金沢医科大学では平成6年度より第1学年のカリキュラムにsmall group learning (SGL) 方式が導入され, その1つに「医学英語入門」がある. このカリキュラムについて4年間の実施成果をみるために, 学年末に学生を対象に行ったポストアンケートと定期試験成績とを対比, 検討した. その結果, 1) SGLで行った医学英語入門のテスト (多肢選択形式) 結果は正規分布を示した. 2) ポストアンケートの結果から,「医学英語入門」は学生にとっては親近性が低いと感じられる教科であるにも拘わらず, 学生は興味が持てた, 勉強態度が改められた, などの良好な反応を示した. 以上より, 医学英語入門は初期医学教育として系統講義とは異なり, 学生のmotivationを高めるという独自の価値を持つカリキュラムであると考えられた.
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