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クエリ検索: "白山市"
1,092件中 1-20の結果を表示しています
  • 髙島 愼助
    四日市大学論集
    2013年 26 巻 1 号 170-156
    発行日: 2013年
    公開日: 2020/09/10
    ジャーナル フリー
  • *下里 直生
    日本地理学会発表要旨集
    2015年 2015a 巻 713
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/10/05
    会議録・要旨集 フリー
    Ⅰ,はじめに ジオパークとは地形・地質の保護・保全を行い,さらに研究・教育・観光などに活用することで地域の持続可能な発展を成立させることを目的とする自然公園制度の一種である.ジオパークの評価・審査を行う世界ジオパークネットワークのガイドラインでは持続可能な開発を一体となって行う,ある地理的範囲をもった領域であるとされている.また,ジオパークで扱う地域は,それぞれのジオパークのテーマやストーリーによって左右され,題材としては現在・過去の地質・地形現象や自然景観などが考えられる. 実際に行われているジオパークが扱う範囲を見てみると.現在,日本ジオパーク委員会に登録されているジオパークはほぼ全てが市町村域をその範囲としており,複数の市町村で構成されているジオパークも多く存在する.また,単一の市町村で構成されるジオパークについても平成の大合併以降に成立した市町村での活動が複数存在し,異なる地域性を持つ地域が一つのジオパークとして活動する事例が多く存在する.異なる地域性を持つ地域が連携する課程やその要因,地域活性化への影響を考察する事はジオパークへの申請地域が増加し,多くの地域がジオパークの可能性を検討する中で重要である. そこで本研究では2005年の市町村合併によって誕生した石川県
    白山市
    を範囲とする白山手取川ジオパークを対象として,
    白山市
    の合併経緯,白山手取川ジオパークの活動,白山手取川ジオパークと地元観光団体との関連について現地での地誌・当時の新聞記事等の文献調査及び聞き取り調査を行い,ジオパークによる地域統合と地域活性化について考察を行う.   Ⅱ,
    白山市
    の概要 石川県
    白山市
    は2005年に1市2町5村の合併により誕生した市であり,その面積は755.17㎢と石川県内最大である.市の北部は日本海に面している一方で市の南部には標高約2700mを誇る白山連峰が位置しており市内の様相は南北で大きく異なっている.
    白山市
    の合併に際しては石川県が合併推進要綱を計画したが,その計画では新市町村の最小人口を決め,その人口以下の市町村同士が合併するといった計画であった.この合併計画では
    白山市
    のような広域な合併は計画されていなかったが,隣接する金沢市との合併論議の末に従来の広域行政や手取川流域といった地域性を考慮した結果,現
    白山市
    のような広域な市町村となった,またそういった従来あるものを維持する合併であったために合併による具体的なメリットが住民に提示されなかったため,新市の一体感を創出する必要性が生じた.  Ⅲ,白山手取川ジオパークの活動 白山手取川ジオパークは2011年9月に日本ジオパークとして登録された.ジオパークの活動に際して
    白山市
    役所内にジオパーク推進室が設置され,この推進室が中心となって白山手取川ジオパーク推進協議会が設置され,その推進室が中心となって白山手取川ジオパーク推進協議会が企画された.白山手取川ジオパークではその目的として優れた地形・地質遺産の保護・保全及び地域活性化に加え,新市の統合と一体感の醸成が挙げられている.先に述べたように
    白山市
    内では北部と南部で地域の様相は大きく異なっているが,手取川流域といった共通点を活かし「山・川・海そして雪 いのちを育む水の旅」をテーマに設定した. 白山手取川ジオパークの活動としては大きく地域への普及啓発活動とジオツーリズムによる地域の活性化を目的とするツーリズム事業に分けられるが白山手取川ジオパークでは地域住民に向けた普及啓発活動がより活発に行われており,ツーリズム事業に関しては市内にあるボランティアガイド業界や旅行会社が利用しているのにとどまり,その合併経緯から市内への普及啓発を中心としていると考えられ,ジオパークによる影響は確かにあるものの地域振興への影響が出るには今後の活動の継続が重要であると考えられる.
