トルエン・ホルムアルデヒド樹脂(以下TFRと略記)とフェノール類との反応性を検討するため,共縮合条件と生成樹脂の諸性質との関係を明らかにすることを目的とし, フェノール, レゾール, ノボラック等を使用して, 反応モル比,触媒量, 反応温度, 反応時間等の要因について, その影響を見た。更にこれらの結果から反応機構を推定した。
この結果,TFRはフェノール類と反応して共縮合樹脂を生成し,TFRのエーテル,アセタール,メチロール等の含酸素基が反応にあずかることを認めた。また, 共縮合条件の種々な要因のうち, 反応温度, モル比, 触媒量が共縮合樹脂の諸性質に対する影響が大きい。更にTFRは,その構造及びノボラックとの反応性から,ノボラックの橋かけ剤としての作用を有することを知った。
抄録全体を表示