我が国の医療事故発生は日ごとに増加の傾向にあり, 国民の厳しい批判を浴びている. 消化器病領域においても, 内視鏡治療, 肝癌治療などをめぐって問題が発生してきている. 最近の特徴として医療事故が刑事裁判化してきていることがあげられる. 医師法第21条に基づく異状死の報告義務も, 医療事故の扱いとして注目されている. このような傾向の中で, 学会としてどのような対応をすべきか, 専門医の養成という面で大きな課題を担っている. 本論文は, 第45回日本消化器病学会大会の会長講演の記録である.
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