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クエリ検索: "温熱療法"
6,448件中 1-20の結果を表示しています
  • 菊地 眞
    BME
    1987年 1 巻 8 号 593-598
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    近年, 癌の
    温熱療法
    がきわめて注目されている. 本論文では, 本格的研究と臨床応用が開始されて以来, ほぼ10年を経過した現状を以下の観点から簡明に総括した. すなわち, (1) なぜ温熱により癌が治療できるのか, (2)
    温熱療法
    のための道具立ては揃ったのか, (3)
    温熱療法
    は本当に効くのか, (4)
    温熱療法
    の臨床の実態, の4点を中心に, 国内外の状況を対比させながら総説的に論じた.
  • 平井 正孝
    日本泌尿器科学会雑誌
    1992年 83 巻 5 号 597-604
    発行日: 1992/05/20
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    13.56MHzの radio frequency wave (RF波) を用いた局所
    温熱療法
    の可能性を検討した. まず, 正常イヌ前立腺の局所
    温熱療法
    を施し温度分布, 組織血流を測定した. した. その結果, 前立腺のほぼ全域で
    温熱療法
    の至適温度とされる42℃以上に加温することが可能であった. 水素ガスクリアランス法で測定した前立腺の血流は, 温度の上昇とともに緩やかに上昇した. つぎに, 各種抗癌剤を投与した後,
    温熱療法
    を施行し前立腺の抗癌剤組織内濃度を測定した.
    温熱療法
    施行群で組織内抗癌剤濃度は高値を示す傾向が得られた. また,
    温熱療法
    後の前立腺では組織学的に間質の浮腫, うっ血が観察された.
    14例の前立腺癌患者に etoposide, peplomycin による化学療法を併用した局所
    温熱療法
    を施行した. 泌尿器科がんの治療効果判定基準 (案) では, CR 1例, PR 3例, NC 10例でありPD症例はなかった. 副作用は, 骨髄抑制, 食欲不振, 下痢, 下腹部の熱傷がみられたが, 重篤なものはなく治療の継続は可能であった.
    化学療法併用局所
    温熱療法
    は前立腺癌に対し安全に施行でき, かつ有用であると考えられた.
  • 山崎 康之, 嶋田 淳, 冲津 光久, 竹島 浩, 島崎 貴弘, 阪本 栄一, 山本 美朗
    日本口腔腫瘍学会誌
    1992年 4 巻 1 号 93-100
    発行日: 1992/06/15
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    腺様嚢胞癌は, 他の悪性腫瘍に比べ局所浸潤性が強く, 再発, 転移を生じやすいという臨床的特徴を有するため予後不良とされている。本腫瘍の治療に関しては, 放射線感受性が低く, また化学療法も効果が少ないため外科的完全切除が好ましいとされている。そのため, 切除の難しい進展症例では, 明確な治療が確立されていない。
    一方, 悪性腫瘍に対する
    温熱療法
    が, 最近注目されている。この治療法は, 単独での抗腫瘍効果と同様, 放射線治療, 化学療法との相乗効果があり, 特に腺癌で著明である。
    今回, われわれは, 上顎洞に充満した大きな腺様嚢胞癌に対し, 放射線治療, 化学療法, 外科的切除に加え
    温熱療法
    を用いた集学的治療を行い, 経過良好である1例を報告する。
  • 増田 彰則, 中山 孝史, 古賀 靖之, 八反丸 健二, 長井 信篤, 皆越 眞一, 鄭 忠和
    心身医学
    2005年 45 巻 8 号 581-588
    発行日: 2005/08/01
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー
    慢性疼痛患者に対して, 認知行動療法とリハビリテーション, 運動療法に加えて
    温熱療法
    を併用したところ(
    温熱療法
    群n=22), 併用しなかつた群(非
    温熱療法
    群n=24)に比べ, (1)痛み行動が有意に減少した, (2)情動面では, 怒りスコアが有意に改善した, (3)治療への満足度が高かつた, (4)退院して18カ月後, 仕事に復帰した割合は, 非
    温熱療法
    群の58%に比べ
    温熱療法
    群は82%と高かつた.以上より, 慢性疼痛の治療として
    温熱療法
    の併用は有効であることが示唆された.
