昭和53年6月中旬~9月初旬に群馬県下8地区の酪農, 施設園芸農家を対象に実施した循環器系集団検診に受診した婦人180人 (年令25~57才) について, 身長, 体重の測定値から下式による Weightindex (W. I.) を求め, 検診諸成績との関連を検討した.
W. I=体重 (kg) ×100/身長 (cm) -100
得られた主なる所見は以下のごとくであった.
1) 年令5才階級別W.I.推移をみると, 加令に伴ってW.I.が高値化する傾向がみられ, 45才群では前の年令群に比べW.I.平均値は有意に高値となる.
2) 対象を, 25~34, 35~44, 45才以上の3年令群に分け, それぞれの年令群で上位約10%に相当するW.I.高値者を過重体者とするとき, 45才以上群では収縮期血圧, 拡張期血圧共に過重体者が高値となる.
3) 同様な比較で, 血清中性脂肪は, 統計的有意差は認められないながらも3年令群共に過重体者が高値であるが, 血清総コレステロールでは, むしろ過重体者が低値となる.
4) 上記年令群別に, W.I.と血圧値, 血液生化学値との相関を検討するとき, 45才以上群では収縮期血圧, 拡張期血圧, 血清中性脂肪, ヘマトクリット値との間に中等度 (r=0.46) ~軽度 (r=0.226) の相関が得られたが, 血清総コレステロール, ヘモグロビンとの間には有意な相関は認められなかった.又, 25~34才, 35~44才では殆どの項目で有意な相関を認めなかった.
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