スポーツ選手における怪我は、外傷・傷害の2つに大別されるが、繰り返し加わる身体へのメカニカルストレスによって引き起こされる傷害は、「なぜ、そこにストレスが加わっているのか」そしてそれは、「どのようにすれば早期に改善出来うるのか」という観点が非常に重要になる。スポーツへの早期復帰や再受傷のリスクを低下させるためには、このような視点の養成や具体的な取り組みに時間を費やしたいことの一つである。この問題の解決方法の一つとして、新旧対照法(old way/new way)がある。これは、癖のついた悪い動作の修正に有効とされる手法である。本研究は、フォームに問題があることでスポーツ傷害を受傷し、復帰を目指し整形外科にてリハビリテーションを実施する学生アスリートに対し、Lyndon(1989)が提唱する新旧対照法(old way/new way)を活用した動作修正プログラムを実施することで、傷害の原因となった動作を認識し、正しい動作をより早く身に付け、競技復帰を目指したものである。
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