本報告の目的は,
淡水
古環境を具体的に復元するための
淡水
環境指標種群を設定することである。そこで
淡水
生育地ごとに産出珪藻種を調査し, それらを相互に比較して, それぞれの生育地を示す環境指標種群について考察した。その結果, 次のような種群が設定された:
1. 上流性河川指標種群, 2. 中~下流性河川指標種群, 3. 最下流性河川指標種群, 4. 湖沼浮遊生種群, 5. 湖沼沼沢湿地指標種群, 6. 沼沢湿地付着生種群, 7. 高層湿原指標種群, 8. 陸域指標種群。これらの環境指標種群を使用して, 埼玉県柳瀬川谷底平野における海退に伴う
淡水
化のプロセス, およびその後に形成された陸成層の古環境の復元を試みた。その結果, これらの指標種群を使用すると,
淡水
古環境を具体的に復元できることが明らかとなった。
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