  • ―温熱療法の効果についての検討―
    津村 政則, 桜井 和裕, 吉賀 浩二, 高田 和彰
    日本口腔腫瘍学会誌
    1989年 1 巻 2 号 229-234
    発行日: 1989/12/31
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    今回, 我々は高度に進展した口唇癌に対して
    温熱療法
    を施行し,
    温熱療法
    の効果について検討したので報告する。
    温熱療法
    は2450MHzのマイクロ波温熱加温装置を用い, 原則的に週2回の加温間隔で施行し, 目的温度は43℃, 加温時間は40分以上とした。アプリケータは表在性腫瘍に適切と考えられる空間放射型 (HTA-2450-7) を使用した。
    治療は手術を前提とした
    温熱療法
    , 化学療法, 放射線療法の併用療法を行った。
    なお, 腫瘍は進展例であり,
    温熱療法
    を施行するにあたり加温部位と非加温部位を設定した。
    治療効果を肉眼的, 病理組織学的に検討した結果, 加温部位において抗腫瘍効果の増強が認められた。
    患者は手術後2年5ヶ月経過した現在も, 再発, 転移等なく経過良好である。
  • 森山 一郎, 大山 勝, 昇 卓夫
    日本レーザー医学会誌
    1992年 13 巻 3 号 9-14
    発行日: 1992年
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    温熱療法
    とは, 41℃以上に腫瘍の温度を上げ, 悪性細胞に何らかの影響を及ぼし有用な効果を期待する新しい治療法であり, その加温法により全身
    温熱療法と局所温熱療法
    とがある。耳鼻咽喉科領域の腫瘍の特徴は, 解剖学的に骨, 腔洞, 筋, 軟部組織などの複雑な構造の中に発生し, 比較的表在性, 孤立性であることが多い。そのため癌
    温熱療法
    としては, 局所
    温熱療法
    , 特に組織内刺入型の
    温熱療法
    が容易に利屠され得る。組織内刺入型癌
    温熱療法
    の加温の方法としては, 安定した熱供給の得られる接触型Nd: YAGレーザーが最も適している。すでに, われわれはNd: YAGレーザーを用いたレーザーハイパーサミアすなわちレーザーサーミアの実験的ならびに臨床的研究を試みて来た1) 2) 3) 4) 5)。その結果, 抗癌剤や放射線療法などとの併用で特に優れた効果が得られたので, その手法と成績を報告する。
  • 坂井 隆, 東 憲太郎, 金田 正徳, 鈴木 聰
    医療
    1986年 40 巻 6 号 499-505
    発行日: 1986/06/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    両側肺転移を来した2症例に対しADM, MMCの制癌剤を併用した体外循環を用いた全身温熱治療を行つた. 症例はいずれも男性で, 腺癌の原発性肺癌例である. 症例1は11ヵ月前に, 症例2は17ヵ月前に肺葉切除術を受けている. 症例1は4回, 合計22時間の全身温熱治療を行いpertial responseの効果があつた. 症例2は2回, 合計12時間の加温を行つたがno responseであつた.
    これら自験例で宿主免疫因子について検討を行つた. その結果は全身温熱中にリンパ球数, T細胞数の減少, またADCC活性での低下を認めた. これら因子は加温終了後2週間目までに前値に回復した. IgG, IgM, IgAほとんど減少しなかつたが, 補体では軽度の減少がみられ, classical pathwayの活性化が考えられた. 以上全身温熱治療中に宿主免疫を低下させないためimmunopotentiatorの使用が必要, またperformance status IV度例は禁忌と考えられた.
  • 田川 信正, 杉浦 英志, 内藤 浩一
    リハビリテーション医学
    1991年 28 巻 7 号 549-551
    発行日: 1991/07/18
    公開日: 2009/10/28
    ジャーナル フリー
    慢性関節リウマチの補助療法として
    温熱療法
    を施行した30症例につき,QCT法により骨量計測を行った.その結果,
    温熱療法
    が有効である症例は無効例に比しQCT値が低値を示した.
    骨量計測により,慢性関節リウマ即に対する
    温熱療法
    の効果を予測することが可能と思われる.
