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クエリ検索: "許光俊"
2件中 1-2の結果を表示しています
  • 中広 全延
    夙川学院短期大学研究紀要
    2002年 26 巻 51-63
    発行日: 2002/03/25
    公開日: 2020/01/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    セルジュ・チェリビダッケとカルロス・クライバーは、完全主義者である点が共通しているが、異なる点も多い。ここでは、両者を対比し差異を抽出して、彼らの病跡学的考察を前進させることを試みる。チェリビダッケは、完全主義ゆえに通常をはるかに超える練習量をオーケストラに要求した。さらに、彼が練習狂になった心理的側面として、自我における自信の欠乏も考えられる。その自信の欠乏による不全感は、彼に攻撃性を発動させた。それは、発揮方法も対象も平明であり、直接的な陽性の攻撃といえる。クライバーは、しばしば公演を正当な理由なくキャンセルする。彼のキャンセル癖は、完全主義に起因する退避行動と理解できる。キャンセルして、周囲の期待を裏切り失望させることが、彼の攻撃衝動を満足させると解釈される。この間接的な陰性の攻撃の標的は、常にクライバーの内面に影を落としている大指揮者であった父エーリヒではないかと思われる。また、自分がキャンセルしたことを無視するかのごとくであるのは、否認の心理が働いているためと考えられる。
  • 鍵盤楽器用アルマンドの記譜と当時の作曲法にみられる音型の成り立ちより
    三島 郁
    音楽表現学
    2012年 10 巻 1-14
    発行日: 2012/11/30
    公開日: 2020/05/25
    ジャーナル フリー

     17 世紀後半から 18 世紀前半にかけての鍵盤楽器曲における音型の形成原理と作曲概念を明らかにするために、 舞曲「アルマンド」の記譜のありかたを分析、考察した。その際作曲家論や様式論からではなく、楽譜上の音型の書き表しかたとその変化、そして 18 世紀のドイツの音楽理論家 F. E. ニート (1674–1717) の作曲法に着目した。

     「アルマンド」の記譜法と音型においては、声部を強調した書法から、左右の両手用という、身体的な要素をより大きく反映させた書き方へと変わっていった。しかし一旦記譜に固定化されると、再びその身体性が記譜の中に規範化されることに もなる。またニートはアルマンドの作曲において、バス上の和音の構成音の分散和音や、単純な順次進行の使用を主張している。これは、和音進行の中で、鍵盤上を動く指が作りやすい音パターンの組み合わせの実践である。音楽作品に表れる音 型においては、このような身体性に注目する部分があってもよいはずである。

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