湖水位が上昇しながらも塩分濃度が増加しているイシク湖とその流域の河川・湧水の水質の特徴を把握するため,2012年から2014年の夏季に調査を行い,主要化学成分とDOC(溶存有機炭素)の分析結果を基に河川・湧水の水質的特徴と湖の塩分濃度の変化の現状についてまとめた。河川と湧水の水質組成はCa–HCO3型が多くみられるが,市街地や農地を通る河川水と湧水には人為由来のNa+,Cl-,SO42-,NO3-,DOCが多く含まれる。湖の水質組成はNa–Cl, SO4型であり,各成分の濃縮率はNa+・Cl-,Mg2+・SO42-,Ca2+・HCO3-の3つのグループに分けることができる。2014年時点の湖の水質は1986年からNa+,Mg2+,Cl-,SO42-濃度が増加し続けており,近年ではCl-濃度の増加が顕著であった。イシク湖集水域の河川水質の大部分は自然由来の成分であるが,一部の河川・湧水では人為由来のNa+,Cl-,SO42-が混入しており,それら成分の流入が現在のイシク湖の塩分濃度促進の原因の一つとなっている。
滋賀県は日本最大の湖である琵琶湖がある。琵琶湖は近畿圏の人口2000万人のうちの1400万人の水源として機能している。琵琶湖は
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら