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クエリ検索: "野良猫"
258件中 1-20の結果を表示しています
  • −3 地域の地域猫活動の比較を通して−
    田島 喜美恵
    日本建築学会技術報告集
    2022年 28 巻 70 号 1426-1431
    発行日: 2022/10/20
    公開日: 2022/10/20
    ジャーナル フリー

    This study clarifies the actual situation of community cat activities in Kobe City. The purpose of this study is to provide helpful examples of activists and those who want to start their activities and to consider how to deal with regional issues. The results of the survey revealed that the activity methods were devised according to the characteristics of each region. What is important is that it is necessary for local residents and local governments to actively know the actual situation and current situation of activities, and then consider that local residents and local governments can cooperate with activists.

  • ―神奈川県横浜市を事例として―
    *中川 紗智
    日本地理学会発表要旨集
    2022年 2022a 巻 513
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/10/05
    会議録・要旨集 フリー

    Ⅰ.研究の背景と目的

     地理学において動物と人の関係を考える研究の蓄積が見られる.しかしながら多くの場合,対象とされる動物は野生動物であり,最終的な目標とみなされるのは,共生あるいは動物の数の増加である.これに対して保護犬・保護猫活動は半野生化した動物を捕獲し,ペットとして新たな飼い主の元へ譲渡することが目標となる点で,他の動物保護とは大きく異なる.

     現在我が国では多くの人々が家庭で犬や猫などの動物を飼育しており,こうした動物は我々の社会に深い関わりを持つようになっている.一方で,飼育放棄や殺処分の問題などが継続的な課題として議論されている.これらのことから,保護犬・保護猫に注目した,動物と人の関係性についての新たな研究の枠組みの構築が急がれる.特に猫については,

    野良猫
    が多く繁殖しており,それによって地域でトラブルが起きたりと,多くの課題が山積している.

     そこで本研究では,近年増加している譲渡型猫カフェが保護猫活動に果たす役割について,地域との関わりを軸に検討する.対象地域として,特に譲渡型猫カフェの集積が見られる神奈川県横浜市をとりあげる.研究の手法としては,横浜市の譲渡型猫カフェ及び実際に猫の譲渡を受けた里親への聞き取り調査をおこなった.

    Ⅱ.分析の結果

    1)横浜市の譲渡型猫カフェの特徴

     横浜市に譲渡型猫カフェは11軒あり,経営者1名従業員なしの個人事業主から系列店を持つ株式会社まで幅広い形態がみられた.保護と譲渡の空間的範囲について分析すると,横浜市内での保護が多い店舗と,全国からの保護が多い店舗に分かれることがわかった.譲渡先はいずれも横浜市内が多かった.また開業以来の譲渡数は店舗ごとに大きく異なっていた.本研究では地域との関わりを考察するため,横浜市内での保護の割合が高い2店舗を詳細に検討し,特に譲渡数が多い店舗Aと少ない店舗Bを比較した.

    2)譲渡型猫カフェの果たす役割

     主体間関係を検討すると,事例店舗Aでは横浜市内在住の不特定多数の個人からの保護依頼に応じて

    野良猫
    の保護をし,避妊去勢手術を含む医療を施しつつ,猫の展示を行っていた.猫の習性に合わせた行動展示が行われ,それを見たり触れ合ったりした客の中から里親希望者が現れ,マッチングがなされる.人馴れは譲渡後に徐々に進んでいくことが多い.

     事例店舗Bでは,横浜市内在住の個人保護活動家1名及び動物病院との連携により保護が行われている.個人保護活動家はT N R活動もしているため,店舗Bに来る猫はすでに避妊去勢手術が完了し,地域で餌やりなどがなされている猫が多くなっている.特に人馴れしていない猫を選んで受け入れており,店舗では日々,人馴れトレーニングがなされている.人馴れがほぼ完了した猫から譲渡されていく.

     「人馴れ」は動物と人の関係性を考える上で重要である.半野生動物である

    野良猫
    が人馴れを経てペットになっていくと考えられるためである.両店舗の大きな相違点として,人馴れを里親に委ねるのか店舗で完了するのかという点が挙げられる.また両店舗に共通するのは,避妊去勢手術の実施や譲渡後の完全室内飼育の誓約により,譲渡した猫がペットから再び半野生化することを防いでいる点である.これにより地域の
    野良猫
    の減少が目指される.

    Ⅲ.考察

     保護猫の譲渡を受けた里親のなかには,当初は保護猫への関心がほとんどなく譲渡も考えずに来店していた者も少なくない.譲渡型猫カフェは,同じ横浜市内という地域に存在しながらお互い認知することのなかった

    野良猫
    と人が出会い,触れ合うことで結びついていく空間であることが指摘できる.