  • ―石川県白山市と加賀市を事例に―
    *宋 弘揚
    日本地理学会発表要旨集
    2015年 2015a 巻 407
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/10/05
    会議録・要旨集 フリー
    1.はじめに
    日本の地域経済にとって必要不可欠な存在となっている外国人労働者、とくに日系ブラジル人と外国人技能実習生が近年注目されてきた。こうしたなかで,日系ブラジル人の生活行動・労働問題・教育問題・自治体による外国人施策・ホスト側住民の意識などに関する研究が蓄積されてきた。一方、「定住者」である日系ブラジル人と異なり、在留期間が基本的に3年に限られ,再来日も困難な技能実習生については取り上げられることが少ない。しかし、「定住者」でないとはいえ、多文化共生社会を形成するために、技能実習生とホスト社会との接点に関する検討も必要である。
    そこで本稿では、石川県
    白山市
    および加賀市の中国人技能実習生がいかにホスト社会との関わりを構築しているのかを、彼・彼女(以下、彼と表記する)らの実態、とくに来日目的の変化、就労と日常生活、ホスト社会との交流状況について分析し、彼らの日常生活に関わる関連団体や企業などがどのような役割を果たしているのかを考察することから明らかにする。  

    2.研究対象地域と方法

    2014年6月末現在、石川県の在留外国人の総数は10,417人、このうち技能実習生は2,590人である。
    白山市
    に在留する中国人は452人で、外国人総数の754人の60%を占める。なお、
    白山市
    では在留資格別外国人統計が公表されていないが、関係者によると、中国人の約半分は技能実習生となっている。2014年4月の加賀市の外国人住民655人のうち中国人は306人と 47%を占めている。そのうち技能実習生は224人であり、外国人総数の34%を占めている。これらのことから、石川県において
    白山市
    と加賀市は中国人技能実習生の割合の高い地域といえる。
    研究目的を達成するために、調査方法としてアンケート調査とヒアリング調査を実施した。アンケート調査は留め置き法を採用し、
    白山市
    国際交流サロンおよび加賀市の技能実習生の第一次受け入れ監理団体であるK組合に依頼し、
    白山市
    および加賀市に在住する中国人技能実習生から前者で24人、後者で20人の回答を得た。計44人のうち22人にヒアリング調査を実施した。この他に、彼らの日常生活に関わる関連団体や企業として中国山東省青島市にある技能実習生の送り出し機関A社、送り出し機関を管轄するE機関、加賀市にある技能実習生の第一次受け入れ監理団体であるK組合、
    白山市
    国際交流サロンへヒアリング調査を実施した。これらの調査で得られたデータを補足するために、技能実習生が来日前に受ける「外派労務試験」という派遣労働者のための日本語能力試験における日本語能力水準を試験監督官として観察した。被観察者は青島市の技能実習生の送り出し会社A社、B社、C社、D社の技能実習生で、観察に加えて各社の技能実習生の「外派労務試験」の平均点に関するデータを得た。  

    3.研究結果
    かつてのような経済活動を主目的とする技能実習生が半数を占める一方、日本文化や日本での生活体験を希求する技能実習生も約半数に上った。彼らの多くは日本に対して興味を持っており、来日前も来日後も日本語の学習に熱心に取り込んでいる。そして国際交流団体を通じて職場外の日本人と積極的に関わることで、ホスト社会との接点を作っている。技能実習生に関して、経済目的を主眼としているというこれまでのような理解は、不十分となりつつある。  
    また、技能実習生をめぐる中国の送り出し機関などの各主体へのヒアリング調査を通じて、技能実習生がホスト社会と関わりもつための契機や制約が明らかとなった。まず、中国の技能実習生送り出し機関による来日前の日本語教育への積極性と事前指導のあり方は、来日後の技能実習生の日本語能力やホスト社会への参加意識に影響を与えていた。同様に、日本の受け入れ監理団体は、技能実習生に対する管理と指導、その他の取組みを通じて、来日後の技能実習生のホスト社会への参加に影響力を与えていた。日本の国際交流団体は、送り出し機関や監理団体とは別箇に、技能実習生に日本語の教育機会を提供していた。国際交流団体は、その存在があまり知られていないという課題はあるものの、来日の経路を問わずに技能実習生とホスト社会とを結節させる役割と可能性を有しているといえる。
  • Beyond SDGs イノベーション研究
    2023年 4 巻 5 号 1-15
    発行日: 2023/03/15
    公開日: 2023/03/15
    ジャーナル オープンアクセス
    世界各国は,地球温暖化の問題を抱えている.その原因は,化石燃料の過剰な使用や森林の減少などにあり,それに伴い大気中の温室効果ガスの濃度が急激に増加したことが挙げられる.そのため,国内で種々の CO₂削減対策がなされている.本研究の目的は,
    白山市
    をモデルとした CO₂固定量を推算し,それを基に,将来の持続可能なエネルギ利用の存在を検討することである.そこで,本プロジェクトで実施した植物への CO₂固定化実験の結果から,植物に電場を与えることで植物の CO₂吸収量が増加する可能性を示した.これより,二酸化炭素の固定化の機能を有していることから,脱炭素化に有効であり,持続可能性が期待できることが確認できた.
