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全文: "雪渓"
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  • 吉村 亮志, 奈良間 千之
    日本地理学会発表要旨集
    2020年 2020s 巻 P154
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/03/30
    会議録・要旨集 フリー

    1.はじめに

     2015年秋〜2016年春の冬期は,過去数十年間でも積雪の少ない年であり,長野県北安曇郡白馬村に位置する白馬大雪渓では,2016年秋に2号雪渓付近の雪渓底部が露出し,雪渓が上流部と下流部に分離した.8月末の登山シーズン中にもかかわらず,雪渓表面には多くのクラックや陥没がみられ,歩行が困難となったため,登山道が通行止めになった.このように雪渓の融解が進むと,雪渓崩落の危険性が高まる.雪渓崩落とは,アイストンネルが雪渓底部の河流周辺に形成され,その上部が崩落する現象であり,アイストンネルのような雪渓内部あるいは底部に空洞が発達する場所で生じる.白馬大雪渓でも雪渓が中央部で分離した2016年秋にトンネル上で多数の崩落が確認されている(畠・奈良間,2017).雪渓崩落には,雪渓内部・あるいは底部に形成されるアイストンネルの存在と,トンネルを囲うブリッジの形状が大きく関係する.ブリッジの形状は,両岸から橋を架けた構造のスノーブリッジ型と,雪渓本体から片側に向かって板状の庇をかけた構造の片持ち梁型に分けられる(河島ほか,2009).栗原ほか(2008)は,この2つの形状に対して応力解析をした結果,どちらの形状にもトンネル両端の上部に強い引張応力が発生することを確認した.さらに,スノーブリッジ型は構造的に安定していた一方,片持ち梁型では雪渓の破壊される例が見られた.   

     先行研究の結果から,雪渓崩落においてトンネルの分布とブリッジの形状を確認することは重要である.しかし,大雪渓底部のトンネルの大きさや位置は明らかでないため,ブリッジの形状を分類することは困難である.そこで本研究では,雪渓底部の基盤を復元することでトンネル位置を把握し,ブリッジの形状の分布を明らかにした.さらに,雪渓崩落メカニズムについて考察した.

    2.地域概要

     白馬大雪渓は,杓子岳と白馬岳の間の氷食谷底の葱平モレーン直下から3号雪渓合流部にかけて存在する多年性雪渓である.2019年11月10日時点で雪渓の全長は約850 m,幅約80 m,平均傾斜21度であり,勾配の急な場所では30度に達する.

    3調査方法

     現地調査では,2016〜19年にかけて取得したUAVやセスナによる空撮画像データからSfMソフトを用いてDSMとオルソ画像を作成し,雪渓表面の地形変化を調べた.地中レーダー探査では,データを記録する本体(GSSI社製SIR4000)と,中心周波数100MHz,270MHzのシールドアンテナ(GSSI社製)を使用した.アンテナから電波を地下に照射し,その反射から雪渓内部の空洞の位置や基盤地形を調べた.また,現地調査で得られたデータをもとに,有限元素法による非線形応力解析をおこなった.応力解析では雪渓と基盤の接する場所は動かないものとし,雪渓にかかる重力のみを解析モデルに与えた.

    4雪渓底部の基盤復元とブリッジの形状

     雪渓が分離した2016年秋,2019年秋の現地調査と2016〜19年に実施した地中レーダー探査の結果から,アイストンネルの位置と基盤地形を復元した.雪渓底部に形成される巨大なアイストンネルは雪渓上流部で右岸側,2号雪渓付近から中央,そして3号雪渓下方で左岸側へ移動することが判明した.雪渓崩落はアイストンネルの天井部で発生するため,雪渓が崩落する場所を特定することができた.また,雪渓上部では,雪渓の陥没によってできる縦断方向のクラックがトンネル両端の位置と一致することを確認した.2016〜19年に出現したトンネルの平均的な大きさは,高さ12m,幅23mであった.復元した基盤地形をもとに,平均的な大きさのアイストンネルが雪渓底部に形成された場合を仮定し,白馬大雪渓におけるブリッジの形状の分布図を作成した.その結果,中流部では片持ち梁型の分布が多くみられたのに対し,下流部ではスノーブリッジ型の分布が多くみられた.

