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クエリ検索: "枝変わり"
189件中 1-20の結果を表示しています
  • 間瀬 誠子, 池谷 祐幸, 佐藤 義彦
    園芸学会雑誌
    2007年 76 巻 1 号 20-27
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/03/06
    ジャーナル フリー
    モモの
    枝変わり
    品種における遺伝的変異を調査した.
    枝変わり
    品種であると考えられている 7 品種とそれらの原品種を供試し,第一に,SSR 解析により,原品種との遺伝的関係を確認した.続いて,ゲノムスキャニング (RLGS) 解析を行い,
    枝変わり
    品種と原品種間の遺伝的変異の検出を試みた.17の SSR 遺伝子座の解析結果から,‘嶺鳳’,‘長沢白鳳’の 2 品種は原品種と全ての SSR 遺伝子型が一致し,
    枝変わり
    品種であると推定された.一方,‘八幡白鳳’,‘おどろき’,‘加納岩白桃’の 3 品種は原品種と SSR 遺伝子型が異なり,
    枝変わり
    品種ではないことが新たに判明した.また,‘暁星’は
    枝変わり
    品種であり,‘日川白鳳’は
    枝変わり
    品種ではないことが再確認された.この結果から,モモにおいては
    枝変わりではない系統が枝変わり
    品種として品種登録されている可能性があることが示唆された.RLGS 解析では,NotI をランドマーク制限酵素として用いることにより,約400個のスポットから成るプロファイル(DNA 二次元電気泳動像)が安定的に得られた.それらを比較した結果,SSR 解析では識別ができなかった
    枝変わり
    品種と原品種間,‘暁星’と‘あかつき’,‘長沢白鳳’と‘白鳳’間においてスポットの相異が検出された.このように,RLGS は突然変異系統に生じた極めて小さい遺伝的変異を検出することができる有効な方法であることが示された.
  • 遠藤 元庸, 稲田 委久子
    園芸学会雑誌
    1992年 61 巻 2 号 389-398
    発行日: 1992年
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    1.栽培ギクにおいて染色体変異が生ずる機構を明らかにするため, 花色についての
    枝変わり
    に注目し,わが国の栽培ギク297品種における
    枝変わり
    品種の出現様相ならびに染色体数と核型などを調査した.
    2.
    枝変わり
    品種の出現様相:
    枝変わり
    品種の出現頻度は栽培ギク品種の用途別種類によって, 5.2ないし15.7%と異なり, 平均10.8%であった.
    3.
    枝変わり
    品種の染色体数の変異:成立由来の明確な
    枝変わり
    32品種とその母品種25品種を用い,染色体数を調査した結果, 15.6% (5/32品種) の
    枝変わり
    品種では, それらの母品種より染色体数が1個増減していた.
    4.
    枝変わり
    品種の栄養繁殖系における核型, 特に付随体染色体の変異:染色体数は母品種のそれと同一であっても, 付随体染色体の数および形態に相違が認められ, 染色体の構造変化が生じていることが示唆された.
    5.
    枝変わり
    品種の栄養繁殖系における染色体数と諸特性の変異:母品種は同数の2n=54であった(4/5系統) が,
    枝変わり
    品種には2個減数した2n=52が見出され (2/4系統), これらの染色体減数系統は正常系統に比べて諸特性が明らかに異なった.
    6.以上の結果から, わが国の栽培ギクにおける染色体数の変異の発生は,
    枝変わり
    の出現に対して関与する場合があるが, その程度は栽培ギクの種類または品種により異なると考えられる.
  • 浜部 直哉, 馬場 明子, 前田 未野里, 勝岡 弘幸, 種石 始弘, 久松 奨, 野田 勝二
    園芸学研究
    2020年 19 巻 4 号 331-337
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/12/31
    ジャーナル フリー