  • 石川県白山市・能美市・小松市を事例として
    眞島 俊光, 川上 光彦, 埒 正浩, 片岸 将広
    都市計画論文集
    2011年 46 巻 3 号 301-306
    発行日: 2011/10/25
    公開日: 2011/11/01
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では、市町村合併に伴う都計区域の再編により隣接都市で線引きの方針が異なる事例を対象として、土地利用規制の格差是正に向けた調整や現行制度の課題及び広域的な土地利用規制の調整における都道府県の役割を考察し、今後の都計区域再編における知見を得ることを目的とした。具体的には、線引きの有無により生じる土地利用規制の格差を是正するため、石川県による広域的な調整のもと、線引き廃止を検討する都計区域では特定用途制限地域及び市開発条例による規制強化、線引き継続・拡大を検討する都計区域では34条11号、12号等による規制緩和により、実質的な土地利用規制の格差是正が図られた。一方、線引き廃止後の市開発条例における広域的な調整を担保する仕組みや、線引き継続・拡大後の各種規制緩和における集落の維持等の目的に限定した運用の必要性を論じたほか、土地利用規制の調整過程における都道府県の役割を法制度上で明確に位置づける重要性を指摘した。さらに、地方都市の田園部に散在する集落の維持・活性化を図るため、都市計画部局と農政部局及び集落住民による農村集落計画を提案した。
  • 平 真由子
    日本教育心理学会総会発表論文集
    2019年 61 巻
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/03/21
    会議録・要旨集 フリー
  • 社会志向性と個人志向性の二次元的観点を用いて
    *平 真由子
    日本教育心理学会総会発表論文集
    2018年 60 巻 PB50
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/02/10
    会議録・要旨集 フリー
  • *河合 淳, 宮本 政和, 河端 美樹, 春田 康博, 上原 弦
    応用物理学会学術講演会講演予稿集
    2016年 2016.2 巻 14p-D61-8
    発行日: 2016/09/01
    公開日: 2023/02/18
    会議録・要旨集 フリー
  • 堂下 恵
    日本文化人類学会研究大会発表要旨集
    2012年 2012 巻 E03
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    現在の日本において、「平成の大合併」と称された全国規模の市町村合併が地域コミュニティおよび人々のアイデンティティにどのような影響を与え、地域がどのように変化しているのか、歴史的な地域の変化やこれまでの活性化の取り組みを踏まえつつ、解明しておく必要がある。本発表では、石川県
    白山市
    を事例とする地域活性化についての調査研究で得られたデータを活用して、市町村合併が地域に与えた影響を論じる。
  • 石川県白山市の事例から
    大仲 克俊, 安藤 光義
    農業経済研究
    2015年 87 巻 2 号 150-155
    発行日: 2015/09/25
    公開日: 2017/07/06
    ジャーナル フリー

    This paper analyzes whether community-based farms can be developed with successful "efficient and stable farm management" by accumulating large areas of farmland. AT Corporation, which manages 95 ha of farmland in Hakusan, Ishikawa Prefecture, has been analyzed as a case study. Their management indicators and the record of working hours show that AT Corporation can make enough profit to pay their full-time workers about the same income as other industries if only they can further decrease the number of full-time workers. This result shows the possibilities of community-based farms to be a form of successful "efficient and stable farm management" if they can accumulate large areas of farmland and can limit the number of full-time workers.

