近年，発癌などの

のリスクが注目され，教育現場においても防御の必要性は認識されるようになってきているが，理科教育においては教材開発や実践はまだ乏しい．そこで本研究では中学校理科におけるの性質と防御に関する基礎知識を啓発する理科教材の開発と実践を試みた．教育内容としては①の実体と性質，②による障害，③の適切な防御の３つを設定した．「の実体と性質の内容」においては，太陽光中のの存在，の種別，の起こす化学変化，太陽高度・日向と日陰・反射面の性質などの条件による量の違いを扱い，量測定実験，の作用を受けた紙の観察等を行なった．「による障害」ではによる皮膚ガンなどの病気，アントシアニンやメラニンなどの色素による防御，防御の人種による違いを扱い，色素による遮蔽の実験等を行なった．「の適切な防御」では帽子や日焼け止めなどの防御の必要性，UVインデックスを扱い，帽子・日焼止めによる低減の実験等を行なった．授業評価は授業前・授業後のコンセプトマップの比較により行なった．概念ラベル，リンク数は授業後は授業前に比べ，有意に上昇し，①の実体と性質，②のリスク③生物の防御④条件によるの違い⑤防御の方法の５つのカテゴリーすべてにおいても有意に上昇した．Segarasらの開発した複雑性指標も顕著な上昇を示した．以上のことから，本教材を使用することによりに対する生徒の認識を向上させることができ，本教材はの性質や防御の啓発に有効な教材であったと考える．

抄録全体を表示

此の講演は自分の研究の結果を發表したのではなく, 今日まで多くの人々によつて研究された事柄を目次に示すやうに分類し, の呈する多くの作用を述べ, それが實際上如何なる方面に應用されて居るかを解説したものである。
日光は保健上有効であると云ふことは二千年の昔から知られて居たが, それは學術的に根据はなかつた。日光の中にのあることは十九世紀の始めに發見された。それから漸次日光の中のが人體に有効であると云ふことが知られ, の分量の多い高山に療養所が出來るやうになつた。而して今日では尚張いを出す人工的の光源を病症治癒のために用ひるやうになつた。既はの有する殺菌作用及生理的亢進作用に依るのである。
又の有する螢光作用及燐光作用は寳石, 手形, 紙幣等の眞正と贋造を區別するに用ひられて居り, は波長が短いために之を用ひて顯微鏡寫眞を撮れば分解力 (resolving Power) を増し, 可視光線でわからなかつた細かい構造をも知ることが出來るやうになつた。斯様には色々の方面に應用されて意外な効果を示して居ることを概略述べたものである。唯時間の都合でシユーマン線のこととに對する物質の屈折率を省略した。
一線と云ふ言葉に就て
二の發見
三の化學作用
四の螢光作用及燐光作用
五の光電作用
六の光度測定法
七の吸牧及擴散
八610052_0005.tifの反射
九の光源
十だけを取出す方法
十一の殺菌作用
十二の生理的尤進作用
十三の植物發育に對する作用
十四日光浴及太陽療法
十五高山に於ける日光のの分量
十六暗所に於ける眼の感度
十七を應用せる物質鑑識器
十八を應用せる顯微境寫眞
十九は眼に有害なりや

抄録全体を表示

近年、地上に到達する有害な

紫外線

に対する関心が高まる中、気象庁は20 km メッシュの

紫外線

分布図を一般公開している。しかし、実際に人間が日常生活を営む空間は、公園緑地や駅前広場、住宅地など多種多様であり、人々が浴びている

紫外線

量も空間によって異なるのではないかと考えられる。そこで本研究では、市民の生活の場として代表的な屋外空間を調査対象地として選定し、空間の構成による

紫外線

量の違いを把握するため多地点における

紫外線

量の同時観測を実施した。その結果、各調査地点における

紫外線

量の違いが定量的に把握されるとともに、

紫外線

量と天空率との間に強い正の相関関係が確認された。

抄録全体を表示

1）

照射実験とメトプレン処理実験と同様な卵鞘形成異常が観察された．

2）

照射でもメトプレン処理でも同様な脱皮遅延効果及び脱皮阻害効果が観察された．ただし，照射実験の場合，5日令以降の1令幼虫にしか脱皮阻害効果がみられなかったが，メトプレン処理では幼虫初期でも少数脱皮阻害個体がみられた．

3）

照射でも，メトプレン処理でも雌より雄に対する致死効果が高かった．

抄録全体を表示

In this study, the defense functions of forests and free-standing trees against UV are evaluated from actual measurements to show the importance of taking UV into account in planting designs and utilization forms of green zones of public parks, which are a field of health enhancement for urban residents. Findings obtained through actual measurements at National Showa Kinen Park in the summer of 2004 are presented below.
(1) Tree rows aligned east and west were more effective than those aligned north and south. (2) Forests with more than two layers and high trees were effective even if densities of the standing trees were low. (3) UV-B, which is scattered to a greater extent than direct sun light, was difficult to shade; UV-A, which has more of directly reaching components than direct sun light, was easy to shade. (4) The UV-shading functions of free-standing fragrant olive (Osmanthus fragrans var. aurantiacus) and Zelkova tree (Zelkova serrata) and that of a wisteria trellis ware equivalent to those of tall evergreen forests and higher than that of "an arbor" , which is an artificial structure. (5) Free-standing, low trees of Someiyoshino cherry (Prunus yedoensis Matsumura) had a low UV-shading rate but their forests showed a markedly increased UV-shading rate.

