フラックス残渣の表面にクラックが入ると, 残渣表面の吸湿性が増加する。場合によっては, それが原因になって, その残渣はイオンマイグレーションなどの絶縁劣化を引き起こす。そこで, 著者らはクラックが存在する残渣の表面の吸湿性を定量化する方法について検討を行った。また, 数値化された吸湿性の大きさとイオンマイグレーション発生との関連性を調べ, 吸湿性から残渣の絶縁劣化が予測できるかどうかを検討した。その結果, 表面にクラックが入ったフラックス残渣の表面の吸湿性は, 誘電特性によって定量化できることがわかった。また, 残渣表面の吸湿性を定量化することは, 残渣の絶縁劣化を予測する上で有益な情報をもたらすこともわかった。
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