  • 「水の旅」と「石の旅」
    *日比野 剛, 中村 真介, 青木 賢人
    日本地理学会発表要旨集
    2014年 2014a 巻 S0203
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/10/01
    会議録・要旨集 フリー
    1.白山手取川ジオパークの地域概要
    石川県
    白山市
    の全域をエリアとする白山手取川ジオパークは、2011年9月に日本ジオパークとして認定された。
    白山市
    は、2005年2月に、1市2町5村が合併して誕生した自治体で、面積約755平方kmは石川県では最大である。地域には、石川、福井、岐阜の県境付近に連なる両白山地の最高峰、標高2702mの「白山」が含まれ、白山を源とする「手取川」流域の90%以上がエリアに含まれている。石川県内最大の河川である手取川は、長さ約72kmで、平均河床勾配1/27と、日本でも指折りの急流河川である。北陸地方に位置する白山手取川ジオパークは、北緯36度付近という、地球のなかでも比較的低緯度の場所にあるにもかかわらず、豪雪地帯となっている。そして春以降、大量の雪は解けて水となり、流域一帯はもちろん、石川県内を広く潤している。
    2.「水の旅」と「石の旅」
    白山手取川ジオパークのメインテーマは「山-川-海そして雪 いのちを育む水の旅」である。本地域において、水は白山周辺に降り積もる大量の雪を源とし、山々から手取川を流れ日本海へと到達する。日本海の水は蒸発し、北西の季節風に乗って再び雨や雪となって白山に戻ってくる。このような水循環を白山手取川ジオパークでは「水の旅」と呼んでいる。この地域を巡る「水の旅」のなかで動植物や人が育まれている。「水の旅」は水だけでなく「石の旅」も同時に引き起こしている。水の流れによって、大地には浸食、運搬、堆積という作用が起こっており、その結果、手取峡谷や手取川扇状地などの地形が形成されてきた。これを「石の旅」と呼んでいる。
    3.ジオストーリーの誕生
    本地域でジオパークに取り組むにあたり、テーマは第一の問題となった。エリア内の第一級の地質的要素である桑島化石壁とその産出化石は、真っ先に挙がったジオパークの要素であったが、隣り合う恐竜渓谷ふくい勝山ジオパークがすでに恐竜化石をメインテーマにあげて活動を進めていたこともあり、化石や恐竜を主軸に定めたジオパークは避ける方向となった。また、ジオパークが持続可能性を重視していることを考えた時、合併市の
    白山市
    において、山間地だけの取り組みとするのではなく、人口の多くが集中する平野部も含めて一体的に活動することが望まれた。 そこで注目されたのが、市内の最も高い場所から最も低い場所まで市を貫くように流れる「手取川」であった。手取川の源流は白山であり、その水の源は雪である。降雪のメカニズムには、ユーラシア大陸の東縁という日本列島の位置や、暖流が流れ込むような日本海が形成されたこと、白山周辺の高い山地が形成されたことといった大地の歴史が関わっており、ジオパークの要素としても十分に通用する。こうして「水の旅」がコンパクトなエリアにまとまる白山手取川ジオパークのジオストーリーが誕生した。 また、手取川は昔から暴れ川と呼ばれており、大量に土砂を運んでいる。手取川流域には、河岸段丘や峡谷、扇状地など、河川によって形成された典型的な地形を多数見ることができ、これを「石の旅」と表現することで、ジオストーリーに現在進行形の地形形成の要素が加えられた。「水の旅」「石の旅」のテーマがそろうことで、合併市である
    白山市
    に強いつながりが生まれた。
    4.白山手取川ジオパークの役割
    日本のなかでジオパークとして取り組むに当たり、本地域には活発な活火山のように、目玉となるような要素はなかった。だが、山地から平野部、海までという地形や環境の変化に富んだ地域が、コンパクトな範囲の中にそろうことで、結果的に、非常に優れたジオストーリー・テーマが誕生したと考えている。 地球で起こっている活動には、火山や地震などの誰もが想像できる激しい活動(内的営力)だけではなく、地表付近で起こる日々の変化や気象によって起こる地形の変化などの活動(外的営力)も、重要な要素として存在する。白山手取川ジオパークは、このような外的営力を特に意識して、地球の活動を多角的に楽しく伝えていく役割を世界の中で担っていきたいと考え、活動を推進している。