  • 横山 正義, 長柄 英男, 板岡 俊成, 中島 秀嗣, 和田 寿郎
    人工臓器
    1983年 12 巻 2 号 701-704
    発行日: 1983/04/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    悪性腫瘍組織を摂氏42度に温度上昇させると、腫瘍組織が血行障害を生じ、酸性にかたむき、懐死におちいる。
    癌が転移している場合、局所的加温のみでは治療とならないので、全身加温が必要である。その最も容易な方法は体外循環による血液加温である。左側または右側の大腿動脈より脱血し、250mlのリザバーに貯血し、熱交換器を介して、44~45度の血液を同側の大腿静脈に送血する。人工心肺装置を使用すれば、容易に1~2l/分の流量を得る。
    本法で加温を開始すると、30~40分間で37度から42度に上昇する。ここで抗癌剤投与を施行すると同時に、3~6時間、この温度で体温を維持する。
    これまで8症例に19回の治療を行った。肺癌3例、肝癌2例、乳癌1例、胃癌1例、前立腺癌1例である。治療前疼痛のあった3例は、痛みが軽快している。また他の例でも癌病巣の進行停止が観察されている。
  • ラット膝関節固定モデルを用いた実験的研究
    都能 槙二, 中嶋 正明, 倉田 和範, 迎山 昇平, 龍田 尚美, 野中 紘士, 秋山 純一
    理学療法学Supplement
    2008年 2007 巻 1015
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】関節拘縮は生じると日常生活に支障をきたすことがあるため、その発生を未然に防ぐことが重要である。関節拘縮の発生予防に対して
    温熱療法
    と運動療法を併用し、その効果は知られている。しかし、
    温熱療法
    のみで関節拘縮の予防効果を検討した報告はない。そこで今回,我々は温水負荷による
    温熱療法
    が関節拘縮の発生予防に対して単独で効果があるのかを検討し興味深い知見を得たので報告する。
    【方法】関節拘縮モデルの実験動物として72週齢のWistar系雌ラット30匹を使用した。関節拘縮モデルの作成は右後肢を無処置側、左後肢を固定側として左膝関節を屈曲90°でキルシュナー鋼線による埋め込み式骨貫通内固定法によりに固定した。固定処置後のラットは無作為に、
    温熱療法
    群と対照群の2つに分け、それぞれ2週間固定、4週間固定、6週間固定の5匹ずつに分けた。
    温熱療法
    は固定後3日間の自由飼育の後、41°Cの温水に下腿部を15分間、一日一回,週5回浸漬した。関節拘縮の進行の度合いは関節可動域を測定し評価した。関節可動域の評価は温水負荷期間終了後、麻酔下で膝関節に0.049Nmのトルク負荷にて最大屈曲角度、最大伸展角度を測定した。組織学的評価は川本粘着フィルム法を用い、矢状面で薄切しHE染色を行った。
    【結果】関節可動域は、関節固定前が135.7±7.4°、2週間後、
    温熱療法
    群が66.2±5.7°、対照群が64.8±7.9°、4週間後、
    温熱療法
    群が59.8±6.8°、対照群が45.0±3.2°、6週間後、
    温熱療法
    が53.4±7.7°、対照群が43.4±4.5°であった。2週目では有意差は見られなかったが、4週目・6週目では有意差が見られた。
    【考察】1ヶ月以内の関節不動で起こる拘縮は、筋の変化に由来するところが大きく、それ以上不動期間が長くなると関節構成体の影響が強くなると言われている。関節構成体の主な変化としては、線維性癒着、関節軟骨の不規則化などが報告されている。今回の結果では固定4週間以降に有意差が見られるため、
    温熱療法
    が筋の変化に対してよりも関節構成体に対して抑制効果があったと考えられる。本研究において
    温熱療法
    が関節拘縮予防に有効であると言う結果が得られたため、臨床現場に
    温熱療法
    を積極的に使用するべきだと考える。
    【まとめ】今回の実験では
    温熱療法
    によって関節不動による関節可動域の減少が抑制されることが明らかになった。多くの患者が関節拘縮の発生により回復後においても日常生活に支障をきたす例があることを考えると貴重な発見である。今後,
    温熱療法
    による関節拘縮発生予防効果の機序とその効果的な適用条件を検討していきたい。
  • 宮崎 誠, 二ツ木 浩一, 山本 邦男, 上原 敏敬, 西福 幸二
    日本レーザー医学会誌
    1993年 14 巻 1 号 51-58
    発行日: 1993年
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    レーザーによる局所渥熱療法が広範囲の病巣に対して可能となる新しい方法として, レーザー光線を散乱物質で拡散させて照射するバルーンレーザーサーミアを考案し, 検討を行つている。現在までに検討したバルーンレーザーサーミアシステムは, 1) イントラリピッドタイプと2) ハイブリッドタイプの2タイプに分けられる。前者はバルーン内部を拡散物質としてイントラリピッド液で満たす方法であり, 後者はSLTジャパンで開発したハイブリッドタイプによりレーザー光線を拡散する方法である。イントラリピッドタイプと高拡散ロッド法, マイクロウェーブ法との腫瘍変性効果における比較検討では, イントラリピッドタイプの方が治療効果の面で有用であった。ハイブリッドタイプのブタ肝臓を用いた基礎実験では, 組織温度は過度の温度上昇を示さず, 安定性と安全性が確認されたため臨床例 (78歳女性, 胃体部の16×11mmのII a)に基礎実験と同条件で15分間照射し, 2日後に粘膜切除を施行し, 組織学的検討を行った。バルーンが接触したII a粘膜には白色変化が認められ, 組織像では同部の腫瘍細胞の変性が認められた。バルーンレーザーサーミアは, 安全性と基礎実験並びに臨床例での腫瘍変性効果が確認され, 臨床応用への可能性が示唆された。
