目的:生物学的製剤を使用している女性関節リウマチ患者の就労継続に影響する要因を明らかにし,看護支援のあり方を検討する.
方法:外来通院中の女性関節リウマチ患者9名を対象に半構造化面接を行い質的帰納的に分析した.
結果:就労継続に影響する要因として【仕事に支障がないように獲得した体調維持の方法を実践している】【治療のおかげで,リウマチ症状の悪化や関節の変形がみられていない】【自分の体調に合わせ,継続して治療が受けられる職場である】【高額な治療費と生活費のために,自分で働いて収入を得る必要がある】など,他3つを含む7つのカテゴリーが抽出された.
結論:7つのカテゴリーから,日々の療養生活の中で就労継続のための能動的セルフケアを獲得し,就労継続のための望ましい状況を備え,働くことへの複雑な思いを抱いていたことが明らかとなった.以上から,看護支援として,セルフケア獲得のための支援,療養生活の調整,ストレス緩和を含む心理・社会的な問題への対応の必要性が示唆された.
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