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クエリ検索: "金属アレルギー"
1,500件中 1-20の結果を表示しています
  • 高橋 薫, 黒田 洋史, 真柳 秀昭
    小児歯科学雑誌
    1997年 35 巻 4 号 740-749
    発行日: 1997/09/25
    公開日: 2013/01/18
    ジャーナル フリー
    東北大学歯学部付属病院の小児歯科外来において,歯科臨床に応用される修復物,補綴物,矯正装置に使用されている金属に対し,
    金属アレルギー
    を生じた症例を数例経験した。これらの患児はすべて何らかのアレルギー性疾患すなわちアトピー性皮膚炎,喘息,食物アレルギーなどを有していた。当科では現在までに,
    金属アレルギー
    の発症はアレルギー性疾患を有する患児にのみ認められ,健常児には1例も認められていない。
    金属アレルギー
    は皮膚症状のみならずさまざまな症状を呈することが報告されているが,今回我々が経験した症例では,全身性の皮膚炎のみが認められ,アトピー性皮膚炎を有する患児においては,鑑別診断が困難な臨床像を示した。また
    金属アレルギー
    の発症は,既存のアレルギー性疾患をさらに増悪させるため,アレルギー疾患を有する患児の歯科診療を行う場合には,十分な問診と診断が必要になる。
    今回報告した症例では,小児歯科臨床で用いられるインレー,乳歯冠および矯正器具に含まれる金属成分にアレルギーの発症が見られた。それは,比較的感作率が高いとされるNi,Co,Cr,Pdに多く認められたが,感作率が低いとされるAuにも認められた。
  • 補綴主導の歯科金属アレルギー診療ガイドライン策定
    秋葉 陽介, 渡邉 恵, 峯 篤史, 池戸 泉美, 二川 浩樹
    日本補綴歯科学会誌
    2016年 8 巻 4 号 327-339
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

     歯科

    金属アレルギー
    は口腔内の金属補綴修復物に含まれる金属元素をアレルゲンとしてアレルギー反応が感作,惹起され,局所性,全身性の接触皮膚炎を病態とする疾患として理解されている.歯科
    金属アレルギー
    と関連疾患に対する,検査,診査,診断,治療法などに関する診療ガイドラインは,現在のところ策定されていない.本総説は歯科
    金属アレルギー
    診療ガイドライン策定に必要な臨床研究,基礎研究や,歯科
    金属アレルギー
    に関する臨床について,現状と展望を解説するものである.

