現在開発が進められている岩石型燃料に関して、燃料の照射挙動及び照射後燃料の化学的安定性を評価するために、プルトニウムの代わりに濃縮度20%のウランを用いた岩石型燃料についてJRR-3にて照射実験を行った。今回の照射では、より現行の軽水炉の照射条件に近い条件での照射実験を試みた。試験に供した燃料は、YSZ単相燃料(Z)、YSZの粉砕片とスピネルまたはコランダムを混合した粒子分散型燃料(S、C)の計3種である。照射は、日本原子力研究所JRR-3において13サイクル、約300日間行った。照射温度は、
燃料ペレット
中心で1300_から_1500Kと推定される。
燃料ペレット
の取り出しを行ったところ、すべての燃料でボンディングが見られなかった。スピネル型、コランダム型とも粒子分散型
燃料ペレット
にはクラックは見られたものの、ペレットの形状を保っていた。マイクロγ線スキャニングの結果、Csの周辺部への移行が観察された。
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