    ‘ヒュウガナツ’ の

    枝変わり
    品種で単為結果性を有する ‘古山ニューサマー’ について,開花期にネットを被覆して訪花昆虫の侵入を防止した条件下における無核果の着果量,着果特性,果実品質を ‘ヒュウガナツ’ と比較した.樹冠占有面積当たりの無核果の収穫果実数は ‘古山ニューサマー’ で多く,単為結果による無核果のみで ‘ヒュウガナツ’ で目安とされる適正着果量程度の着果が得られることが示唆された.着果特性を検証した結果,‘古山ニューサマー’ は,‘ヒュウガナツ’ に比べて無葉果の着果が多くみられ,これが着果量が多かった要因であると考えられた.また,無核の ‘古山ニューサマー’ の果肉歩合は ‘ヒュウガナツ’ に比べて大きく,手で剥皮した場合の可食部が大きいことが明らかになった.得られた ‘古山ニューサマー’ の無核果について,果実品質を決定づける着果特性を決定木分析を用いて検証したところ,地上高142.5 cm以上,結果母枝長12.25 cm以上,結果枝葉数0.5枚以上を満たすことが,大玉かつ高糖低酸の高品質な果実となる条件であった.このことから,樹体の日当たりを良好に保ち,かつ樹勢を強く維持することが ‘古山ニューサマー’ の高品質な無核果生産において重要であることが推察される.

  • 霞 正一, 高津 康正, 友常 秀彦, 佐久間 文雄, 飯田 修一
    園芸学会雑誌
    1999年 68 巻 1 号 195-197
    発行日: 1999/01/15
    公開日: 2008/01/31
    ジャーナル フリー
    グラジオラス'トラベラー'の木子へのガンマ線照射により1本の花茎が途中から2本に分岐し, 一つの花茎はすべての小花の花色が原品種'トラベラー'と同じ桃色, 他方の花茎はすべての小花の花色が淡桃色に変異した1個体を得た.この個体の区分キメラの解消を目的に, 子房培養した.桃色の小花の子房由来個体はすべて原品種'トラベラー'と同一の桃色の小花になった.一方淡桃色の小花由来個体は52個体のうち, 35個体(67.3%)が淡桃色に変異した小花と同一の淡桃色となった.しかし他の17個体(32.7%)は原品種'トラベラー'と同一の桃色となった.いずれも区分キメラとなった個体は得られなかった.区分キメラでなかった淡桃色個体をそのまま分球や木子により栄養繁殖した63個体は, すべて区分キメラでない淡桃色の個体であった.よって, グラジオラスの小花1個分以上の大きさの花色変異区分キメラ個体のキメラ解消法として子房培養が有効であると認められた.
  • アントシアニン合成の鍵となるMYB 遺伝子の解析から見えてくるもの
    東 暁史
    化学と生物
    2010年 48 巻 2 号 80-82
    発行日: 2010/02/01
    公開日: 2011/08/12
    ジャーナル フリー
  • 持田 耕平, 加古 哲也, 杉山 万里, 中務 明, 小林 伸雄
    園芸学研究
    2020年 19 巻 2 号 121-129
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/30
    ジャーナル フリー

    ボタンにおける実用的な品種識別方法を開発するため,『牡丹名鑑』に掲載されている353品種についてRAPD分析を行った.29種類のプライマーから品種間で多型を示す48個のRAPDマーカーが得られた.これらのマーカーを用いることにより,8組18品種の

    枝変わり
    と原品種および異名同品種と示唆される1組2品種を除く,すべての品種の識別が可能であった.さらに遺伝的関係が近い親子品種やきょうだい品種の識別が可能であった.各品種群の品種ごとのバンドパターンデータを比較した結果,品種群に特異的なバンドが検出された.開発したマーカーの有効性を検証するために,ボタン品種園における品種鑑定を行った結果,91.4%の調査個体において,RAPDマーカーのバンドパターンから推定される品種名とラベルに記載された品種名が一致した.以上の結果,本研究で開発したRAPDマーカーがボタンの品種管理に有用であることが示された.