  • *薗田 哲平, 東 洋一, 平山 廉, 安藤 寿男
    日本地質学会学術大会講演要旨
    2011年 2011 巻 R20-P-3
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/03/27
    会議録・要旨集 フリー
  • 北條 礼子, 島田 佳奈
    小学校英語教育学会紀要
    2007年 7 巻 31-36
    発行日: 2007年
    公開日: 2017/10/05
    ジャーナル フリー
  • ―白山手取川ジオパークと金沢大学地域創造学類の事例―
    *青木 賢人
    日本地理学会発表要旨集
    2015年 2015s 巻 S0104
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/13
    会議録・要旨集 フリー
    .はじめに
    各ジオパークで大学との連携が進んでいることと思われるが、その活用内容に関する情報の共有は必ずしも進んでいないようにも感じる。本報告は、その共有のきっかけ作りとして、金沢大学地域創造学類における筆者の白山手取川ジオパークの教育面での活用状況について報告したい。

    2.専門教育での活用
    筆者は、講義・実習などの授業および、卒業研究のフィールドとしてジオパークを活用している。
    講義では、「自然環境と社会」において、毎年、ジオパークを取り上げ、白山手取川GPを例に地域環境と地域社会の関係性について講義し、ジオサイトの巡検を行っている。また、ジオパークに関するレポートを課している。
    実習では、筆者の属する環境共生コース(コースは学類の下位単位)の2年生を対象とした「環境共生基礎実習」で文献調査およびプレゼン法の学習フィールドとしてジオパークを活用し、毎年、エリアの1日巡検を行っている。
    卒業研究のフィールドとしても白山手取川ジオパークを活用している。筆者の属するゼミでは2011年のジオパーク発足後、20名の卒業生を出しているが、7名が白山手取川GPのエリアで調査を行い、内5名は調査に当たって、
    白山市
    ジオパーク推進室の協力を仰いだ。これらの成果の一部は、市民向け講演会の資料として活用するなどを通じて、ジオパーク活動に還元されている。

     3.導入教育での活用
    全学共通の1年次前期の導入科目として設定されている「初学者ゼミ」において、地域創造学類では、(簡単な)現地調査の計画立案と実施を課している。2014年度は著者と前述の社会学者が担当したことから、白山手取川GPをフィールドとして調査実習をおこなった。計画立案時に、
    白山市
    ジオパーク推進室の職員にジオパークの概観と課題に関する講義をいただいた上で、現地調査の際には、担当教員がこれまでのジオパークにおける調査・研究の中で構築した人的ネットワークを活用し、実習補助をお願いするなど、ジオパークの全面的な協力をいただいて実施した。この場合、ジオパークツアーにおける地域産物の購買行動が持つ意味などを事前に学生にレクチャーすることで、ガイド・補助をお願いした関係者の店舗での購入を促すなど、「win-win」の関係を構築することに配慮している。

    4.キャリア教育での活用
    本学類の卒業生は、地域で活躍することができる地方公務員への就職を希望する学生が多い。中でも、環境共生コースでは、地域の環境の保全と環境資源の持続可能な活用に関心がある。そこで2014年度には、キャリア教育プログラムである「キャリア形成セミナー」に
    白山市
