。交差遅れ効果モデルを想定し,2群を異なる母集団とする多母集団同時分析を行った結果,別の相手と交際群ではT1の性的

    暴力
    被害がT2の心理・身体・性的
    暴力
    被害に正の影響を与えていた。同じ相手と交際群では,T1の心理的
    暴力
    被害はT2の身体的
    暴力
    被害に影響せず,それ以外のT1の心理・身体・性的
    暴力
    被害はT2の心理・身体・性的
    暴力
    被害に正の影響を与えていた。つまり同じ相手と関係が継続している場合,IPV被害を受けているとその後も同じ種類のIPV被害を受け,さらに別の種類のIPV被害にも広がっていた。交際相手と別れて別の相手と交際した場合,前の交際相手からの性的
    暴力
    被害のみが半年後のIPV被害に影響していたため,後に別の交際相手から再度
    暴力
    を受けないために,性的
    暴力
    被害を防ぐことが重要であることが示された。

  • 阿部 純
    人間生活文化研究
    2021年 2021 巻 31 号 292-299
    発行日: 2021/01/01
    公開日: 2021/12/14
    ジャーナル フリー

     本書は日本軍「慰安婦」制度、原爆投下、日系人強制収容など戦時

    暴力
    を題材としている。ただし当該
    暴力
    そのものを論じたものではない。そうした
    暴力
    の被害者側にいる「アジア」にルーツを持つ「北米アジア系の人々がどのように応答したのか、その多様性と複雑性を探る」ことこそ、本書が「試み」たことである。本書において最も注目すべき点は、先学が築いた「批判的比較研究」の方法論を導入し、複数の
    暴力
    を「補償是正」の範囲を広げる形で同時並列的に語ったことにある。多様な資料を用いつつ「アジア系アメリカ」の戦争記憶表象を様々な視角から論じた本書は貴重な情報と示唆に富むものである。

  • ―救急隊員への質問紙調査から―
    本武 敏弘, 牧瀬 わか奈, 佐々木 夏恵, 橋本 聡
    日本臨床救急医学会雑誌
    2021年 24 巻 5 号 613-620
    発行日: 2021/10/31
    公開日: 2021/10/31
    ジャーナル フリー

    目的:わが国の救急隊員が傷病者その家族等の関係者より受けている身体的・言語的・性的

    暴力
    の実態および,救急救命士の資格の有無,消防隊との兼任や職位との関連についても明らかにする。研究方法:調査対象者は救急隊員512名で有効回答数は322名であった。 調査方法は横断式質問紙法で性別,年齢,救急隊員としての職務背景,身体的・言語的・性的
    暴力
    の実態について調査を行った。結果:回収数は322名(有効回答率65%)であった。わが国の救急隊員の34%が身体的
    暴力
    を,62%が言語的
    暴力
    ,6%が性的
    暴力
    を経験しており,
    暴力
    を経験した救急隊員の約半数が1年以内に
    暴力
    を受け,かつ複数回にわたって
    暴力
    を経験していた。考察:海外の救急救命士と比べて同等,もしくはそれ以上の
    暴力
    を経験していた。 その背景には混乱した現場の状況や,職位や資格の有無といった現場活動における役割などが影響を与えていることが示唆された。

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