抄録全体を表示

を色の濃さで簡便に検出できるUVチェックビーズを用いた学習と教材の有効性を検討するため，小学校4年生を対象に3時間扱いのUVビーズを使った体験活動を中核に据えた学習単元を設定し授業実践を行った。の強さはUVチェックビーズの色（オレンジ，青，黄，紫）の濃さで調べ，学習の有効性は授業観察と単元前後の質問紙調査により検討した。また，児童の認識に対する保護者の影響を調べるため，保護者に対しても質問紙調査を実施した。その結果，児童の認識は保護者の考えに強く影響されていた。UVチェックビーズを用いた実験は，児童にの強さを認識させるために十分活用できるものであり，児童のに対する偏った負のイメージの認識を再構成して，正負両方のイメージの認識へと変容させるために有効であることが明らかとなった。

抄録全体を表示

水処理用流水型UV照射装置は，微生物の不活化を目的に，多方面の産業分野や公共事業で用いられている．この装置を設計するためには配光特性と流動様式を把握する必要がある．しかしながら，装置の性能を評価するには装置製作と通水試験が必要である．また，数値解析シミュレーションソフトで流動様式を計算する手法があるが，第三者の検証ができない問題がある．そこで，ここでは流水型UV照射装置の設計法を開発することを目的に，円筒形反応器の中心にランプスリーブを置いた Annular 型照射反応器を用いて処理水の透過率を因子に枯草菌芽胞体の不活化試験を行い，試験結果と解析結果を比較した．解析モデルとして，配光特性には拡散光モデルを用いた．また，流れモデルとしては層流栓流モデルを提案し，試験結果と一致することが確認できた．本装置の場合，装置性能は装置内壁近傍で説明でき，効果の推算に用いることの有用性が示された．

抄録全体を表示

1) Studies on the inhibitory effect on the oothecal formation in cockroaches revealed that UV radiation transmitted through the rubber-like cuticle of antacoria were accepted by photoreceptor cells with phaosome found in the nerve-cord-like structure under antacoria, and stimuli of the UV radiation recovered the secretory activity of the corpora allata in female at the early stage of the oothecal formation, as a necessary consequence, the secretion of the collererial glands were inhibited.

Also, it was confirmed that the inhibitory and delaying effects of UV radiation on the molting were occured by alternating of the secretory activity in the corpora arata in the nymphal stage.

In adult of the German cockroach, it was found that the directory letal effect was cumulated and photo-recovery phenomena were not detected.

These results did not suport a convetional hypothesis that the lethal effect in the insects was due to thymine dimers formed in DNA of the hypodermal cells by UV radiation.

2) Repelency of cockroaches to UV radiation was not supoted by auto-behavioral records for long time and foot traces on the smooky papers laid under the girmicidal lamps in the releasing test.

3) Two test of cockroach control with UV radiation, release experiment in the constant temperature room and field test in natural habitat of the German cockroach were performed. In release experiment, more than 70% of adults German cockroaches dead for 4 days. In the filed test, population size decreasd 7.6% for about 1 month.

抄録全体を表示

ヨツヒメゾウリムシ（stock 51）を用い，

（UV-B）及び照射後の白色光の照射が生育に及ぼす影響を調べ，高等学校生物における実験教材開発を行った．

UV-B照射には，健康線用蛍光ランプを用いた．

の影響は，500J/m²とl,000J/m²の線量で照射後，照射した細胞の増殖を6日間測定した．また，光回復の実験として，照射後，24時間蛍光灯を用いて白色光（20,000 lx）を照射し，同様に6日間細胞数を測定した．の影響を見た実験では，を照射しない群の細胞数は，照射の群に比べて多かった．細胞数の違いは，照射後2日目から5日目まで観察することができた．光回復の実験では，白色光を照射し た群の細胞数は，のみを照射した群に比べて多かったが，を照射しない群を越えることはほとんどなかった．以上の結果は，6日以内に得ることができ，実験装置は高等学校で十分準備できるものであった．このことより，本実験は，生物に及ぽすの影響及び光回復現象を示すものとして高等学校において利用できるのではないかと考える．

抄録全体を表示