    ジオパーク推進室の職員をお招きし、地方公務員としてジオパーク活動にかかわることの意味などのレクチャーを行っていただいた。学生からの感想文では、公務の立場から環境と地域づくりにかかわる実践的なレクチャーが、学生たちの就職に対する具体的な意識形成に寄与したことが読み取れる。

    5.体験学習のフィールドとしての活用
    正課の中で行われる上記のカリキュラムに加え、ジオパーク関係諸団体が行う活動を、学生の体験学習のフィールドとしても提供していただいている。
    初夏には、推進協議会構成団体のひとつである手取川内水面漁業協同組合が行う、小学生を対象としたアユの放流事業の補助員として学生が参加する機会を設けている。こうした活動は、高齢化の進む地域において期待される「労働力」としての学生の力を提供する代わりに、学生自身の体験の場を提供してもらえる「win-win」の関係が構築できており、学生の学習と地域の活動の関係性の、ひとつのあり方と考えている。

    6.学習での活用の成果と課題
    ジオパークをフィールドに学習活動を行うことは、学生にとって、構築済の大学とジオパークの関係性を利用することができ、容易にフィールド学習を行うことができるメリットがある。また、多くの授業や活動でジオパークを取り上げることで多面的に地域に接する機会が増え、地域に対する理解度や関心が醸成されたことが、卒業論文でジオパークを対象に選択する学生が多いことで示されている。
    一方で、この関係性を安易に利用することは、地域に過度の負担を求め、一種の「実習公害」を生み出す危険性を孕んでいる。日常的にジオパークの運営で協力関係にある
    白山市
    ジオパーク推進室にはある程度の負担をお願いすることはありうるが、地域関係者に協力を願う場合には、「win-win」の関係の意識が不可欠であると考えている。
    ジオパークを教育の場として活用するメリットは大きい。これを持続可能にするために、間に立つ研究者が汗をかいて関係性を構築・維持することが大切であろう。
  • *八島 武志
    日本菌学会大会講演要旨集
    2014年 58 巻 B19
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/26
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  • *酒井 佑輔, 関戸 信次, 松岡 篤
    日本地質学会学術大会講演要旨
    2012年 2012 巻 T10-O-6
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/03/26
    会議録・要旨集 フリー
  • -with コロナの地域連携活動の事例紹介-
    *河津 祐之介, 西田 義人
    工学教育研究講演会講演論文集
    2022年 2022 巻 3C21
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/11/01
    会議録・要旨集 フリー
  • _-_石川県におけるブナ7年間、スギ15年間の解析結果から_-_
    *矢田 豊, 小谷 二郎
    日本森林学会大会発表データベース
    2006年 117 巻 PC36
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/03/15
    会議録・要旨集 フリー
  • 山川 将径, 片桐 寿通, 田屋 祐樹, 前 正人, 上野 裕介
    応用生態工学
    2021年 23 巻 2 号 405-408
    発行日: 2021/02/28
    公開日: 2021/04/06
    ジャーナル フリー
  • *酒井 佑輔, 松岡 篤
    日本地質学会学術大会講演要旨
    2011年 2011 巻 T18-O-4
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/03/27
    会議録・要旨集 フリー
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