  • 三井 香奈, 茂木 千恵
    Veterinary Nursing
    2022年 27 巻 2 号 N6-N11
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/24
    ジャーナル フリー
    飼い主のいない猫(
    野良猫
    )の、人道的管理として、野外を放浪する個体の捕獲、不妊去勢手術を施して元の場所に戻すTrap–Neuter–Return (TNR) 活動が行われ、TNR活動による個体数抑制の効果も報告されている。本研究では、動物看護関係の大学生と一般市民を対象とし、アンケートを用いた
    野良猫
    の捕獲やTNR活動に関する意識調査を実施した。アンケートは米国の
    野良猫
    に対する意識調査にて使用された項目を用いており、調査結果は日本と米国との比較、さらに対象者の属性間での比較を行い、意識の相違点を明らかにすることを目的とした。米国と比較した結果、日本では、TNR活動への認知度及び参加意向が高くなっており、この相違には社会的要因の関与が示唆された。加えて一般市民と比較し、動物看護関係の大学生のTNR活動の認知度が低いことが分かった。回答者の性別や年代が認知度に影響を及ぼすことが示唆された。
  • 箕輪 さくら
    自治総研
    2020年 46 巻 503 号 57-71
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/12
    ジャーナル オープンアクセス
  • 岡本 芳晴, 田中 博二, 富田 保, 高野 佳子, 岡村 泰彦, 南 三郎
    日本獣医師会雑誌
    2005年 58 巻 12 号 841-844
    発行日: 2005/12/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    4カ月齢の猫131例 (雄66例, 雌65例) に対して, 早期不妊手術を実施した. 精巣, 子宮および卵巣の血管処理はすべて電気メスで凝固・切離した. 術中, 術後とも手術による副作用は全例においてみられなかった. 術後6カ月以上経過した32症例に対してアンケート調査を行った結果, 手術に対する満足度は100%であった. また, 所轄保健所での
    野良猫
    の捕獲頭数が早期不妊手術を実施したことにより減少した. 以上より, 猫に対する早期不妊手術は術式が安全かつ容易であり, 現在の
    野良猫
    の頭数を減少させる一手段として有効な方法であると考えられた.
  • 長谷部安春の作品群を例に
    鳩飼 未緒
    映像学
    2018年 100 巻 92-111
    発行日: 2018/07/25
    公開日: 2019/03/05
    ジャーナル フリー

    【要旨】

     日活が成人映画のロマンポルノの製作・配給に転じた1971 年は、その戦後史における大きな転換点をなす。しかしながら、ロマンポルノ以前と以後の日活の間には連続性も見出すことができる。ロマンポルノの配給・興行形態は全盛期とほぼ同じであり、それを支える撮影所での製作の体制も引き継がれたものであった。日本映画全体の基盤としての撮影所システムが瓦解していくなか、1988年まで存続したロマンポルノは撮影所システムの延命策として機能したのである。本稿は、ニュー・アクションの担い手であり、1971年以降にはロマンポルノでも活躍した監督長谷部安春に着目する。具体的には、長谷部のロマンポルノ監督作9 本を取り上げ、長谷部のイメージを利用し観客にアピールしようとした日活側の戦略の変遷と、ロマンポルノという未知の映画の形態に挑戦し、適応していった長谷部の試行錯誤の過程とその限界について論じる。9本の映画は、売り手の日活、作り手の長谷部と、買い手として映画を受容する観客の思惑が絡み合った結果として生まれた。その経緯と、それぞれの映画のテクストに見出されるニュー・アクションとの連続性との関係を検討していき、最終的には、長谷部の9本のロマンポルノと長谷部の存在が、ロマンポルノによって撮影所システムを長らえさせていた日活にとって何を意味したのかが明らかになるはずである。

  • *小田 武尊, 大島 千佳, 中山 功一
    電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
    2021年 2021 巻 04-2P-04
    発行日: 2021/09/17
    公開日: 2022/04/27
    会議録・要旨集 フリー

    地域全体で世話される地域猫を支援するシステムを提案する.地域住民は,スマートフォンで撮影した地域猫の写真をアップロードする.猫画像のディープラーニングによる分類では,似ている猫を誤判定する可能性がある.本システムでは,その写真が撮影された位置と時刻を示すGPS情報と,猫の標準的な行動半径や移動速度を用いて,同一猫であるかを判定するアルゴリズムを用いる.これにより,地域住民がGPS情報を付与した画像をアップロードするだけで,地域猫を識別することができると期待される.シミュレーション実験により,地域猫を分類/管理できるかを検討する.