    5.雪渓崩落メカニズムに関する考察

     応力解析の結果,栗原ほか(2008)と同様に,トンネル両端の上部に強い引張応力の発生することが確認された.また,片持ち梁型ではクラックの形成とともに引張応力がすぐ増加するのに対し,スノーブリッジ型ではクラックが形成されても引張応力がすぐには増加せず,トンネル付近までクラックが深く発達した場合に引張応力が増加することが判明した.したがって,雪渓崩落はアイストンネルの天井部が一部陥没することで,トンネル両端上部の雪渓に引張応力が発生し,クラックが形成される.このとき,スノーブリッジ型と比較して片持ち梁型は崩落しやすい状況になるといえる.実際に雪渓が分離した箇所は片持ち梁型であった.しかしながら,片持ち梁型とスノーブリッジ型の両者において,クラックの形成が崩落の前兆現象であるため,クラックの発達具合をモニタリングすることが重要である.

  • 朝日 克彦, 鈴木 啓助
    雪氷研究大会講演要旨集
    2013年 2013 巻 C1-2
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/06/05
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  • 朝日 克彦
    日本地理学会発表要旨集
    2017年 2017s 巻 P026
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/05/03
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    1.はじめに 気候変動下において山岳地域への影響が様々に懸念されるなか,わが国の山岳域の環境動態はいまだよくわかっていない.気候変動について山岳氷河変動の代替指標として,越年性雪渓の変動を明らかにしようと試みている.ここでは,中部山岳における2016年晩秋季の越年性雪渓分布図・目録について報告し,併せて越年性雪渓が取りわけ集中して分布する剱岳山域について,過去33年間の雪渓動態とその残存要因を考察する.
    2.研究対象地域 2016年の雪渓分布:中部山岳のうち越年性雪渓が残存していた北アルプスおよび白山とした.南アルプスおよび御嶽山については地上での予察調査で残存していなかった. 剱岳山域:剱沢,小黒部谷,白萩川からなる範囲で,エリア面積は31.7km2である.小窓雪渓,三ノ窓雪渓,剱沢雪渓,池ノ谷雪渓などが範囲に含まれる.
    3.研究方法 2016年の雪渓分布:2016年10月6~10日にセスナ機から北アルプス全域および白山山域について,手持ちカメラで斜め撮り写真を撮影し,この写真判読を行って目録を作成した. 過去の分布:1963,1969,1977,1985,1994,2009年撮影,国土地理院および林野庁空中写真を判読した.判読に供した空中写真はいずれも10月撮影のものである.このほか上述と同じ手法で斜め撮り空中写真判読を2013,2014,2015,2016年に行い,この間の動態を明らかにした.
    4.結果
    4-1 2016年は寡雪であり,越年性雪渓の残存は,過去数年に較べ,数,面積共に非常に限られていた.中部山岳全体で135箇所,総面積は1.14km2であった.2013年が601箇所,総面積3.61km2であったことと較べても小ささが際立つ.また低標高の雪渓の消失が顕著である.
    4-2 剱岳山域における越年性雪渓の動態.過去33年間の動態の中でも2016年は最も寡雪で,36箇所,総面積は0.40km2にとどまった(図1).小窓雪渓,三ノ窓雪渓,池ノ谷雪渓などの代表的な雪渓は比較的安定的で面積変動の幅は小さく,対照的に小規模な雪渓の残存・消失が総面積の変化に効いている.
    5.考察 北アルプスの雪渓の分布は,2013年の分布同様,その大半が冬季卓越風向の風下にあたる東向き斜面に集中した(図2).また雪渓の分布高度を緯度方向にプロットすると,顕著な北下がりを示す.これは冬季の積雪量の多いエリアとよく合致する.したがって,雪渓の地理的分布特性から,晩秋季の雪渓分布であっても残存の要因は冬季降雪量にあると推測される. 剱岳山域の動態と,室堂における4/30の積雪深が多い年は越年性雪渓面積が大きくなる傾向が読み取れる.気温の高い夏季の降雨は潜熱で雪渓を効果的に消耗させうると推測されるが,室堂における7・8月の降雨量と雪渓面積の間には顕著な傾向は見出せなかった.このことから越年性雪渓の残存に最も大きな要因は冬季降雪量であると推測できる.
