等モル比のチタン粉末-アセチレンブラック混合系を軟鋼製容器に充填し,その周囲に装填したトリメチレントリニトラミンを
爆轟
させる時,灰色の一体化した硬い生成物が得られた。この生成物について,全炭素および遊離炭素の定量を行ない,炭化チタンの収率として91.4%を得た。生成物はX線回折によりTiCであることが同定された。すなわち,瞬間的に完了する
爆轟
圧を加えただけで,異常な高収率で炭化チタンの生成することが確かめられた。
爆轟
衝撃による炭化チタン合成の反応過程は,次の2段階に区分して考えられる。(1)
爆轟
衝撃によるメカノケミカル的活性化と強度の圧搾作用のため,反応開始に必要な高温度の熱点を含む高活性化高密度圧搾体の形成。(2)このような熱点において起こる炭化反応の反応熱による反応の持続。この見解によれば,一般に,大きい発熱量を伴う反応系の場合に限り,高収率の接触
爆轟
合成法が可能であるといえる。
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