本研究では,携帯メールで相手に返信をするタイミングについて,大学生224名を対象に調査を行った.具体的には,相手から4種類の感情(喜び,悲しみ,怒り,罪悪)を伝えるメッセージが携帯メールで届いた場面において,それぞれの返信までに間をあけるかどうかの程度を,彼らに6段階で評定するように求めた.また,その理由についても回答を求めた.その結果,4種類の感情場面のそれぞれにおいて,場面に合わせて相手の感情や自分自身の感情を操作するために返信のタイミングを工夫していることがわかった.その一方で,返信のタイミングの工夫と感情の操作に関する捉え方には個人差があることもわかった.
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