  • 奈島 賢児, 高橋 宏和, 中園 幹生, 清水 徳朗, 西谷 千佳子, 山本 俊哉, 板井 章浩, 五十鈴川 寛司, 花田 俊男, 高品 善, 加藤 茉莉, 松本 省吾, 及川 彰, 白武 勝裕
    Journal of the Japanese Society for Horticultural Science
    2013年 82 巻 4 号 301-311
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/11/16
    ジャーナル オープンアクセス HTML
    果樹の
    枝変わり
    は一個体内で発生した突然変異であり,その変異を除いては変異枝と通常枝でゲノム背景が全く同じである.このため,
    枝変わり
    は作物の重要形質を司る遺伝子同定する上での理想的な材料である.我々はセイヨウナシ‘La France’に発生した
    枝変わり
    であり,通常枝と比較し巨大な果実を着ける Giant La France(GLaF)に着目した.GLaF においては,果肉特異的な細胞サイズの増大とゲノム DNA 量の倍加が観察される.本研究では GLaF と‘La France’間で発現量の異なる遺伝子を見出すために,開花 1 週間前のそれぞれの花床から抽出した RNA についてマイクロアレイ解析を行った.花床はレーザーマイクロダイセクション法により単離した.解析の結果,核局在タンパク質および細胞骨格関連タンパク質をコードする遺伝子の発現量が GLaF で高い傾向が見られた.またこれらの遺伝子の中には過去にゲノム DNA 量の倍加に関与することが報告されている遺伝子が存在した.これらの遺伝子は GLaF におけるゲノム DNA 量の倍加と果実サイズ増大に関連していると考えられた.
  • 澤村 豊, 高田 教臣, 山本 俊哉, 齋藤 寿広, 木村 鉄也, 壽 和夫
    Journal of the Japanese Society for Horticultural Science
    2008年 77 巻 4 号 364-373
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/11/19
    ジャーナル オープンアクセス
    交雑により育成されたニホンナシ 47 品種,
    枝変わり
    由来の 6 品種,自然交雑実生とされる 2 品種を含む計 55 品種に関して 18 種の SSR および自家不和合性(S)遺伝子座の調査から来歴の確認を行った.47 の交雑品種のうち 37 品種は S および SSR allele の遺伝において報告される親品種と矛盾が無いため,親子関係が確認された.一方,‘喜水’,‘丹沢’,‘新高’,‘青竜’,‘あけみず’,‘愛宕’,‘越後錦’,‘石井早生’,‘秋水’そして‘八千代’の 10 品種は 3 以上の遺伝子座で矛盾がみられるために報告される来歴で無いと判定した.さらに‘百枝月’は‘新高’の,‘三光’は‘幸水’の
    枝変わり
    と報告されるが,それぞれ元の品種と遺伝子型が異なるために
    枝変わり
    で無いと判定した.‘新興’と‘吉香’は自然交雑実生のため来歴は明らかでないが,‘新興’は‘二十世紀’と‘天の川’の交雑実生,‘吉香’は‘二十世紀’と‘長十郎’の交雑実生と仮定したとき S 遺伝子型と 18 種すべての SSR 遺伝子型において矛盾が無く,これらの後代であることが強く示唆された.
  • 高橋 健太朗, 高橋 千里, 畠山 昭良, 千葉 るみ
    日本土壌肥料学会講演要旨集
    1999年 45 巻
    発行日: 1999/07/25
    公開日: 2017/06/27
    会議録・要旨集 フリー
  • 齊藤 寛, 加川 千恵子
    日本土壌肥料学会講演要旨集
    1999年 45 巻
    発行日: 1999/07/25
    公開日: 2017/06/27
    会議録・要旨集 フリー
  • 吉田 均, 田部井 豊, 津田 麻衣, 田中 淳一, 谷口 洋二郎, 戸田 絵梨香, 髙原 学, 下坂 悦生, 國久 美由紀, 坂井 寛章, 吉崎 悟朗
    育種学研究
    2023年 25 巻 1 号 78-83
    発行日: 2023/06/01
    公開日: 2023/06/21
    [早期公開] 公開日: 2023/03/25
    ジャーナル フリー
  • 羅 正栄, 米森 敬三, 杉浦 明
    園芸学会雑誌
    1995年 64 巻 3 号 535-541
    発行日: 1995年
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    カキでのRAPD分析条件とそれによる品種同定の可能性をOperon社の10塩基primerを用いて検討した. RAPD条件として, Leviら (1993) が使用したgelatinおよびTriton-X 100を高濃度で含むバッファーを用い, 12.5μlの反応液の組成をDNA polymerase 0.06units•μl-1, MgC12 2.0mM, primer 0.28μM, dNTP 0.1mMとし, DNA濃度を5ng•μl-1, 反応温度およびそのサイクルを変性温度94°C (1min), アニーリング温度45°C (1min), 伸長反応温度72°C(2min) で45サイクルとすることで鮮明なRAPDのバンディングパターンを再現性よく得ることができた. この条件により, OPA-01からOPA-20までの20種のprimerを用いてカキ15品種のRAPDを調査したところ, OPA-06 (5'-GGTCCCTGAC-3') とOPA-08 (5'-GTGACGTAGG3') では特に多くの多型が認められ, 供試した15品種それぞれが異なったバンディングパターンを示した. さらに, OPA-06により'平核無'とその