  • 福井 幸太郎, 飯田 肇
    日本地理学会発表要旨集
    2017年 2017s 巻 416
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/05/03
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    はじめに
    2016年冬の記録的な少雪の影響で、同年9~10月にかけて飛騨山脈北部の雪渓や氷河は20年ぶりといわれるほど大幅に融解した。本発表では、博物館が2009年から観測を行っている飛騨山脈北部の氷河・雪渓の融解状況についてUAVやヘリコプターを用いて撮影した空中写真や地中レーダーによる雪渓断面の観測結果、雪尺を用いた質量収支観測結果について報告する。
    剱沢雪渓
    越年する面積が約0.26 km2に達する日本最大の多年性雪渓である。2016年秋に中央部2カ所で雪渓が消失し河原が露出、雪渓は大きく3つに分割された。 2013年8月17日の地中レーダー観測の結果から、武蔵谷、平蔵谷、長次郎谷など支流の合流点(出合)では、厚さ18 m前後の氷体が存在するが、それ以外では存在しないことが判明していた。氷体が無い場所で2016年秋に雪渓が消失した。
    白馬大雪渓
    越年する面積が0.17 km2に達する多年性雪渓で、白馬岳山頂に通じる日本屈指の人気登山ルートが雪渓上に設置されている。2016年秋、支流の三号雪渓から下流側でスノーブリッジの崩落やクレバスの発達が激しく、同年9月1日に登山ルートが通行止めになった。2015年10月21日の地中レーダー観測の結果から、二号雪渓の合流点から下流側200 mでは、雪渓の厚さが20 mと厚いものの、それ以外の部分は厚さ5~10 mと薄いことが分かっていた。この雪渓は面積の割に全体的に薄く、融解が進んだ年にはかなりの部分が消失してしまう可能性があったといえる。
    御前沢氷河
    立山の主峰雄山の東側に位置する面積0.12 km2の氷河である。2016年は9月に入ると氷体が表面に露出し、中央部や末端のモレーンが大きく露出したものの、剱沢や白馬大雪渓のようにスノーブリッジの発達はみられない。氷河上4カ所で実施している雪尺を用いた質量収支観測によると2011/2012年は平衡線高度が2660 m付近であったが、2012/2016年は質量収支(4年間の平均)が氷河全域でマイナスであった。
    内蔵助雪渓
    立山の真砂岳の東側に位置する面積が0.04 km2の多年性雪渓である。厚さ30 mに達する氷体をもつ。2016年は表層にムーランが20近く表面に出現した。 出現したムーランの深さの測定や地中レーダーによる雪渓断面観測から内蔵助雪渓の氷体の厚さは25~30 mで30年前の1988年とほとんど変わっていないことが分かった。
  • 畠 瞳美, 奈良間 千之, 福井 幸太郎
    日本地理学会発表要旨集
    2016年 2016s 巻 P021
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/04/08
    会議録・要旨集 フリー
    北アルプス北東部に位置する白馬大雪渓は日本三大雪渓の一つで,夏季には毎年1万人以上の登山者が通過する日本屈指の登山ルートである.白馬大雪渓上では岩壁の落石や崩落で生産される岩屑により毎年のように登山事故が起こっている.本研究では,落石・崩落の実態や大雪渓周辺の地形変化を明らかにすることを目的として,2014~2015年に現地調査を実施した.2014年の7月~8月に設置したインターバルカメラの撮像結果より,この時期に岩壁から生産された礫の雪渓への侵入はわずかであり,雪渓上に無数に点在する礫の多くは雪渓内部から融出したものであった.UAVの空撮画像を用いて作成した50 cm解像度DEMから得られた表面傾斜角をみると,大雪渓本流では緩傾斜地と急傾斜地が交互に存在し,インターバル撮像から急傾斜地で礫の再転動・再滑動が多く確認された.また,大雪渓上には6種類の礫を確認し,その分布は本調査地域の地質を反映していた.2011~2014年にかけて,大雪渓上流(白馬岳,杓子岳),2号雪渓,3号雪渓及び大雪渓下流右岸側において岩壁が部分的に後退していた.アイスレーダー探査の結果によると,雪渓の厚さは薄いところで約3 m,厚いところで約20 mであり,場所による雪渓の厚さの違いが確認された.