  • 佐藤 隆文, 滝波 修一, 山崎 岐男, 辻井 博彦, 高邑 明夫, 鎌田 正, 松岡 祥介, 入江 五朗
    歯科放射線
    1988年 28 巻 2 号 115-120
    発行日: 1988年
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    Clinical results of hyperthermia applied to 30 patients with head and neck tumors are reported. The majority of the patients had recurrent and/or advanced tumors which were considered difficult to be controled by the conventional modalities.
    We used three types of hyperthermia equipments, which use 915MHz, 2450MHz microwave and 13.56MHz Radiofrequency.
    Among 30 patients, 26 were treated by combined hyperthermia and radiotherapy, 3 by combination of hyperthermia, radiotherapy and chemotherapy. Only 1 patient was treated with hyperthermia alone.
    It was tried to heat tumors at 42.5°C for 30 minutes at least, which was successfully accomplished in 61% of total times of treatment.
    Of 30 patients 22 was evaluable for analysis. The other 8 patients were excluded because of interruption of treatment or death soon after the completion of treatment.
    Complete response (CR) was obtained in 18% (4/22), partial response (PR) in 59% (13/22) and no response (NR) in 18% (4/22). Thus the efficient response rate was 77% (17/22). It was considered that the increase of low density in CT image, which was observed in 2 patients of NR, could indicate efficacy. If these were regarded as PR, the efficient response rate was 86% (19/22).
  • 上田 公介, 阪上 洋, 加藤 文英, 最上 徹, 大田黒 和生, 増井 靖彦
    日本泌尿器科学会雑誌
    1990年 81 巻 9 号 1330-1336
    発行日: 1990/09/20
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    12例の浸潤性膀胱癌に対して8MHz-RF波による電磁波
    温熱療法
    をおこない, その有用性について検討した. 対象症例の治療前の stage は, T2が5例, T3が3例, T4が2例, 膀胱全摘後の再発例が2例であった. 既治療として4例が radiation を, その他の症例ではTUR, 全身化学療法, 膀胱内注入療法などを受けていた. 病理組織型は, TCC grade 2が6例, grade 3が4例, grade 3とSCCの混在型が2例であった. 合併症は4例にみられ, 3例が心疾患, 1例が脳血管障害を有していた.
    温熱療法
    は Thermotron RF-8を用い, 1例に対して2回から10回加温した. 併用療法としては5例に HPC-adriamycin の膀胱内注入療法を, 3例に免疫療法を, 4例には radiation などを行った. その結果, これらの治療効果はCRが4例, PRが5例, MRは2例であり, PDは1例であった. CRのえられた4例中, 3例はT2であり, いずれも
    温熱療法
    の前に radiation を受けていた. このことから
    温熱療法
    の前に radiation を行っておくことは有意義であると考えられた. また
    温熱療法
    の副作用は6例に腹壁の皮下硬結を認めたが, 重篤なものはみられず,
    温熱療法
    は膀胱癌の治療として有用と考えられた.
