正常月経周期を有する邦人女性7人 (33.3±2.7歳, body mass ihdex (BMI) 25.1±1.3) を対象とし, 血清レプチン, エストテジオール, プロゲステロン, BMI, 体脂肪率の月経期, 排卵期及び黄体期の臨床的機能段階における変動を調査, 検討した。結果は以下のとおりである。
1) 血清レプチン量は, BMI, 体脂肪率と月経期, 排卵期及び黄体期それぞれにおいて, 正相関していた。
2) 血清レプチン量, エストラジオール及びプロゲステロンは, 周期内変動を示し, レプチン, エストラジオール及びプロゲステロンは, 正相関を認めた。
3) レプチン, エストラジオールは月経期に最も低値を示し, プロゲステロンは黄体期に最も高値を認めた。
4) 摂取エネルギーは, 周期内変動を認めなかった。
5) 月経期摂取エネルギーは, 血清レプチン量と負相関傾向を認めたが, 排卵期及び黄体期には相関はなかった。
今回の結果より, 正常排卵性月経を有する邦人女性の血清レプチン量の周期内変動が確認された。 また, レプチンは, 月経期摂取エネルギー及び月経周期内エストラジオール, プロゲステロンと相関を認めたことから, 月経周期内において性ステロイドホルモンと相互に関係をもちながら, 摂取エネルギーに影響を与えている可能性が示唆された。
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