詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "梅毒"
16,142件中 1-20の結果を表示しています
  • 進士 明宏, 武川 建二, 太田 裕志, 小松 健一, 小松 通治, 山村 伸吉, 中村 智次
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    2012年 54 巻 1 号 19-23
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/04/24
    ジャーナル フリー
    症例は54歳男性.主訴は咽頭痛,嚥下困難.3カ月前から咽頭痛が出現,次第に嚥下困難も生じ,当科に精査目的の上部消化管内視鏡検査を依頼された.左披裂部を中心とする潰瘍形成,周囲粘膜の浮腫を認めた.病変部からの生検で悪性所見はなく,形質細胞を主体とする炎症細胞浸潤を高度に認めた.
    梅毒
    血清反応強陽性であり,詳細な病歴聴取で
    梅毒
    の不完全治療歴が判明したことから3期
    梅毒
    に随伴した咽頭病変と診断した.アモキシシリンを投与し,治療2カ月後の上部消化管内視鏡検査では潰瘍は瘢痕化し,周囲粘膜の浮腫が消失し,自覚症状も改善した.内視鏡検査時に遭遇する
    梅毒
    病変として,咽頭病変についても注意する必要がある.
  • 藤田 晃司, 松原 健太郎, 村井 信二, 浅野 朗
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    2002年 44 巻 10 号 1862-1865
    発行日: 2002/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は29歳の男性.主訴は便秘と腹部膨満感.同性愛者であり,感染症検査にて
    梅毒
    定性反応とHIV抗体の陽性が確認された.注腸検査で直腸に壁不整と狭小化を認めた.大腸内視鏡検査では約10cmにわたり直腸に全周性の炎症を認め,内腔は狭小化していた.酵素抗体法にて直腸生検組織にTreponema pallidumを証明した.駆梅療法にて症状が軽快し,本症例はHIV感染症患者に発症した
    梅毒
    性直腸炎と考えられた.
  • 中内 脩介, 大川 清孝, 小野 洋嗣, 宮野 正人, 佐野 弘治, 山口 誓子, 青木 哲哉, 倉井 修, 小野寺 正征
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    2019年 61 巻 11 号 2491-2497
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/11/20
    ジャーナル フリー HTML

    症例は20歳代の男性で同性愛者である.しぶり腹と血便を主訴に近医を受診し,直腸に隆起性病変を指摘されたため,当院を受診した.大腸内視鏡検査では,直腸前壁に縦走配列する潰瘍性病変を3個認め,口側の2病変は周囲に隆起を伴っていた.表面には白苔が付着した潰瘍を伴っており,アメーバ性大腸炎に類似する所見であった.血液検査では

    梅毒
    TP抗体陽性,HIV抗体陽性,赤痢アメーバ抗体陰性であった.生検ではアメーバの虫体を認めず,抗Treponema pallidum免疫染色で陽性所見を示したため,HIV感染を合併した
    梅毒
    性直腸炎と診断した.その後,皮疹が生じたが,アモキシシリンの内服にて消化器症状や皮疹は改善し,
    梅毒
    RPRの陰性化を確認した.

  • 末廣 有希子, 芹澤 宏, 森永 正二郎, 桜庭 篤, 大石 温子, 樋口 肇, 金子 文彦, 常松 令, 渡辺 憲明, 熊谷 直樹, 土本 寛二
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    2008年 50 巻 11 号 2845-2851
    発行日: 2008/11/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は75歳男性.心窩部痛,下腹部痛,便秘を主訴に来院.内視鏡検査にて,胃粘膜の退色調変化と不整な地図状の多発性潰瘍,回腸末端部での浮腫状変化が認められた.いずれの病変での生検からも著明な炎症細胞浸潤像とともに免疫組織化学的にTreponema pallidumが証明された.血清
    梅毒
    反応は高値を示し,皮膚科的にも硬性下疳,
    梅毒
    性乾癬が確認された.駆梅療法により臨床症状は速やかに軽快した.血清反応の陰性化を確認し治療終了とした.消化管
    梅毒
    は主として胃において報告されているが回腸病変での報告は極めて稀である.
    梅毒
    は全身性疾患であり,内視鏡検査が診断の契機となりうること,消化管のあらゆる部位で病変が形成されうることを念頭に置いた診療が重要である.