  • 森 達哉, 王寺 享弘, 松田 秀策
    整形外科と災害外科
    2011年 60 巻 2 号 312-317
    発行日: 2011/03/25
    公開日: 2011/06/02
    ジャーナル フリー
    整形外科手術における症候性
    金属アレルギー
    は稀だが,発症すると重篤な合併症となりうる.膝周囲の手術加療で
    金属アレルギー
    と診断された19例26膝を経験し,変形性膝関節症15例22膝,前十字靱帯損傷3例,下腿骨折1例であった.術前に判明した症例および術式は人工膝関節置換術12例19膝,前十字靱帯再建術1例,脛骨プラトー骨折骨接合1例であった.術後に発症した症例は人工膝関節置換術(TKA)2例,片側仮骨延長法1例であった.
    金属アレルギー
    陽性例はTKAではJMM Bi-Surface KU4+(非金属製),靱帯再建ではセラミックボタン,骨接合にはパッチテスト陰性のチタンピンを使用した.術後に発症した症例は,全て保存的加療で軽快した.整形外科領域において金属性内固定材を使用する場合,
    金属アレルギー
    の有無を問診し,既往があればパッチテストなど精査が必要である.
  • 本学学生を対象としたパッチテストについて
    割田 研司, 古谷 彰伸, 佐藤 真弥子, 川和 忠治, 井上 昌幸
    昭和歯学会雑誌
    1992年 12 巻 4 号 319-324
    発行日: 1992/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    全国14大学, 研究機関が参加した文部省科学研究費補助金総合研究 (A) 「
    金属アレルギー
    の疫学的調査ならびにその口腔内使用金属との関連性について」の研究の一環として, 1989年度・1990年度の2年間にわたり, 本学学生を対象としたパッチテストによる歯科用金属に対する感作率の調査を行った・被験者は本学歯学部学生のボランティアで, 男62名, 女26名, 合計88名で・年齢は22~40歳, 平均25.4歳, パッチテストと併せて, 問診表による既往歴, 生活環境等の調査を行った・パッチテスト用金属試薬には歯科用金属に含まれる代表的な元素18種類を含むM-9シリーズを用い, パッチテスト用絆創膏を用いて, 肩甲骨と脊柱を避けた背部皮膚面に48時間貼付した・判定にはICDRG基準を用い, 貼付48時間後, 72時問後, 1間週後における判定結果から, 金属による感作の有無を判定した.パッチテスト陽性で金属に対する感作有りと判定された者は, 男10名, 女6名, 合計16名で, 陽性者率は男16.1%, 女23.1%, 平均18.2%であり, 女性でやや高率であった・金属元素別陽性者数はSn, Hgで4名, Cr, Niが3名, Znで2名, Pd, Co, Sb, Moで各1名であった.また, 複数の金属に対して感作している者が3名いた.金属に対する感作有りと判定された被験者のうち, 金属による接触皮膚炎既往者群の陽性者率は33%であり・健常者における陽性者率16%に比べて高率であった.しかし, 今回の調査で, 健常被験者の約16%に, 金属による感作と考えられるパッチテスト陽性反応がみられたことから, 歯科用金属に対する潜在的な
    金属アレルギー
    陽性者がかなりの数いることが推察された.
  • 濱本 隆夫, 平川 勝洋, 竹野 幸夫, 立川 隆治, 樽谷 貴之
    口腔・咽頭科
    2012年 25 巻 2 号 213-216
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/08/25
    ジャーナル フリー
    近年, 身の回りには種々の化学製品が多くなり, それらに接触する機会が増えるとともに, アレルギー性接触性皮膚炎が問題となっている. 医療分野, 特に歯科治療では金属なくして治療を行うことは考えられず, 用途, 種類も多岐にわたる. 歯科治療に用いられる金属材料は通常生体には問題はないとされていても, その量, 種類によってはアレルギーを引き起こす可能性があることが知られている. 今回耳下腺腫脹の原因検索に難渋し, 歯科
    金属アレルギー
    が原因であると推測された症例を経験した. 口腔病変をともなう患者を診察する際には
    金属アレルギー
    についても留意を払わねばならないと考える.
  • 矢倉 幹啓, 岡本 雅雄, 大塚 尚
    中部日本整形外科災害外科学会雑誌
    2015年 58 巻 6 号 1109-1110
    発行日: 2015/11/01
    公開日: 2016/02/03
    ジャーナル 認証あり
  • 三浦 賞子
    日本補綴歯科学会誌
    2020年 12 巻 2 号 168-171
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/05/02
    ジャーナル フリー

    症例の概要:歯肉病変の精査目的で来院した63歳女性.下顎左側大臼歯の全部金属冠頰側歯肉に発赤,腫脹,圧痛を認めた.歯周組織検査,エックス線検査,病理組織検査およびパッチテストの結果,

    金属アレルギー
    が強く疑われる口腔扁平苔癬と診断した.

    口腔内の被疑金属を同定し,全部金属冠を除去しプロビジョナルレストレーションに置換したところアレルギー症状が改善したため,モノリシックジルコニアにて最終補綴を行った.

    考察:補綴治療終了後,歯周組織状態,咬合状態は良好であり,アレルギー症状は軽快し良好な経過を得ている.

    結論

    金属アレルギー
    による口腔扁平苔癬に対し,モノリシックジルコニアによる除去置換療法が奏功した.

