1.緩速ろ過池の砂層表面削り取り目安はろ過閉塞指標の損失水頭である.
2.損失水頭とろ過速度の間にはダルシーの法則が成立つ.そこで欧州で用いられている標準ろ過速度 (4.8m/d) でろ過した場合の損失水頭を標準化損失水頭 (Normalized Head Loss) として紹介した.
3.上田市染屋浄水場の緩速ろ過池のろ過継続日数, 積算ろ過水量および流入懸濁物質量と標準化損失水頭の関係を示し, ろ過閉塞指標としての有用性を示した.
4.糸状藻類が盛んに繁殖する期間はろ過閉塞しにくいことを示し, 糸状藻類被膜をblanket herbと呼んだ.
5.日本の過去と現在, および欧米の例を比較し, 現在のろ過池の使用状況を考察した.
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