絶滅危惧種であるダルマガエル
Rana porosa brevipodaの生息状況と環境条件を把握するため, 隔離分布地である長野県において個体数調査及び聞き取り調査を行った。交雑が問題とされるトノサマガエル
Rana nigromaoulata, 及び中間個体についても同時に調査を行った。ダルマガエルの生息分布は北から辰野町, 箕輪町, 南箕輪村, 伊那市, 駒ヶ根市, 高森町で確認された。過去には連続した生息地であったと考えられる隣接地区においても, 車道や構造物, 河川によって分断された場合には, 生息の有無に明確な違いがみられた。数量化II類の解析からダルマガエルやトノサマガエルの個体数密度を減少させる要因の一つとして, 圃場整備が挙げられた。
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