  • 秋葉 陽介, 細木 真紀, 原田 章生, 高岡 由梨那, 渡邉 恵
    日本補綴歯科学会誌
    2022年 14 巻 3 号 250-258
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/07/28
    ジャーナル フリー

     近年,非金属材料補綴装置の保険収載が進み,歯科

    金属アレルギー
    が原因として疑われる皮膚粘膜疾患患者に対し,負担の少ない金属補綴装置の除去置換療法が可能となった.金属除去置換療法による皮膚粘膜症状軽快の報告は多いが,金属除去置換処置で皮膚粘膜症状の軽快,消退が認められなかった患者も存在する.原因はさまざまに想定し得るが,検査,診断,立案した治療方針に問題がある可能性も考えられる.本報告は2016年の日本補綴歯科学会雑誌における総説「歯科
    金属アレルギー
    の現状と展望」を補完,または再確認する形で,検査,診断,治療方針や他科連携について提案する.

  • 濱野 英也, 魚島 勝美, 苗 維平, 益田 高行, 松村 光明, 埴 英郎, 北崎 祐之, 井上 昌幸
    口腔病学会雑誌
    1998年 65 巻 1 号 93-99
    発行日: 1998/03/31
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
    Allergies caused by metals have been increasing. The number of patients visiting dentists with the chief complaint of metal allergy has also been increasing. From March 1994 to February 1997, 263 patients who complained of various symptoms visited our allergy clinic. Among them, 184 patients were suspected to have allergy caused by metals in dental restoration materials and were referred to the patch test. Among 165 patients', 128 were positives for metal allergy. Constituent elements of intraoral metals were analyzed in 107 of these 128 positive patients. The findings were as follows:
    1. The most common five elements acting on the patients were Hg, Co, Ni, Cr, and Pd.
    2. The most frequently used elements of dental restoration metal materials were Zn, Ag, Cu, Au, and Pd, and the alloy was Au-Ag-Pd alloy.
    3. The highest tendency of coincidence between allergen and intraoral metals were observed among Co-Cr-Ni alloys and Pd, Ni, and Cr elements.
    4. In case of palmoplantar pustulosis, allergen metals tended to be the same as intraoral metal elements.
  • 黒厚子 璃佳, 細木 真紀, 杉本 明日菜, 岩本 勉
    小児歯科学雑誌
    2021年 59 巻 1 号 26-33
    発行日: 2021/02/25
    公開日: 2022/02/25
    ジャーナル 認証あり

    金属アレルギー
    とは金属が皮膚や粘膜に接触し,その部位から溶出した金属イオンが体内に取り込まれることで起きるアレルギー反応である。今回われわれは,楽器のチューバのマウスピースによる
    金属アレルギー
    が原因と疑われる口腔粘膜炎を発症した1例を経験したのでその概要を報告する。

    患児は10歳8か月女児。小学校の金管バンドクラブに所属して以降,歯肉の腫脹や口腔内の炎症所見を認めたため,近医にてパッチテストや血液検査を施行されるも

    金属アレルギー
    および自己免疫疾患は否定された。当科初診時には,唇頰側歯肉と頰粘膜に軽度自発痛ならびに発赤を伴う瀰漫性腫脹を認めた。歯肉は易出血性で,増殖し仮性ポケットが形成されていた。歯周病原細菌検査にて歯周病原細菌は基準値以下であった。歯肉増殖部位の病理組織検査は,歯肉炎の診断であり口腔衛生指導を徹底したが,症状の改善はみられなかった。ところが,楽器(チューバ)とマウスピースの変更を契機に口腔内の炎症が劇的に改善し,その1か月後には,健全な口腔粘膜の状態を呈していた。新旧のマウスピースを比較したところ,旧マウスピースではめっきが剥がれている箇所が多数みられた。金属組成分析ならびに金属パッチテスト検査を行ったところ,Crにアレルギーがある可能性が高いことが明らかとなり,
    金属アレルギー
    が原因で引き起こされた口腔粘膜炎と診断した。口腔内はマウスピースの変更以降,良好な状態が継続している。

  • 細木 真紀
    日本皮膚科学会雑誌
    2018年 128 巻 3 号 399-405
    発行日: 2018/03/20
    公開日: 2018/03/20
    ジャーナル 認証あり

    金属アレルギー
    患者は,ピアスなどのアクセサリーの流行の影響もあり近年増加している.金属が触れている部分の皮膚にかぶれやかゆみなどが起こるアレルギー性接触皮膚炎の場合は,
    金属アレルギー
    との診断が容易であるが,掌蹠膿疱症や異汗性湿疹,全身性接触皮膚炎・接触皮膚炎症候群など難治性の皮膚症状については,原因不明の難治性の皮膚疾患と診断されていることもある.
    金属アレルギー
    の発症因子として,口腔内に存在する歯科金属材料が関わることも多い.口腔内の金属が原因の場合,金属イオンが溶出し続けるため症状が持続する.投薬によって皮膚症状が改善しにくい患者で,金属でかぶれた既往のあるものについては
    金属アレルギー
    を疑ってみることが重要である.