    白馬山荘において観測された気温・地温データから,気温が0度付近となる時期は4月末~5月末であり,凍結融解作用で岩壁から礫が生産される時期は非常に短く,7~8月は降水や再転動などの要因で落石事故が生じていると考えられる.さらに,融雪に伴い岩盤が露出することで,凍結融解作用によって生産された岩屑が落石へと発展することがわかった.雪が著しく融けて昨年の雪渓表面が出現する場合,少なくとも雪渓上には2年分の礫が存在するため,礫の再転動・再滑動による災害のリスクが高まると考えられる.本流において急傾斜地で再転動・再滑動が多く起こるという結果から,より急傾斜な2号雪渓と3号雪渓ではそのリスクは非常に高くなることがわかった.本調査地域の地質,大雪渓上の礫の関係及び岩盤の経年変化から,落石はほぼ全ての方向の岩壁斜面から発生しているが,特に杓子岳周辺では落石による激しい岩盤侵食と崖錐の形成が起こっていると考えられる.
  • 高橋 修平, 亀田 貴雄, 白川 龍生, 日下 稜
    雪氷研究大会講演要旨集
    2013年 2013 巻 P1-26
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/06/05
    会議録・要旨集 フリー
  • 若浜 五郎, 山田 知充
    雪氷
    1979年 41 巻 1 号 11-18
    発行日: 1979/03/31
    公開日: 2009/09/04
    ジャーナル フリー
    雪渓の消長を, 気候変動の一指標として見る立場から, 日本全国10ヶ所の山岳地帯の雪渓が調査されている.その一環として, 北海道中央部に位置する大雪山系のいくつかの雪渓の1976年度の消耗末期の大きさを測量した.その結果, 1976年の消耗終了時の大雪山系の雪渓は前年より大きな規模で越年し1975~1976年の水文年期間中の質量収支はプラスであることがわかった.また1964年以来継続観測されている雪壁雪渓の消長を総括した.
  • 朝日 克彦
    日本地理学会発表要旨集
    2014年 2014s 巻 529
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/31
    会議録・要旨集 フリー
    1.はじめに 気候変動下におけるわが国の山岳域の環境動態はいまだよくわかっていない.世界的には山岳氷河の変動が気候変動の指標として広く用いられている.典型的な氷河が存在しない日本アルプスにおいて,代替指標として越年性雪渓の動態を明らかにしたい.その端緒として,2013年秋の越年性雪渓の分布を明らかにし,過去の分布と比較した.   2.研究方法 2013年の分布:2013年10月7日および14日に航空機から北アルプス全域および南アルプス北部山域について,手持ちカメラで斜め撮り写真を撮影し,この写真判読を行った. 過去の分布:同じ山域が撮影されている空中写真は国土地理院,1976/77年,1:15000カラー空中写真である.この写真の実体視判読を行った.このほか,撮影範囲は限定されるが,林野庁1969年(白黒)および2009年(カラー)空中写真も併用した.   3.結果 分布の概要:総数の約7割は東斜面に分布し,冬季の卓越風向に対して風下にあたる.雪渓の末端高度に着目すると顕著な北下がりになる.これらのことから,秋季の越年性雪渓の分布においても,その規定要因は積雪量にあると推定できる. 2013年の分布 分布は北アルプスでは犬ヶ岳から乗鞍岳,南アルプスでは北岳に,合計576ヶ所,総面積3.66 km2.通例では秋季まで雪渓が残らない山域においても多数の雪渓が越年した.末端標高が最も低い雪渓は犬ヶ岳雪渓,1070m.最大の雪渓は不帰沢雪渓(唐松岳),0.184 km2. 1976/77年の分布 北緯36度40分以北は1976年,以南は1977年に撮影された空中写真によると,北アルプス全域では264ヶ所,総面積2.54 km2.南アルプスには越年性雪渓は存在しない. 剱岳周辺の経年比較 剱岳周辺において越年性雪渓の面積は,1969年は0.78 km2,1977年は0.80 km2,2009年は57.7 km2,2013年は84.1 km2であった.規模の大きな雪渓,例えば小窓雪渓,三ノ窓雪渓などでは,規模や形態の年々変化は必ずしも大きくなく,小規模な雪渓の残存・消失が総面積変化に効いている.
