新潟大学医学部で4年次学生92名を対象に, 平成13年に初めて実施したOSCEについて, 評価の妥当性, 学生の各評価項目の達成度, および評価者間の一致度について検討した.評価教官による学生全体の評価結果からは, OSCE前の実習およびOSCEの課題や評価はほぼ妥当であったと思われたが, 個々の項目では, 評価点が極めて低い項目が存在した.評価教官には事前に説明会と2回の研修会を行ったことで, ある程度評価の標準化, 客観性が得られたと思われたが, 評価に相違をきたしやすい項目も存在し, とくに医療面接で差の大きい項目がみられた.医療面接では, 教官による評価と標準模擬患者 (SP) による評価は有意の相関を示したが, 教官による評価に比べSPによる評価は低い学生が多かった.
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