比較的弱い
磁場
が, 生体に何らかの作用を及ぼし得るかどうかを検出するために, CFW系マウスを用いて再生産試験を行った。マウスを交配の初期から300 Oeと800 Oeとの
磁場
へ入れ, 生れた仔は8週齢まで
磁場
内で飼育を続けた。次の世代からは
磁場
外で交配を続けて以下3世代まで観察した。800 Oeの
磁場
では妊娠期間が伸び, 妊娠率が低下したが, 生存率と離乳率の減少は有意ではなかった。また生出産仔数, 生下時体重と生長にも対照に比べて低下が認められた。300 Oeの
磁場
でも生出産仔数, 生下時体重の減少が見られ, また生長もやや遅延した。
磁場
内では雄に比べ雌の生出産仔数が低下するようだったが, 全体として分析を行うと有意ではなかった。
磁場
の作用は,
磁場
の外で交配させた後の世代までも影響が残るように思われ, ことに800 Oe群で著明だった。
既に報告されているアメリカとソ連の
磁場
に関する安全基準についていくらかの見解を述べた。
抄録全体を表示