本研究では,
金色
知覚の要因を明らかにすることを目指し,(1)
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知覚と光沢知覚と金属感知覚の関係,および(2)画像の輝度分布のどの統計量(平均,分散,歪度,尖度)が
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,金属感知覚に関係しているかを調べた.その結果,形状にかかわらず
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知覚は光沢知覚よりも金属感知覚と相関することが示された.これは
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知覚の要因と金属感知覚の要因が類似していることを示す.
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,光沢,金属感知覚は,画像の輝度分布の標準偏差と最も強い相関を示した.さらに標準偏差のみを変化させた刺激を用いて,
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,光沢,金属感知覚が標準偏差に依存して変化することが確かめられた.これらの結果は輝度分布の標準偏差が
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,金属感知覚を決める決定要因の一つであることを示唆する.
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