帯広大谷短期大学社会福祉科社会福祉専攻の2011年度までのカリキュラムで開講されていた「表現I」「表現III」の授業において、音楽的表現力を向上させるための授業の工夫について整理した。「表現I」では、即興的な表現を軸とした創作活動を積み重ねながら、最終的にグループごとに脚本、演出までを担当したミニミュージカルの創作、授業内での上演をおこなった。「表現III」では、「表現I」での成果をふまえ、楽器と歌の表現活動を重ねる中で学生の音楽的表現力を実践的に向上させることをねらった。また、これらの授業を受けた学生の反応などもふまえて、保育者の養成における総合的表現活動の効果と、保育者養成のカリキュラムにおけるその位置づけについて考察を加えた。その際、保育内容「表現」に関する科目とピアノ演奏技術の習得を目的とした科目「ピアノI・II」との連携のあり方についても言及した。
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