  • 石塚 晃介, 鋪野 紀好, 山内 陽介, 栁田 育孝, 横川 大樹, 塚本 知子, 野田 和敬, 上原 孝紀, 生坂 政臣
    日本病院総合診療医学会雑誌
    2020年 16 巻 4 号 243-244
    発行日: 2020/07/31
    公開日: 2024/01/12
    ジャーナル フリー
  • 中元 倫世, 本間 真
    皮膚
    1987年 29 巻 5 号 811-816
    発行日: 1987年
    公開日: 2010/11/30
    ジャーナル フリー
    過去2年間に西播地方にてMicrosporum canis感染症6例を経験した。その年齢, 性, 発症月, 潜伏期間, 罹患部位, 感染源, 臨床像, 治療について検討し, 特異性について考察を加えた。
  • 角田 圭雄, 金政 和之, 福本 晃平, 加藤 菜穂, 今村 重義, 伊藤 義人, 岡上 武
    日本消化器病学会雑誌
    2006年 103 巻 12 号 1377-1383
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/12/06
    ジャーナル フリー
    症例は73歳,男性.発熱と肝機能障害の精査のため入院.種々の抗菌薬に抵抗性でCoxiella burneti II相菌に対する抗体価より急性Q熱と診断した.Minocyclineにて解熱するが胆道系酵素上昇が遷延した.経気管支鏡的肺生検および肝生検にて乾酪性肉芽腫を認め,培養で結核菌を検出した.粟粒結核と診断し抗結核薬の投与により改善した.急性Q熱を合併した粟粒結核の報告はこれまでになく,示唆に富む症例と考えられた.
  • 東原 朋子, 伊澤 久夫, 小沼 操, 児玉 洋, 見上 彪, 野田 寛
    日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
    1981年 43 巻 6 号 929-931
    発行日: 1981/12/25
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
    1978年にミンク腸炎の流行した飼育場のミンクについて抗体調査を行なった結果, ミンク腸炎ウイルス(MEV)に対する抗体保有率は流行の激しかった畜舎のミンクで高かった. また, 本病の流行が認められた飼育場で捕えたカラス, ドブネズミからはMEVは分離できなかった. また, これらの動物からはMEV抗体は検出できなかった. しかし同飼育場で捕えた
    野良猫
    の脾と腸よりMEVが分離された.
  • 猫の福祉・疾患・健康管理コーパスにおける頻出語彙分析を例にして
    大橋 由紀子, 岡 勝巌, 花田 道子
    Veterinary Nursing
    2017年 22 巻 2 号 7-14
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/05/07
    ジャーナル フリー
    本研究は、動物看護学における英語コーパス作成の一歩として、猫の福祉・疾患・健康管理における文献コーパスを構築し、猫に関する文献に頻出する英単語や表現の分析を行うことを目的としている。動物看護における最新情報は英語で発表されることが多く、正確な英文理解は必須であるため、英語教育において動物看護に特徴的な語句や表現を含んだ語彙教育が求められる。教育で使用する教材の作成にコーパス技術を応用することで、必要な語彙教育が可能となる。本研究では動物看護英語コーパス作成を前提とし、その一部として含まれる、猫の福祉・疾患・健康管理に関する文献をコーパス化したデータを使用した(総語数233,106語)。ここから猫に関して頻出する特徴的な語彙や連語をワードスミスで抽出・翻訳した後、対数尤度比(G2)値から、猫の文献において特に頻出するものの一般文書では稀である語彙を調査した。本論文では猫に関する文献での必須語彙を紹介することを例とし、動物看護英語大規模コーパス構築の必要性と利用法を提案する。
  • 志賀 久里子, 大磯 直毅, 川田 暁, 比留間 政太郎
    皮膚の科学
    2014年 13 巻 6 号 431-434
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/05/02
    ジャーナル 認証あり
    10歳,女児。初診の2ヶ月前より頭部に脱毛が出現し,近医数ヶ所にて円形脱毛症の診断でステロイド外用の治療を開始された。その後脱毛が拡大し,びらん・膿疱・結節を認めたため当科を初診。患部の毛髪の直接検鏡にて菌糸と胞子を確認した。巨大培養で放射状に拡大したクリーム色コロニーを確認し,さらにスライドカルチャーにて細胞壁の肥厚した紡錘形の大分生子を認めた。Ribosomal DNA の internal transcribed spacer 1領域の遺伝子配列を polymerase chain reaction で増幅し,ダイレクトシークエンスで解析した。Microsporum canis,Arthroderma otae 系統株の遺伝子配列と100%の相同性を認めた。以上の臨床像・真菌培養同定・真菌の遺伝子解析結果から Microsporum canis によるケルスス禿瘡と診断した。イトラコナゾールのパルス療法(5mg/kg/日を7日間)を3クール施行し皮疹は略治した。小児の頭部白癬における内服抗真菌剤の投与量や投与期間については,本邦では明確な指針がなく,その効果や安全性については今後の症例の集積が望まれる。(皮膚の科学,13: 431-434, 2014)
  • —佐賀県の1診療所における頭部白癬の診療経験—
    篠田 英和, 西本 勝太郎
    西日本皮膚科
    1996年 58 巻 1 号 64-69
    発行日: 1996/02/01
    公開日: 2011/07/12
    ジャーナル 認証あり
    1985年1月から1994年12月の10年間に当診療所で経験した頭部白癬40例(男性25例, 女性15例)について検討した。1) 前半1985∼89年は23例, 後半1990∼94年には17例と減少傾向がうかがわれる。2) 小児群(0∼12歳)32例, 成人群(57∼83歳)8例であり, 最年少は生後40日, 最年長は83歳であった。小児群では男性が多く, 成人群では女性が多い傾向がみられた。3) 病理別では頭部浅在性白癬(black dot例を含む)29例(73%), ケルスス禿瘡11例で頭部浅在性白癬は1例を除いてすべて小児例, ケルスス禿瘡は4歳以下の男児と70歳以上の女性に多かった。4) 原因菌種はMicrosporum canisが30例(75%)と多く, 頭部浅在性白癬29例中26例, ケルスス禿瘡11例中4例から分離した。ケルスス禿瘡の成人例7例中Trichophyton rubrumによるものが4例を占めていた。5) 受診までの期間は平均33日であり, ステロイド外用治療歴は11例(27%)にみられた。自験例においてケルスス禿瘡が少ない理由のひとつに, 発疹に気づいてから受診までの期間が短かくステロイド外用剤による治療機会が少ないことを考えた。6) 家族内および集団内発生例は11例(Trichophyton violaceum 3例, M. canis 8例)であった。M. canis感染症においてtooth brush法により家族内の無症候性メンバーの頭髪より菌の検出を試み, 家族内発生例および単独発生例を含む7家系で23人中8人(34%)の保菌者を発見した。
  • 中島 里穂, 青山 由貴子, 森坂 広行, 中島 英貴, 佐野 栄紀
    西日本皮膚科
    2023年 85 巻 1 号 56-58
    発行日: 2023/02/01
    公開日: 2023/03/25
    ジャーナル 認証あり