  • 足立 厚子
    日本皮膚科学会雑誌
    2018年 128 巻 3 号 407-412
    発行日: 2018/03/20
    公開日: 2018/03/20
    ジャーナル 認証あり

    金属アレルギー
    には皮膚に直接接触して起こす金属接触アレルギーと,食品や歯科金属に含まれた微量金属が体内に吸収されて発症する全身型
    金属アレルギー
    とがある.全身型
    金属アレルギー
    の最も多い病型である汗疱状湿疹は,ニッケル,コバルト,クロムのパッチテストが陽性を示すことが多く,チョコレートや豆などの金属の多い食品を制限することにより軽快することがある.ただしこれらの金属は人体にとって必須金属でもあるため,厳格すぎる除去食は避けるべきである.

  • 黒木 唯文
    日本補綴歯科学会誌
    2010年 2 巻 4 号 271-274
    発行日: 2010/10/10
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    症例の概要:患者は初診時 65歳の女性.頬粘膜の違和感(ザラッとした感じ)を主訴に来院した.当院口腔外科にて生体組織検査の結果,扁平苔癬と診断され,
    金属アレルギー
    の疑いで当科紹介となった.当科における治療の流れに従い加療し,最終補綴にメタルフリーレストレーションを行った結果,症状の改善を認めた.
    考察:本症例における扁平苔癬の原因は,メタルフリーレストレーションにより軽快を認めたことより,歯科用
    金属アレルギー
    の関与が大きいと考えた.
    結論:歯科用
    金属アレルギー
    患者に対するメタルフリーレストレーションは有用な治療法である.
  • *大島 浩, 遠藤 一彦, 高田 雄京, 中川 雅晴, 河田 英司, 高橋 英和, 西山 實, 山中 すみへ, 中村 正明
    日本歯科理工学会学術講演会要旨集
    2006年 2006s 巻 P-48
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/15
    会議録・要旨集 フリー
    金属アレルギー
    に関する基礎データ研究のため,ヒト唾液と市販歯科用合金の解明を行っている.今回は,とくに
    金属アレルギー
    患者の唾液中の市販歯科用合金の溶出挙動,ならびに溶出への関わりが考えられるるヒト唾液の蛋白質について調べた結果を報告する.
  • 市川 哲雄
    日本補綴歯科学会誌
    2015年 7 巻 3 号 234-235
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/18
    ジャーナル フリー
  • 染矢 晋佑, 王寺 享弘, 徳永 真巳
    整形外科と災害外科
    2007年 56 巻 3 号 341-345
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/11/27
    ジャーナル フリー
    人工膝関節置換術(TKA)において
    金属アレルギー
    と診断された3例5膝を経験したので報告する.術後に
    金属アレルギー
    が発症した症例は1例(83歳女性)で,TKA後6か月で全身の掻痒と皮疹・創周囲の皮疹が出現した.パッチテストでCr・Ni等に陽性で
    金属アレルギー
    と診断されたが,内服・外用での経過観察にて軽快している.術前に
    金属アレルギー
    が判明した症例は2例4膝(女性2例)平均年齢78歳であった.
    金属アレルギー
    の既往があり,パッチテストで1例はCo強陽性・Ni陽性,もう1例でCo弱陽性であったため,JMM Bi-surface KU4+(ジルコニアセラミック製)を使用した.術後は2例とも問題なく経過している.
    金属アレルギー
    の既往の有無を問診することは必要であり,術後に全身性・難治性の皮疹等が出現した場合に
    金属アレルギー
    を疑うことも重要と思われた.
  • 塩山 司, 永井 成美, 古川 良俊, 石橋 寛二
    岩手医科大学歯学雑誌
    2002年 27 巻 1 号 24-32
    発行日: 2002/04/26
    公開日: 2017/03/20
    ジャーナル フリー
    Patients with metal allergy have been increasing due to various metals being used in the daily environment. Therefore, we performed patch tests in 40 patients with suspected metal allergy whose initial visit from April 1992 to march 1996. The medical route to our department and symptoms at the initial consultation at our department were evaluated in all the patients, and the association with oral metals was examined in patients positive for patch tests. The course after treatment was also analyzed. The results were as follows: 1. Fifty percents of the patients were referred to our department from the hospital affiliated to Iwate Medical University. 