  • 神山 敏, 永田 博司, 唐澤 達信, 森永 正二郎, 濱名 元一
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1990年 32 巻 6 号 1394-1398_1
    発行日: 1990/06/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は31歳,男性で,心窩部痛,嘔吐を訴えて来院.胃内視鏡検査で胃体上部小彎側から幽門前庭部にかけて,易出血性の地図状の潰瘍性病変を認めた.生検組織像では悪性所見はなく,血清
    梅毒
    反応が強陽性であり,その胃内視鏡所見が胃
    梅毒
    と合致することから,胃
    梅毒
    を疑った.酵素抗体法によりTreponema Pallidumを証明し,胃
    梅毒
    と確定診断した.駆梅療法を施行し,自覚症状,胃内視鏡所見も著明に改善し,血清
    梅毒
    反応も低下した.
  • 森 由美子, 奥野 資夫, 松林 祐司, 小寺 徹, 伊藤 彰子, 橋本 晃, 立田 浩, 伊藤 恭子, 塚田 英昭, 上田 俊二, 酒井 正彦, 内野 治人, 垣田 時雄, 大仲 正志, 高野 邦子, 小川 勝彦
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1990年 32 巻 6 号 1399-1407
    発行日: 1990/06/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     46歳男性,食欲不振,体重減少にて受診し,上部消化管内視鏡検査にて,胃前庭部に出血を伴った浅い地図状ないし網目状の不整形な多発性びらんを認め,びらん間の粘膜は浮腫状で発赤し大小不同の粗大顆粒状変化を呈していた.急性胃粘膜病変(AGML)としてH2プロッカーを含む抗潰瘍薬の投与を行ったが,4週間の投与にもかかわらず胃病変は軽快せず.胃粘膜病変では,びらん,リンパろ胞の発達,粘膜筋板の肥厚,細胞浸潤を認めたが,形質細胞は多くはなかった.
    梅毒反応が陽性であったことより胃梅毒
    を疑い,駆梅療法を行ったところ,わずか8日後に内視鏡検査上著明な改善を認めた.治療後施行したX線検査では,前庭部の伸展不良,壁硬化と大小不同の隆起を認めた.ホルマリン固定した胃生検標本の酵素抗体法(PAP法)にて胃粘膜内に多数のTreponema pallidumを証明し胃
    梅毒
    の確診を得た.
  • 窪山 信一, 板野 哲, 田中 信平, 吉村 篤, 河原 敏彦, 入江 章, 佐野 幸寛, 日高 令一郎, 佐々木 英, 豊永 純, 谷川 久一, 中野 龍治
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1989年 31 巻 1 号 110-115_1
    発行日: 1989/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は,28歳男性,心窩部痛,嘔気を主訴に受診.胃X線検査にて,胃角の開大と前庭部の狭窄像が見られ,胃内視鏡検査にて,胃体部より胃前庭部にかけてびまん性に地図状不整潰瘍やビラン,及びその間に散在性の顆粒状変化を認めた.入院時検査にて血清
    梅毒
    反応は強陽性であり,また,H2受容体拮抗剤による初期治療に反応せず,胃X線検査所見,胃内視鏡検査所見,胃生検組織像での非特異的炎症所見などにより胃
    梅毒
    を疑い駆梅療法にて完治せしめた.内科的治療により完治し,治癒過程を内視鏡的に観察しえた胃
    梅毒
    の1例を経験したので文献的考察も含めて報告する.
  • 西田 憲一, 岡 芳彦, 村山 寛, 八尾 恒良
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1990年 32 巻 6 号 1386-1393
    発行日: 1990/06/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は36歳の女性で上腹部痛を主訴として来院.初回胃X線・内視鏡検査でIIc型早期胃癌を疑った.しかし紅斑性皮疹を伴い血清
    梅毒
    反応は強陽性であったため,胃生検材料の鍍銀染色(岐阜大学変法)を施行し,ラセン状微細構造物を認めた.臨床所見と合わせて胃
    梅毒
    と確診し駆梅療法を開始した.その後,経時的に内視鏡観察を行い治癒を確認し得た.
  • 野中 敬, 君塚 善文, 坂口 隆, 今城 健人, 千葉 秀幸, 岡田 和久, 斯波 忠彦, 厚川 和裕, 高橋 久雄
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    2009年 51 巻 7 号 1556-1562
    発行日: 2009年
    公開日: 2012/07/26
    ジャーナル オープンアクセス
    症例は62歳女性.心窩部痛を主訴に来院し,精査加療目的で入院した.上部消化管内視鏡検査で幽門前庭部に浅い地図状の潰瘍を認め,胃体部から胃底部では特異な扁平隆起性病変が多発していた.酵素抗体法にて胃生検組織中にTreponema pallidumを証明し胃
    梅毒
    と確定診断した.本例では駆梅療法開始前に胃病変の部分的な自然緩解がみられ,第2期
    梅毒
    においては皮疹と同様,胃病変も自然緩解する事が推察された.
