単純なルールで記述される古典統計力学の問題を数値的に調べてみたら、0.3333...という何やら意味ありげな値がエントロピーとして出力された—そんな状況に遭遇したら、あなたならどう思うだろう?本稿では、数値計算結果から解析的な結果を予想する研究—「実験数理物理学」の、古今東西の成功例や失敗例を紹介する。同時に、古典統計力学における転送行列法やフェルミオン系の基礎的事項などについても解説する。また、インターネット上のリソースである、On-Line Encyclopedia of Integer Sequences (OEIS) の積極的な応用方法も紹介する。
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