    50 歳,女性。当科初診の 1 カ月前に強い瘙痒を伴って上肢,顔面に落屑を伴う紅斑,びらんが出現した。近医で落葉状天疱瘡が疑われ,プレドニゾロン(PSL)25 mg 内服とジフルプレドナート軟膏が処方されたが皮疹が増悪したため当科を紹介され受診した。全身に境界明瞭で辺縁が隆起する,薄い鱗屑を伴う母指頭大までの環状の紅斑が多発・融合していた。血清抗デスモグレイン 1,3 抗体,抗 BP180 抗体は陰性であった。当科初診時,乳癌に対して内服中のタモキシフェンによる亜急性皮膚エリテマトーデス型薬疹を疑い,タモキシフェン中止の上,内服 PSL 40 mg に増量したが皮疹の改善は乏しかった。病理組織で角層内に PAS 染色陽性の多数の菌糸および分節胞子,病変部鱗屑の水酸化カリウム直接鏡検で隔壁を有する糸状菌を多数認めた。鱗屑の真菌培養から Microsporum canis(以下;M. canis)と同定し,同菌による汎発性浅在性白癬と確定診断した。ルリコナゾールの外用と塩酸テルビナフィンの内服により皮疹は消退した。発症直前から

    野良猫
    を飼育し始めた経緯があり,ネコ由来 M. canis による汎発性浅在性白癬と考えた。

  • 前田 芳男, 両角 光男
    工学教育研究講演会講演論文集
    2011年 2011 巻 1-326
    発行日: 2011/08/22
    公開日: 2016/12/28
    会議録・要旨集 フリー
  • 福田 雅俊, 佐藤 慶治, 唐田 宗一郎, 宮崎 誠大, 今村 悠哉, 堀川 朝広, 山下 武士, 緒方 宏臣
    整形外科と災害外科
    2022年 71 巻 4 号 770-773
    発行日: 2022/09/25
    公開日: 2022/11/07
    ジャーナル フリー

