目的:生活習慣病を予防するためには肥満の解消が重要である.本研究では,肥満者に特徴的な生活習慣を明らかにし,生活指導に役立てることを目的とした.方法:平成15年度に当センターで人間ドックを受診した男性のうちbody mass index(BMI)が18.5-<35kg/m
2の4,960人を対象とした. BMI階級別に普通体重3,447人(68%),肥満1度1,394人(28%),肥満2度119人(2%)に分類し,食事,飲酒および運動について普通体重との間でMantel-Haenszel法により年齢階級を補正して比較した.結果:油を使った料理をよく食べる,夕食は外食かコンビニ弁当が多い,食事は腹一杯になるまで食べる,毎日3合以上飲酒する,定食より丼物をよく食べる,毎日間食をする,という割合が肥満者で有意に多く認められた.結論:肥満男性に対して生活指導を実施する際には,食事内容や間食,多量飲酒の有無などを聞き,それらを重点的に指導していくのがよいと考えられた.
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