2. The major symptoms at the initial consultation at our department were eruptions (60.0%), oral mucosal inflammation (23.3%), and tongue pain (13.3%) 3. Patch tests were positive in 27 (67.55%) of the 40 patients. 4. According to metal elements, patch tests were most frequently positive for palladium (10 patients), followed by nickel and cobalt (9 patients each). 5. The positive metal in patch tests was consistent with the oral metal in 20 patients but inconsistent in the other 7. 6. Due to removing antigen metals in the 20 patients , three patients were cured completely, however, rest of the patients showed reduced and recurrent symptoms.
  • 片山 恵子, 伊藤 雄太, 濱田 裕子, 宇野 裕和, 中田 土起丈, 末木 博彦
    昭和学士会雑誌
    2016年 76 巻 4 号 480-485
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/03/16
    ジャーナル フリー
    掌蹠膿疱症は原因不明の難治性疾患であるが,誘因として病巣感染,喫煙,
    金属アレルギー
    等が指摘されている.本症における
    金属アレルギー
    を検討する目的で,22年間のパッチテスト結果を検討した.1990年4月より2012年3月までに昭和大学病院附属東病院皮膚科を受診し,歯科金属シリーズのパッチテストを施行された1,025名 (男210名,女815名,4~85歳, 平均年齢40.1±18.1歳) を対象に,掌蹠膿疱症患者群 (148名) と他疾患患者群 (877名) との間で陽性率の比較を行った.パッチテストは18種類の金属試薬を健常皮膚に貼付し,48時間後に除去した.判定は72時間後にICDRG (International Contact Dermatitis Research Group) 基準に基づいて施行し,+~+++を陽性とした.掌蹠膿疱症患者群と他疾患患者群とで金属の陽性率を比較すると,0.5%塩化白金酸に対する陽性率が前者では6.8% (148名中10名)であったのに対して,後者では2.6% (877名中23名) であり,χ2検定で両群間に有意差が認められた (p<0.05).したがって,掌蹠膿疱症においては白金(Pt)に対するアレルギー反応が重要な役割を担っている可能性が高いと考えられた.本症のパッチテスト結果について,1施設での長期間にわたるデータの検討結果は報告されておらず,新知見を与える研究と考えられる.
  • 本多 孝史
    日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
    2012年 32 巻 1-2 号 111-118
    発行日: 2012/04/26
    公開日: 2014/01/14
    ジャーナル フリー
    近年,花粉症やアトピー性皮膚炎などの多種のアレルギー疾患の増加が問題となっている.歯科用
    金属アレルギー
    も同様に,クラウンブリッジや義歯用金属などに含まれる金属成分,特にニッケルクロームやコバルトクロームがアレルギー誘発成分となり,口腔内に悪影響を及ぼすことが明らかになっている1).
    今回は,コバルトクローム(Co-Cr)金属床を用いた上顎シングルデンチャーを装着後,アレルギーを発症した患者の治療経過について報告し,今後の対応策につき検討を加える.症状:Co-Cr 金属床の接する口蓋粘膜に白色の角化の亢進した凹凸の腫脹と発赤がみられた.
    経過:パッチテストにより塩化コバルトと塩化亜鉛に陽性反応がみられたため,レジン床義歯を作製し,患者に装着.
    結果:レジン床義歯によって症状は回復した.
    検討:パッチテストの結果と照らし合わせた使用材料の検討が必要.
  • 足立 厚子
    アレルギー
    2020年 69 巻 3 号 169-173
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/05/21
    ジャーナル フリー
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