    枝変わり
    品種である'刀根早生', '杉田早生'のRAPDを分析したところ, これらの品種間で得られる増幅産物に差異が認められた. また, カキの品種間ではほとんど多型が出現しなかったOPA-10を用い, 11種のカキ属植物についてその多型を分析したところ, それぞれの種において特有のバンディングパターンを示した. このように, RAPD分析はカキの品種間および種間の多型検出に有効な手段となりうることが示唆され, 今後の実用的な利用が期待された.
  • 古屋 栄, 齊藤 典義, 梅宮 善章
    日本土壌肥料学会講演要旨集
    2001年 47 巻
    発行日: 2001/03/25
    公開日: 2017/06/27
    会議録・要旨集 フリー
  • 関本 均, 小笠原 潤子, 浜田 憲一, 野村 崇人, 横田 孝雄, 米山 弘一
    日本土壌肥料学会講演要旨集
    2001年 47 巻
    発行日: 2001/03/25
    公開日: 2017/06/27
    会議録・要旨集 フリー
  • 神戸 友香, 田中 靖乃, 山下 寛人, 森田 明雄, 一家 崇志
    日本土壌肥料学会講演要旨集
    2019年 65 巻 13
    発行日: 2019/09/03
    公開日: 2019/11/24
    会議録・要旨集 フリー
  • 神崎 真哉, 井上 紘一, 宇都宮 直樹, 矢野 正善
    園芸学研究
    2013年 12 巻 1 号 1-7
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/04/01
    ジャーナル フリー
    本研究では7種類のモミジSSRマーカーを開発し,それらを用いてモミジ園芸品種107品種の多様性解析を行った.全部で87個の対立遺伝子が検出され,遺伝子座当たりの対立遺伝子数は4~25個,平均12.43個となった.ほとんどの品種で独自のSSRプロファイルを持っており,品種識別マーカーとしての有効性が確認された.7遺伝子座すべてで同一のプロファイルを示したグループもいくつかあったが,それらは
    枝変わり
    や異名同種であると考えられた.主成分分析の結果,供試した107品種はイロハモミジ系品種群(Palmatumグループ)とオオモミジ・ヤマモミジ系品種群(Amoenumグループ)の2つのグループに分けられた.AMOVAによりこれらのグループ間の変異は有意であることが示された.また,園芸品種においては,オオモミジ系品種群とヤマモミジ系品種群を明確に区別することはできないことが示された.以上の結果より,イロハモミジ系品種の多くはオオモミジ・ヤマモミジ系品種とは離れて独自に発達してきたのに対し,モミジ園芸品種においてはA. amoenumの2つの変種を遺伝的に区別することはできないことが示された.
  • 尾山 圭二, 吉崎 司, 前重 道雅, 倉橋 孝夫, 吉原 利一, 猪谷 富雄
    育種学研究
    2007年 9 巻 2 号 47-53
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/13
    ジャーナル フリー
    カキ品種「西条」は長い栽培の歴史のある在来品種である.「西条」として栽培されている樹には遺伝変異があり,系統と呼ばれている.これらの変異が
    枝変わり
    によるものか実生によるものかについては明らかでない.本研究では,果実成熟関与遺伝子であるエチレン受容体(ETR,ERS)遺伝子,ACC酸化酵素(ACCO)の一部分をプローブに用い,カキゲノムDNAの制限酵素処理に EcoRI,HindIIIを用いたRFLP分析により「富有」等のカキ13品種間差異を解析した.その結果,
    枝変わり
    品種を除く10品種について異なるバンドパターンが得られ,品種間差異を区別できた.島根県農業技術センターで外観的特徴に基づき分類されている出雲型,石見型,久手型,日御碕型,A型およびB型の「西条」6系統は,ETRと EcoRIの組み合わせにおいて日御碕型,石見型,出雲型が同一のバンドパターン,A型,B型が同一のバンドパターンを示し,久手型は,その他5系統のバンドパターンとは異なる3つのタイプに分類することができた.中国地方各地に散在する「西条」と呼ばれている15地点の古木個体は,島根県農業技術センターで分類されている「西条」6系統と比較した結果,広島県高宮町の古木個体を除く14地点の古木個体が日御碕型,石見型,出雲型と同一のバンドパターンを示し,均一性が確認された.この14地点の古木個体は「西条」の原型である可能性が高く,推定樹齢からおそらく室町時代から江戸時代にかけて接木による栄養繁殖が行われ各地に広められたと推測された.なお,高宮町の古木個体は,ほとんどのプローブとプライマーの組み合わせにおいて原型の「西条」とはバンドパターンが異なっており,果実の形態形質が「西条」の特徴と異なることから「西条」とは別品種であると示唆された.また,このRFLP分析により日御碕型,石見型,出雲型は原型「西条」からの栄養繁殖,A型,B型は実生由来の可能性が高いが極めて近縁な系統,久手型は実生由来または他品種が「西条」として栽培された系統である可能性が示唆された.
  • 浜部 直哉, 馬場 明子, 前田 未野里, 種石 始弘, 久松 奨, 野田 勝二
    園芸学研究
    2021年 20 巻 3 号 279-285
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル フリー

