日本でのコメデイカル教育の大半は,専修学校,各種学校の体系をとっている.視能訓練士養成学校も,1年制,3年制ともにその分野に属する.今日の医療は,コメデイカル職種の助けがなくしては成り立たないといわれているが,これにもかかわらず,これに関与する職種の教育の現状は,寒々しいものがある.川崎学園では,2学部6学科構成の川崎医療福祉大学を来春4月に発足させる.この1学科に感覚矯正学科があり,視能矯正専攻と言語聴覚専攻の2分野の日本で初の視能訓練士の4年制大学が誕生する.
オーストラリアのLincoln Institute of Health Sciences 4年制と川崎医療福祉大学のカリキュラムをみると,基礎医学,臨床実習ら40~41%の時間を計画している.これらを重視することは,コメデイカルの一生涯の発展につながる.視能訓練士は眼科福祉医療の担い手になるように,画一的な教育でなく時代に相応した柔軟なカリキュラムが必要である.
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