  • 原口 脩平, 沖 貞明, 白根 歌織, 積山 和加子, 梅井 凡子, 高宮 尚美, 小野 武也
    理学療法学Supplement
    2015年 2014 巻 P2-B-0780
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/30
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】近年,運動療法と
    温熱療法
    を併用することによって関節可動域の改善に大きな効果をもたらされることが報告されている。しかし,臨床現場では
    温熱療法
    を単独で行っていることも少なくない。
    温熱療法
    を単独で行うことで拘縮関節の可動性が向上する効果についての報告は少なく,それらの報告においても,動物実験により関節拘縮の発生抑制や改善を数週間にわたり観察したものであり,
    温熱療法
    直後においてどの程度の効果があるかは不明である。関節拘縮の評価では,関節可動域測定が一般的であるが,そのほかには関節を最大可動域まで他動的に動かす時に必要な力を定量的に測定する方法も報告されている。この方法を用いれば,
    温熱療法
    直後の関節の伸張性の向上についての評価ができるのではないかと考え,動物実験にて検討する事にした。【方法】実験動物には8週齢のWistar系雌ラット12匹(平均体重239.6±12.7g)を用いた。実験初日に麻酔下にてラットの右側後肢足関節の最大背屈角度を測定した。測定するにあたっては,ひずみゲージ式変換機を中足部に対して垂直にあてて0.3Nの力を加え,足関節最大背屈位とした。基本軸は外果と腓骨頭を結ぶ線からの垂線,移動軸は踵骨底面とした。関節可動域測定後,すべてのラットの右側後肢足関節に対してジエチルエーテル麻酔下に尖足位でギプス固定した。固定の範囲は下腿~足部とした。ギプスは1日1回麻酔下にて除去し,再固定を行った。固定開始1週間後に
    温熱療法
    群とコントロール群の2群に分け,麻酔下でギプス固定を除去した後に関節可動域測定を行った。
    温熱療法
    群においては,麻酔下に恒温水槽にて20分の渦流浴(42℃)を施した。その後,中足骨頭部にひずみゲージ式変換機をあて,約10度/秒の速さで力を加えて足背部が下腿前面に接する肢位まで他動的に足関節を背屈させ,その間に必要な力の最大値(以下,最大抵抗力とする)を測定した。コントロール群に関しても麻酔を続け,ギプス除去後20分経過した後に,
    温熱療法
    群と同様の方法で最大抵抗力を測定した。実験期間中のラットは飼育ケージ内にて自由に移動でき,全てのラットにおいて水と餌は自由に摂取可能とした。実験終了後に麻酔の過量投与により安楽死させた。統計処理には統計ソフトExcel統計2008を使用した。両群間の比較にはマンホイットニー検定を用い,危険率5%をもって有意差を判定した。【結果】ギプス固定開始前の最大背屈角度は,コントロール群の中央値は42.0°,
    温熱療法
    群の中央値は40.0°であり,両群間に有意差はなかった。次に1週間のギプス固定終了後における最大背屈角度はコントロール群の中央値が-25.5°,
    温熱療法
    群の中央値が-20.0°であり,両群間での有意差は認められなかった。最大抵抗力に関しては,コントロール群の中央値は3.00N,
    温熱療法
    群の中央値は2.82Nであり,両群間での有意差は認められなかった。【考察】1週間のギプス固定終了後における最大背屈角度は,コントロール群と
    温熱療法
    群の間に有意差は認められず,両群において同程度の関節拘縮が生じていた。また,
    温熱療法
    として使用した渦流浴の条件に関しても,水温を42℃に設定した浴槽で20分間温浴を行った場合,最も深部にあるヒラメ筋を40℃まで加温することができるとされており,本実験においても実際の
    温熱療法
    の効果は十分であったと考えられる。しかし,最大抵抗力に関しては,コントロール群と
    温熱療法
    群の間に有意差はみられず,
    温熱療法
    を施行しても拘縮関節の伸張性の向上は認められないという結果であった。本実験では,麻酔により神経が関与する疼痛緩和作用・筋緊張低下作用の影響は除外されているため,コラーゲン線維の伸張性増大作用が単独に影響する条件下であった。しかし,関節の伸張性の向上は認められなかったことから,今回の条件での
    温熱療法
    によるコラーゲン線維の伸張性増加作用は不十分であったということになる。【理学療法学研究としての意義】
    温熱療法
    直後の関節の伸張性の増加は,コラーゲン線維の伸張性増加作用よりも,疼痛緩和作用,筋緊張低下作用の影響が大きいのではないだろうかと考えた。さらに,運動療法と
    温熱療法
    を併用することが効果的であるという理由も,疼痛緩和・筋緊張低下での運動による効果が大きいのではないかと考えた。
  • 鳴海 裕之, 鈴木 荘太郎, 青木 純, 三輪 剛
    日本レーザー医学会誌
    1988年 9 巻 3 号 415-418
    発行日: 1988年
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    Effects of laserthermia on the human gastric cancer transplanted to the nude mice were studied histologically.