    ‘伊豆在来系ヒュウガナツ’ の

    枝変わり
    品種である ‘古山ニューサマー’ について,自然受粉条件下における果実品質と樹上摘果による無核・少核果生産の可能性を検討した.周囲に受粉樹となりうるカンキツ樹が植栽されている条件下における ‘古山ニューサマー’ の無核果率はおよそ4割であり,種子数と果実重,横径,縦径,果皮厚との間に正の,果肉歩合,糖度との間に負の相関が認められた.また,果頂部に突起を有する果実は有核果である場合が多いことが明らかになり,果頂部の突起の有無または横径を無核・少核果生産のための摘果の指標として利用できることが示唆された.果頂部の突起の有無または横径を指標として摘果を行った場合の,収穫果の種子数および無核果率について試算したところ,7月に果頂部の突起の有無を指標として摘果を行った場合,摘果を行わない場合に比べて収穫果の無核果率が高かった.また,果頂部の突起の有無は,摘果の基準を毎年決めなければならない横径に比べて,摘果の指標として利用しやすいと考えられた.以上の結果から,果頂部に突起を有する果実を摘果することで,有核果の一部を果実肥大期に除去でき,7月に摘果を行うことで収穫される果実に占める無核果の割合を高められることが明らかになった.

  • 薬師寺 博, 山﨑 安津, 小林 省藏, 金好 純子, 東 暁史, 杉浦 裕義, 佐藤 明彦
    The Horticulture Journal
    2016年 85 巻 3 号 209-216
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/23
    [早期公開] 公開日: 2015/12/29
    ジャーナル オープンアクセス HTML

    ‘八秋’は 2005 年にカキ(Diospyros kaki Thunb.)の主要品種である‘平核無’から国内で発見されたわい性の

    枝変わり
    である.‘平核無’は奇数倍数体の九倍体(2n = 135 = 9x)のため無核品種であるが,‘八秋’は数個の小さな完全種子を産した.そこで,本研究では‘平核無’と‘八秋’の栄養器官の形質,果実品質および倍数性を調査した.‘八秋’の休眠枝長,節間長および葉面積は‘平核無’より明らかに小さかった.満開期は‘平核無’と同じ 5 月下旬であったが,花の大きさも‘八秋’の方が‘平核無’より小さく,その果実肥大は生育期間中‘平核無’よりも低く推移した.‘八秋’の成熟期は‘平核無’と同じ 10 月下旬であった.‘八秋’の果実は小果(72 g)であったが,無核品種の‘平核無’と異なって数個の種子を産した.‘八秋’の甘渋性は‘平核無’と同様に不完全渋ガキであった.4 つの SSR の発現パターン解析では,ssrdk10 における 1 つの対立遺伝子の欠落以外は両品種間で差異は検出されなかった.フローサイトメトリーおよび染色体数の解析結果から,‘八秋’は八倍体(2n = 120 = 8x)であり,倍数性が減少したわい性の突然変異体であることが明らかになった.これらの結果から,‘八秋’が有核となった原因は,奇数倍数体から偶数倍数体に突然変異したことに起因すると考えられた.

  • 田沢 純子, 斉藤 寛
    日本土壌肥料学会講演要旨集
    2004年 50 巻 27
    発行日: 2004/09/14
    公開日: 2017/06/27
    会議録・要旨集 フリー
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