Si
3N
4に焼結助剤としてCeO
2, Y
2O
3及びAl
2O
3を添加して, N
2気流中, 1750℃で2時間焼結を行った. その結果, CeO
2≧7.5wt%の組成範囲で比較的高密度 (>95%), 高強度 (約600MPa) の焼結体がえられることが分かった. このようにしてえられた焼結体は, 粒界第2相としてCe
5(SiO
4)
3N, Y
5(SiO
4)
3N及びガラス相を含んでおり, 優れた高温特性を有するものと予想された.
また, CeO
2添加量が増加するに伴って, α-Si
3N
4固溶体の重量分率α′/(α′+β) が増加し, CeO
2≧10wt%の組成範囲で約65%となることが分かった. ち密化は液相焼結によるが, 低温 (1600°-1700℃) では液相中でα-Si
3N
4固溶体が安定であり, 焼成温度の上昇に伴って柱状晶のβ-Si
3N
4が析出した. 高温強度はCeO
2を10wt%添加した焼結体が最も高く, 1300℃で約500MPaであった. また, 微小圧子圧入破壊法 (Indentation Microfracture Method; IM法) によるこれらの焼結体の臨界応力拡大係数
KICは約6MN/m
3/2であった.
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