穀類加工品の中からめん類とパン類を取り上げ, 脂質含量, 脂肪酸組成およびP/S比を測定し, 次の結果を得た。
1) 脂質含量…うどん, そうめん, 冷し中華そば, およびスパゲティ類はそれぞれ0.89, 1.04, 0.93, 1.04%, そば類は1.84%, 加工の段階で油脂を使用した
焼きそば
類は22.29%, パン類は6.26~7.26%であった。
2) 脂肪酸組成…うどん, そば, そうめん, 冷し中華そばおよびスパゲティ類の主要な脂肪酸は, C
16:0, C
18:1およびC
18:2で, この3種の脂肪酸の値の合計は90.37~95.12%であり, 最も高値を示したC
18:2は47.39~60.97%であった。
焼きそば
とパン類ではC
16:0とC
18:1の値が高く, 合計値は60.03~77.83%であった。これに反してC
18:2の値は著しく低く, 9.97~21.80%で,
焼きそば
を除くめん類と著しい差異を認めた。
3) P/S比…うどん, そば, そうめん, 冷し中華そばおよびスパゲティ類は, 2.40~3.12であった。
焼きそば
とパン類は使用した油脂を反映し, それぞれ0.21と0.54~0.73と低値であった。
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