  • 朝日 克彦
    雪氷研究大会講演要旨集
    2014年 2014 巻 A2-4
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/16
    会議録・要旨集 フリー
  • 松田 益義
    雪氷
    1976年 38 巻 3 号 115-126
    発行日: 1976/09/30
    公開日: 2009/09/04
    ジャーナル フリー
    大雪山系には, 長さ100m規模の雪渓が多数ある.そのうち高根ヶ原 (北緯43.6°, 東経142.9°, 高度1700m~1750m) の東斜面の落ち際にかかる3つの規模の異なる雪渓について, 構造調査を行なった.調査は1972年の融雪期間に行なわれ, 成層構造, 斜層理, 断層, 年層境界, クレバス, ベルクシュルンド, 水みち, 結晶粒径変化等の主としてメソスケールの構造要素の観察を行なった.得られた結果は次の通りである.
    3雪渓の冬期間涵養は, 東斜面の落ち際に発達する雪庇が前進することで進む.雪庇の前進は, 主として基盤地形によって決定され, 地形のわずかな差が類似した気象条件下にあるこの地域の雪渓の規模に大きな影響を与えている.
    雪渓内に発生した亀裂には3種あり, 通常の山岳氷河で見られるクレバスとほぼ同一のものが最も大きな雪渓にだけ見られた.表面での融雪水は, 前年からの越年積雪層の上面にまで浸透してゆくのが観察された.また水みちが大きな2つの雪渓中に形成されていた.片理は形成されていず, 堆積時に形成された成層構造が, 数年後底で雪が消失するまで残存している.以上の観察から, より多くの構造要素が, より大きな雪渓に形成されていることが確かめられた.
  • 石井 正樹
    地学雑誌
    1999年 108 巻 5 号 Plate1-Plate2
    発行日: 1999/10/25
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
  • 小川 弘司
    雪氷研究大会講演要旨集
    2019年 2019 巻 P2-32
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/11/10
    会議録・要旨集 フリー
  • 後藤 博, 梶川 正弘, 秋田雪の会 雪渓観測グループ
    雪氷研究大会講演要旨集
    2013年 2013 巻 C1-1
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/06/05
    会議録・要旨集 フリー
  • 小川 弘司, 伊藤 文雄
    雪氷研究大会講演要旨集
    2018年 2018 巻 P2-34
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/11/12
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  • 有江 賢志朗, 奈良間 千之, 福井 幸太郎, 飯田 肇
    日本地理学会発表要旨集
    2019年 2019s 巻 431
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/03/30
    会議録・要旨集 フリー
    はじめに
     現在の飛騨山脈の気候環境では,降雪量が融解量を上回ることができない.そのため,飛騨山脈における氷河と多年性雪渓の分布は,吹きだまりやなだれの地形効果がある場所に限定される.樋口(1968)は,多年性雪渓の地形効果による涵養様式を雪渓の分布高度で分類しており,稜線からの標高差と分布高度が小さい雪渓を「吹きだまり型」,稜線からの標高差と分布高度が大きい雪渓を「なだれ型」,稜線からの標高差が小さく,分布高度が大きい雪渓を「混合型」とした.本稿では,「吹きだまり型」を「吹きだまり涵養型」,「なだれ型」と「混合型」を「なだれ涵養型」と呼ぶ.