    【はじめに】外来診療において,動物咬傷は頻繁に遭遇するが,今回猫咬傷による局所感染から手指切断を要した1例を経験したので報告する.【症例】55歳男性.既往に糖尿病があり,当院紹介10日前に

    野良猫
    に咬まれ受傷し,近医整形外科を受診した.抗菌薬投与を開始されたが,症状の改善無く当科紹介となった.手背部から前腕にかけての腫脹と左中指にKanavelの4徴を認め,MRIでは手背側を中心に高信号域と,中指基節骨から末節骨に骨髄炎を疑う信号変化を認めた.以上より左中指化膿性腱鞘炎,中指骨髄炎と診断し,掻把・洗浄術を施行した.術後は抗菌薬を投与したが,皮膚壊死と感染の再燃を認めた為,術後約3週で中指の切断に至った.再手術後の経過は良好で,術後半年現在,感染の再燃は認めていない.【まとめ】猫咬傷による化膿性腱鞘滑膜炎から手指切断を要した1例を経験した.猫咬傷においては早期に治療介入を行い,重症化を防ぐ必要がある.

  • 中村 亮平
    日本野生動物医学会誌
    2017年 22 巻 1 号 5-7
    発行日: 2017/03/31
    公開日: 2017/06/08
    ジャーナル フリー

    旭川市旭山動物園で行っている研究・教育・保全活動について紹介する。獣医療分野からはシンリンオオカミの皮膚移植と頻回麻酔によって断脚を防ぎ,個体のQOL向上につながった症例,繁殖生理分野からはホッキョクグマのカテーテル法による採精の取り組み,また,飼育担当者が行ったチンパンジーの行動観察およびクマタカの介添え給餌についての報告を紹介する。動物園における教育および保全活動についても事例を紹介する。動物園という現場で獣医師および飼育係がどのような活動を行っているかを伝えたい。

  • 鎌田 知子, 畑中 章生, 田崎 彰久, 本田 圭司, 角田 篤信, 喜多村 健
    日本耳鼻咽喉科学会会報
    2012年 115 巻 7 号 682-686
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/09/06
    ジャーナル フリー
    飼い猫からジフテリア毒素産生性のCorynebacterium ulceransに感染した症例を経験した. 症例は51歳女性, 難治性の咽頭痛を主訴に来院し, 上咽頭後壁の厚い偽膜形成と黄色膿汁が認められた. 理学所見と患者の動物飼育歴よりC. ulcerans感染症の可能性を考え, マクロライド系抗菌薬にて治療したところ症状は速やかに改善した. 患者の咽頭の白苔および飼い猫の眼脂よりC. ulceransを検出し咽頭炎の起炎菌ならびに感染経路を確定することができた. C. ulceransは人獣共通感染症を引き起こす菌の一つであり, 本邦では本報告を含めて飼い猫からの感染例が数例報告されている. 偽膜性咽頭炎の鑑別診断には必ずC. ulcerans感染症を考慮し診察することが重要である.
  • 溝渕(山本) 朋佳, 天野 絵梨, 谷口 義典, 福田 憲, 藤本 新平, 寺田 典生
    日本内科学会雑誌
    2017年 106 巻 12 号 2611-2619
    発行日: 2017/12/10
    公開日: 2018/12/10
    ジャーナル フリー

    症例1:45歳,男性.生来健康であったが,発熱・左眼視力低下があり,近医眼科を受診し,左眼視神経浮腫・網膜剝離を認め,当院眼科・内科へ紹介となった.眼科所見・身体所見・血液検査から猫ひっかき病と診断し,抗菌薬及びステロイド薬の内服・点眼で加療し,速やかに改善した.症例2:21歳,女性.生来健康であったが,発熱・項部硬直・右眼視力低下・腋窩・耳下部の疼痛を自覚し,近医内科・眼科を受診し,右視神経浮腫を指摘され,当院眼科・内科へ紹介受診となった.眼科所見・身体所見・血液検査から猫ひっかき病と診断,抗菌薬及びステロイド薬の内服・点眼加療で速やかに改善した.猫ひっかき病は,自然治癒傾向の軽症例から本症例のように視神経網膜炎や髄膜炎を起こす重症例まであり,視神経網膜炎や髄膜炎を診た際には,猫ひっかき病を鑑別疾患の1つとして念頭に置くことが必要である.

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