  • 重松 忠, 福井 和彦, 前田 ひとみ, 田辺 昇, 鮫島 庸一, 立松 恵子, 春日井 達造, 西川 和久, 加藤 肇, 服部 和彦
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1988年 30 巻 11 号 2642-2646
    発行日: 1988/11/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は27歳の男性で上腹部痛を主訴に来院.胃X線検査で胃角の軽度の変形と不整型潰瘍が認められた.胃内視鏡検査では胃角に粘膜ヒダの集中を伴う不整型潰瘍を認め胃癌,胃悪性リンパ腫が疑われた.胃生検では非特異的慢性炎症を認めたが悪性所見は認められなかった.繰り返し施行した胃生検でも悪性所見は陰性で,
    梅毒
    血清反応が陽性であり,ソケイ部のリンパ節の腫大より胃
    梅毒
    を疑った.駆梅療法(penicillin)を施行したところ,すみやかな自覚症状,胃X線・内視鏡所見の改善が認められた.
  • 前田 光雄, 中野 修, 宮本 和明, 柱本 満, 松田 康平, 三浦 正樹, 鈴木 和文, 岡田 究, 鎮西 忠信, 山城 主計
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1988年 30 巻 9 号 1981-1987
    発行日: 1988/09/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    46歳,男性の胃
    梅毒
    の1例を報告する.大量飲酒後,心窩部痛と吐血を主訴に来院.初回内視鏡検査にて出血,浮腫を伴った急性多発性胃潰瘍を認めH2一プロッカーを中心に加療を行った.抗潰瘍療法を続けるも治癒傾向はなく,胃体下部より胃角部にかけて浅い不整形の多発潰瘍と幽門前庭部に粗大顆粒状病変を認めた.癌や悪性リンパ腫を疑い生検を繰り返したが陰性であり,血清
    梅毒
    反応にてガラス板法128倍,TPHA1,280倍,FTA-ABS(2+)と強陽性を呈したことから胃
    梅毒
    を疑い,ペニシリンGによる駆梅療法を施行した.駆梅療法開始2週後より治癒傾向を認め,9週後には治癒した.胃
    梅毒
    は稀な疾患であり癌や悪性リンパ腫,RLH等との鑑別が困難なことがあり,生検にても特異的所見を呈さない.抗潰瘍療法に抵抗性を示し,血清
    梅毒
    反応が陽性を呈する時には本疾患を考慮に入れ,駆梅療法を施行すれば完治しえると考えられた.
  • 星野 洋, 鬼塚 俊夫, 高原 理, 小原 淳, 市川 和男, 市川 正章
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1989年 31 巻 8 号 2149-2153_1
    発行日: 1989/08/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は26歳,女性.昭和62年7月5日頃より心窩部痛,嘔気が出現したため当科を受診した.胃X線検査,内視鏡検査を施行したところ,胃角小彎に不整型の潰瘍,胃前庭部に不整な粘膜の隆起,発赤,浮腫が認められ悪性リンパ腫等を疑った.しかし,生検では形質細胞を主体とする細胞浸潤は認めたものの悪性の所見は認められなかった.胃
    梅毒を疑って血清梅毒
    反応を行なったところ陽性であり,BAPCの内服投与を開始すると速やかに症状,胃X線,内視鏡検査所見の改善がみられた.以上のような経過,検査所見から胃
    梅毒
    と診断した.胃
    梅毒
    の早期診断には検査所見等に加えて,病歴の詳しい聴取,正確な現症の把握などが肝要であると考えられた.
  • 野村 勉, 藤井 達也, 武井 一雄, 加藤 雅士, 箱崎 幸也, 眞方 良彦, 白浜 龍興, 佐藤 亮五
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1992年 34 巻 12 号 2879-2884_1
    発行日: 1992/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     われわれは,胃体部にまでおよぶ胃
    梅毒
    3症例を経験した.全例ともH2-blocker投与は無効で,
    梅毒
    血清反応は強陽性.胃内視鏡所見では,全例幽門前庭部から胃体部に不整形の潰瘍を認め,胃生検では2例で螢光抗体法で,Treponema Pallidumが確認された.胃
    梅毒
    は,粘膜虚血から潰瘍を形成する.胃
    梅毒
    の病変は,血管構築の最も弱い幽門前庭部に好発し,順におかされ,本3症例のように重症の場合には胃体部にまでおよぶものと思われる.
