最近は,環境問題の高まりの中で,サンドドレーン(SD)材の海砂の供給が困難になり,プラスティックボードドレーン(PBD)に対する需要が高まる傾向にある.
PBDの前身であるペーパードレーン(PD)は,1963年に技術導入され,バーチカルドレーン(VD)としての効果が一応評価された.しかし,実績を積み重ねるに連れ,ドレーン材の経年劣化による所定の改良効果の発現が遅れることが明らかになり,昭和40年代に入ってペーパードレーンの改良なども行われたが,ペーパーで改良の限界からプラスチックによるドレーン材の開発が進められるようになった。
樹脂製の芯材と不織布によるフィルターを組み合わせたものから,全て不織布からなるものなど種々の人工材料によるドレーン材の開発を経て,現在のような複合型と呼ばれるPBDが使用されるようになってきた.
そこでPDからPBDへの発達の歴史を展望し,PBDが具備すべき性能や残された課題を整理し,今後のPBDの進むべき方向性について検討した.
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