本論文は,短期大学部で英語を専門とする学生を対象に,e-learning教材を用いて英語のリメディアル教育を行った実践報告である。今回,e-learning教材の持つゲーム性,また,英語学習をしつつコンピュータの操作ができるという点から,学生はe-learningを肯定的に捉えていることがわかった。しかし同時に,学習ストラテジーが身についていないがゆえに,学習時間を費やしているにも関わらず,学習内容が身についていない学生の存在も明らかになった。e-learning教材を用いると学生のレベルに応じた問題の出題解答・解説はコンピュータが行う。教員の役割は,従来の「教材内容を教える存在」から「学習活動についてアドバイスを行う存在」へと変化していくだろう。
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