    Materials and methods: Three histological types of the human gastric cancer (well differentiated adenocarcinoma, moderately differentiated adenocarcinoma, poorly differentiated adenocarcinoma) were studied. A piece of each histological types were transplanted subcutaneously in the nude mice. Both frosted probe and thermocouple were stuck into the tumor. Laserthermia was carried out at between 42 and 43°C with 2 W for 10 minutes.After laserthermia, the treated tumors were removed and studied histologically.
    Results: Just after laserthermia, interstitial bleeding and degeneration of cancer cells were appeared in the irradiated area. Seven days after laserthermia, the granulation around necrotic tissue was more apparent in the well differentiated adenocarcinoma than others.
    Conclusions: 1) Seven days after laserthermia, well demarcated necrosis revealed to the transplanted tumor. 2) From 7 to 14 days after laserthermia, the granulation was more remarkable in the well differentiated adenocarcinoma than another types of adenocarcinoma.
  • BSD-1000, Annular Phased Array Systemにおける検討
    米澤 和之, 今中 一文, 副島 俊典, 坂口 俊也, 久島 健之, 橋村 孝久, 河野 通雄
    The Journal of JASTRO
    1991年 3 巻 3 号 143-149
    発行日: 1991/09/25
    公開日: 2011/07/11
    ジャーナル フリー
    1989年1月から1990年8月までに, 神戸大学医学部附属病院において, APASを用いて
    温熱療法
    を施行した20例の深部腫瘍を対象として,
    温熱療法
    における制限因子につき検討した.
    温熱療法
    は週1回施行し, total5回以上を目標とした. 1回の加温時間は胸部では30分以上, それ以外の領域では40分以上を目標とした. 予定した加温時間や加温回数がほぼ達成でき, 腫瘍内温度の平均が40℃以上に上昇したものを完遂例とし, それ以外の症例を不完遂例とすると, 完遂例, 不完遂例は各10例であった.
    温熱療法
    が不完遂に終わった原因を検討すると, 患者の年齢及び加温部位と
    温熱療法
    の不完遂率の間には相関関係を認めなかった. しかし, 患者の一般状態が悪いほど, また疼痛の程度が強いほど
    温熱療法
    は不完遂におわる事が多く, APASを用いた
    温熱療法
    を施行する場合には適応を慎重にする必要があると思われた.
  • 馬場 謙治, 坂口 喜清, 入船 盛弘, 菊守 寛, 大川内 一郎, 荻野 敏
    耳鼻咽喉科展望
    1994年 37 巻 Supplement1 号 31-37
    発行日: 1994/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    通年性鼻アレルギー及び血管運動性鼻炎における局所
    温熱療法
    (スカイナースチーム ® IIII) の臨床的な有効性, 安全性, および有用性について検討した。対象は上記疾患を有する7歳以上の15症例で, 試験方法はOpen tria1とした。原則的に!0分間のスチーム療法を1日2-3回, 4週間連続して家庭で使用させた。全般改善度は2週で約36%, 4週後で60%の中等度以上改善を認めた。有用度も同様の値で, 安全性にも問題はなかった。以上より鼻過敏症に対し局所
    温熱療法
    (10分間, 1日2-3回, 4週間連続) は有用な治療と思われた。また, 症状改善度と治療前における鼻誘発反応との間に弱い相関を認めた。
  • ―ヌードマウス移植腫瘍における温度分布および抗腫瘍効果について―
    平井 信二, 樫村 博正, 中原 朗, 福富 久之, 大菅 俊明, 崎田 隆夫
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1987年 29 巻 10 号 2141-2151
    発行日: 1987/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    経内視鏡的非接触レーザー照射法による局所
    温熱療法
    の可能性を検討する目的からヌードマウス移植腫瘍を用い,その温度分布および抗腫瘍効果について基礎的検討を行った.レーザーは,Argonレーザー,Argondyeレーザー,Nd-YAGレーザーの3種を使用し,それぞれについて比較検討した.表面温度は赤外線サーモグラフィーで,深部温度はAuメッキサーミスターで測定した.径約1cmに発育した移植腫瘍の温度分布についてみると,レーザー照射時の深部加温効率は,Nd-YAGレーザーが最も優れており,表面中心温度46℃で深部温度を42℃以上に保つことが可能であった.次に,ヌードマウス移植腫瘍に対して,Nd-YAGレーザーによる局所
    温熱療法
    を施行し,その抗腫瘍効果を経時的に検討した.まず,
    温熱療法
    単独群,MMC単独群,MMC+
    温熱療法
    併用群に分け,それぞれを対照群と比較検討した.
