レジャー白書((財)自由時間デザイン協会発行)で公表されている余暇活動の統計を用いて,森林管理上留意すべきレクリエーションの動向を解析した。白書掲載の余暇活動94項目は,森林や林産物への関わりなどの観点から8タイプに類型化が可能であり,そのうち森林との関係性が乏しい項目や時系列データが十分そろっていない項目を除く7タイプ,46項目の余暇活動に関するトレンドの分析を行った。46項目の参加率の年変動を用いて時系列分析を行った結果,上昇型,上昇→平坦型,平坦波動型,山型,下降型,下降→平坦型の6種類のトレンドに分類することが可能であった。そして,(1)上記の7タイプと六つのトレンド類型との対応関係および(2)7タイプと活動への平均参加率との間には多様な対応関係が見られること,そして(3)六つのトレンド類型と平均参加率との間には一定の関係が一部示唆されるものの,やはり全般的には非常に多様な対応関係があることなどが明らかになった。
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