ユピキタス情報社会においける学習は自律協調学習であることが前提となるが,その設計手法について開発し,276名が受講している授業で実施してその効果について報告している.

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生きる力に極めて近い概念であるライフスキルは，教育の目的である人間形成に寄与する力として注目されている．ライフスキル獲得の方略としてスポーツ活動に期待が寄せられているものの，そのすべてがライフスキル獲得に正の効果を有するとは限らない．島本と石井（2007）は，大学体育授業における4つの経験（自己開示，挑戦達成，他者との協力，楽しさの実感）がライフスキル獲得に寄与し，とりわけ自己開示経験がライフスキル獲得を促す可能性を指摘している．しかし，このことを教育現場で検証した実践研究はこれまで行われておらず，自己開示経験がライフスキル獲得を高めるかどうかに関する状況証拠は提出されていない．そこで本稿は，自己開示によるライフスキル向上を意図した大学体育授業の設計およびそのプロセスを具体的に提示することを目的とした．まず，従前の授業の改善点を，1 ) 到達目標，2 ) 実施内容，3 ) 成績評価方法，に分けて整理した．その結果を踏まえつつ，スポーツ教育学，スポーツ心理学，教育工学などの先行研究による知見を動員して，自己開示経験によるライフスキル向上を意図した大学体育授業を設計した．具体的には，ソフトボールを教材とした授業を，以下5点について変更･改善することとした．すなわち，1) チーム編成の早期化と「きょうだいチーム制」の導入，2) アイスブレイクの手法変更と頻度増加，3) 試合中盤のチームミーティングの設定，4) リフレクション内容の他者との共有，5) コメントシートの内容変更とLearning Management System (LMS) の活用，であった．本稿のように，大学体育授業の改善プロセスに関する情報を記録し公刊していくことは，大学体育教員の授業改善努力の証を，後の世代へ継承するための有力な1つの方法といえるだろう．

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The purposes of this paper are to report a new practice for teachers and to clalify the significance of it. The practice was performed for the first time at my lesson of educational methods with the university students. The main purpose of the practice was to identify the teachers' skill to understand and comment on others' lived world. The lived world in this case was represented by one's favorite things in all fields. The "lived" world is originally the term of phenomenology which this paper is based on theoretically. To comment on others' own lived world we must understand not only their world but also our own world. Through the practice, we could get a concept that the ability to encounter other's lived world is one of the most important ability for teachers. In conclusion, this paper is an enterprise to present a new practice of commenting for teachers education.

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