  • 伊藤 均, 真玉 寿美生, 藤井 保治, 松本 偉男, 菅 知也, 岡田 豊次, 五月女 茂, 福島 範子
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1989年 31 巻 10 号 2665-2669_1
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     蛍光抗体補体法及び酵素抗体ABC法で胃生検組織からTreponemapa llidumを証明した胃
    梅毒
    の2例を経験した.症例は32歳と26歳の男性で,心窩部不快感,嘔吐にて受診した.ともにTPHA1,280倍と高値で,皮膚所見よりII期
    梅毒
    と診断された.上部消化管検査で胃角部から前庭部を中心に不整形の浅い潰瘍を認め,浮腫が強く易出血性であった.胃
    梅毒
    はその形態の複雑さから画像診断のみでの確定診断は困難である.胃生検組織からのTreponema pallidumの証明は,胃
    梅毒
    診断のために不可欠であり,免疫抗体法,特に酵素抗体ABC法は診断に有用である.
  • 帆北 修一, 榎本 稔美, 高尾 尊身, 金子 洋一, 愛甲 孝, 島津 久明, 松下 文雄, 田中 貞夫, 柏崎 一男
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1989年 31 巻 9 号 2446-2453
    発行日: 1989/09/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    梅毒
    の1例を報告し,若干の文献的考察を加えた.症例は21歳女性.1987年8月,心窩部痛と嘔吐を主訴として来院した.胃X線・胃内視鏡検査で胃角部および幽門前庭部の多発性潰瘍と診断し,外来で抗潰瘍剤の投与を行ったが,症状および内視鏡所見の改善傾向が認められなかったため入院治療を行うことにした.入院時内視鏡所見では,胃角から幽門前庭部に不整形の多発潰瘍をともなう白苔・びらん・出血などの多彩な所見がみられ,胃悪性リンパ腫の疑診のもとに生検を施行したが,悪性所見は認められなかった.血清
    梅毒
    反応が強陽性と判明したため,胃
    梅毒
    を疑い駆梅療法を開始した.治療開始3カ月後には内視鏡所見は著明に改善し,血清
    梅毒
    反応も低値となった.駆梅療法前の生検組織標本の特殊染色(Warthin-Starry法)によりTreponema pallidumが証明され,胃
    梅毒
    の確診が得られた.抗潰瘍療法に抵抗し,難治性病変を持続する症例には,本疾患の可能性も考慮に入れ,血清
    梅毒
    反応や生検組織標本の特殊染色を行うことが重要である.
  • 大城 宏之, 横山 泰久, 横山 功, 近藤 建, 菊池 学
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1987年 29 巻 9 号 2052-2055_1
    発行日: 1987/09/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は37歳男性.食欲不振,心窩部痛,嘔吐を主訴として来院.胃内視鏡検査にて胃角から前庭部にかけて白苔に覆われた不整形のびらんが多発しており,胃生検の組織学的検索では粘膜に強いリンパ球の浸潤を認めた.胃X線検査にて胃角の〓開および前庭部の狭窄像あり,圧迫像で粗大顆粒状変化があった.血清
    梅毒
    反応強陽性と,X線・内視鏡像,胃生検の結果より胃
    梅毒
    を疑い,診断的治療の目的でエリスロマイシン投与を行い4週間後内視鏡で再検したところ,びらん潰瘍性病変は著明に改善し,軽度のびらんを残すのみとなった. 胃
    梅毒
    を駆梅療法にて完治せしめた1例を経験したので報告する.
  • 浅井 令奈, 簗場 広一
    日本皮膚科学会雑誌
    2020年 130 巻 4 号 607-612
    発行日: 2020/04/20
    公開日: 2020/04/20
    ジャーナル 認証あり

    46歳,男性.初診2カ月前から頭部の脱毛に気付き,急速に拡大した.初診時,前頭部~頭頂部,側頭部にびまん性脱毛を認めた.他に明らかな皮膚症状は認めなかった.問診により初診5カ月前に感染機会あり.精査にてRPR 6,120 R.U.,TP 7,140 T.U.であり

    梅毒
    性脱毛症と診断した.アモキシシリン内服開始し,速やかに脱毛は改善し,24週間後には正常に復した.RPRも24週間後には5.1 R.U.に低下した.頭部の脱毛を主訴に来院した場合,
    梅毒
    性脱毛症の可能性も考慮すべきである.