     質量収支の一般的な測定方法は,氷河や雪渓上に雪尺を打ち込み,1年後の雪面の高度変化を測る雪尺法が用いられる.しかしながら,日本の山岳地域は,膨大な涵養量と消耗量のため,雪尺が倒れてしまい実測できない.そこで,日本の多年性雪渓の質量収支観測では三角測量やトラバース測量がおこなわれている.観測実績のある雪渓は三角測量やトラバース測量の実測が可能な「吹きだまり涵養型」の小規模な多年性雪渓に限定されており,氷河を含む「なだれ涵養型」の多年性雪渓の質量収支は明らかでない.
     本研究では,セスナ空撮とSfMソフトを使用し,2015~2018年の飛騨山脈北部の氷河と多年性雪渓の質量収支を算出し,「吹きだまり涵養型」と「なだれ涵養型」の違いを考察した.さらに,氷河の可能性が高い唐松沢雪渓において氷厚と流速を測定し,唐松沢雪渓の氷河の可能性について検討した.
    研究手法
    ⅰ)なだれ涵養型の氷河と雪渓の質量収支
     飛騨山脈北部の立山連峰の「御前沢氷河」,「内蔵助氷河」,「三ノ窓氷河」,「小窓氷河」,「はまぐり雪雪渓」,「剱沢雪渓」,後立山連峰の「白馬大雪渓」,「カクネ里氷河」の8つの氷河と雪渓において,2015~2018年の春と秋に小型セスナ機からデジタルカメラで空撮を実施した.空撮画像と2次元の形状から3次元形状を作成するSfMソフトを用いて,多時期の高分解能の数値表層モデル(DSM)を作成した.これらDSMの比較から「なだれ涵養型」の氷河と雪渓の高度変化を算出した.
    ⅱ)唐松沢雪渓の氷厚と流動
     後立山連峰の唐松岳の北東斜面に位置する「なだれ涵養型」の唐松沢雪渓において,2018年9月に,中心周波数100MHzの地中レーダー(GPR;GSSI社製)を使用し,雪渓の縦断方向に2列と横断方向に6列の側線で測定を実施した.縦断方向と横断方向で反射波のクロスチェックをおこない正確な氷厚を求めた.GPRの解析結果をもとに氷厚の大きい上流部において,アイスドリルを用いて,長さ4.5mのステークを5地点に設置し,GEM-1(測位衛星技術社製)で9月末と10月末でGNSS測量を実施し,2時期のステークの位置情報の差から流動量を求めた.9月末に水平に打ち込んだステークは,再測時の10月末でも水平を保っていたことから,積雪のグライドやクリープは,流動に関与していない.
    結果
     ⅰ)8つの氷河と雪渓の質量収支は,2015/2016年に全域が消耗域となり,2016/2017年に全域が涵養域となり,2017/2018年にパッチ状に涵養域と消耗域が点在する結果であった.2015~2018年の融雪末期の中で最も氷河と雪渓の規模が小さくなったのは,小雪年の2016年である.2016~2018年までの高度変化で,「吹きだまり涵養型」の雪渓と「なだれ涵養型」を比較したところ,「なだれ涵養型」のほうが大きく涵養していた.ⅱ)唐松沢雪渓では,GPRの結果から最深部で30mほどの長さ1㎞ある氷体を確認した.流動観測では,ステークは1ヶ月間で斜面方向に20cmほど動いており,得られた氷厚と流速は氷河の流動則とほぼ一致した.
  • 樋口 敬二, 若浜 五郎, 山田 知充, 成瀬 廉二, 佐藤 清一, 阿部 正二朗, 中俣 三郎, 小岩 清水, 松岡 春樹, 伊藤 文雄, 鷺坂 修二, 渡辺 興亜, 中島 暢太郎, 井上 治郎, 上田 豊
    雪氷
    1979年 41 巻 3 号 181-197
    発行日: 1979/09/30
    公開日: 2010/01/22
    ジャーナル フリー
    「日本における雪渓の地域的特性」として報告された, 1976~1978年間の各地の雪渓観測の結果をまとめた.各地の雪渓の地域特性を気候および地形条件との関連から検討し, また雪渓規模の経年変動についてそれらと気候との関係および変動傾向の地域性についても述べる. これらの研究成果をふまえ, 今後の雪渓観測に対してその記載方法についても試案を示す.
  • 有江 賢志朗, 奈良間 千之, 福井 幸太郎, 飯田 肇, 高橋 一徳
    日本地理学会発表要旨集
    2019年 2019a 巻 305
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/09/24
    会議録・要旨集 フリー