    温熱療法
    群の腫瘍の表面中心温度は,赤外線サーモグラフィー下で,約46℃に30分間保持した.治療後の平均腫瘍体積は,1週間で最小となり,対照群を100%とすると,MMC単独群58.2%,
    温熱療法
    単独群32.1%,MMC+
    温熱療法
    併用群13.9%であった.
    温熱療法
    後の組織学的変化は,腫瘍の疑固壊死が主体であり,また腫瘍周囲の栄養血管の損傷も著明であった. 以上の基礎的検討から,レーザー局所
    温熱療法
    が,消化管の悪性腫瘍に対する有効な治療手段の一つになり得る可能性が示唆された。
  • 荻野 敏, 馬場 謙治, 入船 盛弘, 菊守 寛, 野入 輝久, 神畠 俊子, 森脇 計博, 野瀬 道宏, 阿部 能之, 後藤 啓恵, 大川内 一郎, 水津 百合子, 浅井 英世
    耳鼻と臨床
    1995年 41 巻 5 号 816-824
    発行日: 1995/09/20
    公開日: 2013/05/10
    ジャーナル フリー
    鼻局所
    温熱療法
    (スカイナー・スチーム) の家庭における1日2~3回, 1回10分, 連日使用の効果を48名の鼻過敏症を対象に検討した. 全般改善度としては中等度改善以上の改善度は4週目で56%, 軽度改善以上の改善度は81%とかなりの効果が認められ, また長期の使用により改善度は上昇する成績であつた. 安全性の検討でも, 何の副作用を認めなかつた. 症状別改善度でもいずれの症状にも有効であつたが, 鼻閉, 日常生活の支障度に, より高い有効性が見られた. 鼻誘発テスト, 鼻汁好酸球数は著効, 有効の症例では4週後それらも著明に改善していた. このことは,
    温熱療法
    の作用機序の一つとして肥満細胞の膜安定化作用があり, それにより脱顆粒抑制から効果を示したと思われた. このように, 鼻局所
    温熱療法
    は, 家庭でも容易に行えるなど鼻アレルギーにおける有用な治療法の一つになると思われた.
  • 河村 弘庸, 天野 恵市, 谷川 達也, 伊関 洋, 川畠 弘子, 平 孝臣, 岩田 幸也, 荒井 孝司, 清水 俊彦, 小林 直紀, 下山 高志, 高橋 浩
    Journal of Microwave Surgery
    1991年 9 巻 23-28
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/07/25
    ジャーナル フリー
    For the treatment of malignat gliomas, a hyperthermia microwave probe with a water-cooling system has been developed. This system can be utilized Iseki's CT-guided stereotactic frame and has the advantage of possibility of produce useful tissue temperature of up to 42.5°C within localized thermal field of 3cm in diameter without thermal toxity to critical normal brain tissue
    The new water-cooling system consists of the outer catheter with circulating water of 0-1°C, the cooling container Model 93-520 and an infusion pump. Even if the microwave antenna to be operated at 30W power, the temperature surrounding the microwave pobe was limited less 35°C that induced no definite thermal damage to normal brain tissue. The tissue temperatue was measured in three patients with malignant glioma at three points 5mm, 10mm, and 15mm from the tip of the antenna. The antenna produced useful heating field of 43°C within 3cm in diameter 7-9 minites after starting hyperthermia treatment.
    Combination of the microwave probe with the water-cooling system and CT-EHO-guided stereotactic appratus could be effective in the application of microwave brain hyperthermia for malignant deep-seated brain tumors that are impossible to perform conventional surgical treatnent.
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