  • 小野田 洋一
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1980年 33 巻 1 号 18-28
    発行日: 1980/01/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    梅毒
    の抗生剤による内服治療法は, その抗生剤のもつ作用機序から,
    梅毒
    Treponema pallidumを死滅させるか, 静菌的作用によつて細菌数の増殖を阻害させるようにするかの2法がある。多くの内服抗生剤は, 1回の服用後, 有効血中濃度の持続時間は6時間程度であり, Penicillin系, Tetracycline (TC) 系および多くのMacrolide系抗生物質はこれに該当し, 服用は毎6時間におこなわなければならない。これらの薬剤を長期間にわたつて時間を守つて服薬することは, 患者にとつて重い負担であるばかりでなく, 長期間投与が必要な駆梅療法期間中には服薬忘れなど, 内服治療の不成功につながることもおこりうる。
    Tetracycline系薬剤は,
    梅毒
    Treponema pallidumに対して静菌的または殺菌的作用をあらわすことが動物実験により知られている1)。
    ヒトの
    梅毒
    治療に要するTCの1日必要量は, 有効血中濃度から逆算して, 19であり, 有効血中濃度を持続させながら4週間前後服用を続けさせるのを1コースとし, 休薬期間をおいて年間数コースおこなわねばならない。
    Doxycycline (DOTC) は, TCの誘導体であるが, 本剤の100~200mgはTCの19またはそれ以上の力価に相当する抗菌力をもつとされている。1日投与量は, TC薬剤の1/5~1/10となり, 投与量が少ないことは, 副作用の発現も軽減されることが予想される。また, 有効血中濃度が長時間持続することから, 1日1~2回の服用ですむ利点があり, 長期連用を可能とした。
    著者は以前に比較的短期間の観察であつたが, DOTCを投与して
    梅毒
    患者の治療をおこない, その結果が良好であることを報告したが2, 3), 今回これらの症例に加え, 長期間観察のできた症例についてその評価をおこなつたので報告する。
  • 加納 知之, 伊藤 克昭, 小林 世美, 春日井 達造
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1983年 25 巻 10 号 1513-1516_1
    発行日: 1983/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     胃
    梅毒
    は比較的稀な疾患であり,X線及び内視鏡所見が悪性疾患と類似しているため手術に至った例もある.しかし内科的治療により完治し得る疾患であるため適確な診断を下すことが重要である.私共は上腹部痛を主訴として来院し,内科的治療により完治した胃
    梅毒
    の1例を経験した. 症例は29歳男性で上腹部痛を主訴として来院.前医より悪性リンパ腫として手術を勧められていた.当院においても2回の内視鏡検査で,胃癌あるいは悪性リンパ腫を疑った.手術前の諸検査の一つとして行ったTPHAスクリーニングテストが陽性と判明し,詳細に病歴をとりなおしたところ胃
    梅毒
    が強く疑われた.直ちにペニシリン製剤により治療を開始したところすみやかに自覚症状は消失し,内視鏡所見も改善した. 胃
    梅毒
    診断の要点を自験例の検討と文献的考察にもとついてまとめ,報告した.
  • 小野 貴広, 金澤 建, 池田 裕一
    昭和学士会雑誌
    2022年 82 巻 6 号 515-521
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/01/31
    ジャーナル フリー
    症例は月齢1の男児である.発熱を主訴に来院し,肝脾腫,白血球増多,貧血,血小板減少などの急性白血病に類似した所見を認め,輸血療法前の感染症検査で児の
    梅毒
    感染が判明した.問診で母体の
    梅毒
    罹患歴はなかったが,追加検査で
    梅毒
    罹患が明らかになり,先天
    梅毒
    と診断した.近年,本邦では
    梅毒
    感染症患者は増加傾向にあり,それに伴い先天
    梅毒
    の報告数も増加傾向である.
    梅毒
    の垂直感染は,母体への治療が適切に行われた場合も1-2%の確率で成立する可能性があり,母に過去の治療歴などを含めて詳細な問診を行うことが先天
    梅毒
    の診断には重要である.しかし,
    梅毒
    感染症は自覚症状に乏しく,本症例のように母体が感染した自覚がないまま垂直感染が成立する可能性がある.先天
    梅毒
    は急性白血病症状を呈することがあり,小児で急性白血病症状を呈した場合は,問診から母体の
    梅毒感染が明らかでない場合も先天梅毒
    を鑑別に挙げる必要がある.本症例と過去の報告例と比較し考察し,報告する.
feedback
Top