梅毒
の抗生剤による内服治療法は, その抗生剤のもつ作用機序から,
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Treponema pallidumを死滅させるか, 静菌的作用によつて細菌数の増殖を阻害させるようにするかの2法がある。多くの内服抗生剤は, 1回の服用後, 有効血中濃度の持続時間は6時間程度であり, Penicillin系, Tetracycline (TC) 系および多くのMacrolide系抗生物質はこれに該当し, 服用は毎6時間におこなわなければならない。これらの薬剤を長期間にわたつて時間を守つて服薬することは, 患者にとつて重い負担であるばかりでなく, 長期間投与が必要な駆梅療法期間中には服薬忘れなど, 内服治療の不成功につながることもおこりうる。
Tetracycline系薬剤は,
梅毒
Treponema pallidumに対して静菌的または殺菌的作用をあらわすことが動物実験により知られている1)。
ヒトの
梅毒
治療に要するTCの1日必要量は, 有効血中濃度から逆算して, 19であり, 有効血中濃度を持続させながら4週間前後服用を続けさせるのを1コースとし, 休薬期間をおいて年間数コースおこなわねばならない。
Doxycycline (DOTC) は, TCの誘導体であるが, 本剤の100~200mgはTCの19またはそれ以上の力価に相当する抗菌力をもつとされている。1日投与量は, TC薬剤の1/5~1/10となり, 投与量が少ないことは, 副作用の発現も軽減されることが予想される。また, 有効血中濃度が長時間持続することから, 1日1~2回の服用ですむ利点があり, 長期連用を可能とした。
著者は以前に比較的短期間の観察であつたが, DOTCを投与して
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患者の治療をおこない, その結果が良好であることを報告したが2, 3), 今回これらの症例に加え, 長期間観察のできた症例についてその評価をおこなつたので報告する。
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