    1.はじめに 

     福井・飯田(2012)と福井ら(2018)は,飛騨山脈の多年性雪渓において,近年の小型かつ高精度な測量機器を用いて氷厚と流速の測定を実施した.その結果,流動現象が確認された六つの多年性雪渓は氷河(小窓氷河,三ノ窓氷河,カクネ里氷河,池ノ谷氷河,御前沢氷河,内蔵助氷河)であると判明した.飛騨山脈は,氷河と多年性雪渓が存在する山域となった.しかしながら,飛騨山脈のすべての多年性雪渓で氷河調査がおこなわれたわけではなく,飛騨山脈の氷河分布の全貌は明らかでない.福井ら(2018)は,飛騨山脈の未調査の多年性雪渓のうち,氷体が塑性変形を起こすのに十分な氷厚を持ち氷河の可能性があるのは,後立山連峰の唐松沢雪渓,不帰沢雪渓,杓子沢雪渓などごくわずかであると指摘している.そこで,本研究では,唐松沢雪渓において氷厚と流動の測定をおこない,現存氷河であるかどうかを検討した.さらに,本研究の唐松沢雪渓で測定された氷厚と流動速度を,氷河の塑性変形による氷河の内部変形の一般則であるグレンの流動則で比較し,唐松沢雪渓の流動機構について考察した.

    2.研究手法

     氷河と多年性雪渓は,氷体が顕著な流動現象を示すかどうかで区別される.本研究では,唐松沢雪渓の氷厚を測定するために,アンテナから電波を地下に照射し,その反射から地下の内部構造を調べる地中レーダー探査による氷厚測定を実施した.また,縦断測線と横断測線との交点ではクロスチェックをおこない正確な氷厚を求めた.測定日は2018年9月21日である.さらに,雪渓上に垂直に打ち込んだステークの位置情報を融雪末期に2回GNSS測量を用いて測定し,その差分から唐松沢雪渓の融雪末期の流動速度を測定した.また,雪渓末端の岩盤に不動点を設置し,2回の位置情報のずれをGNSS測量の誤差とした.2回の測定日は,2018年9月23日と10月22日である.図1に地中レーダー探査の側線とGNSS測量の測点を示した.

    3.結果

     地中レーダー探査の結果,唐松沢雪渓は30m以上の氷厚を持ち,塑性変形するのに十分な氷厚を持つことが確認された.

     また,流動測定の結果,2018年融雪末期の29日間で,P1で18cm,P2で25cm,P3で19cm,P4で18cm,P5で19cm,北東方向(雪渓の最大傾斜方向)に水平移動していた.雪渓末端部の河床の岩盤の不動点(P6)での水平移動距離は2㎝であった.今回の測量誤差を2㎝とすると,雪渓上の水平移動で示された雪渓の流動は,誤差を大きく上回る有意な値であるといえる.流動測定を実施した融雪末期は,積雪荷重が1年で最も小さいため,流動速度も1年で最小の時期であると考えられている.このことから,唐松沢雪渓は一年を通して流動していることが示唆され,現存氷河であることが判明した.

     さらに,唐松沢雪渓で測定された表面流動速度は,グレンの流動則による塑性変形の理論値を上回っていた.このことから,唐松沢雪渓の融雪末期における底面すべりの可能性が示唆される.

    引用文献

    福井幸太郎・飯田肇(2012):飛騨山脈,立山・剱山域の3つの多年性雪渓の氷厚と流動―日本に現存する氷河の可能性について―.雪氷,74,213-222.

    福井幸太郎・飯田肇・小坂共栄(2018):飛騨山脈で新たに見出された現存氷河とその特性.地理学評論,91,43-61.

  • 丸山 清輝, 武士 俊也, 秋山 一弥, 小嶋 伸一, 佐藤 宗吾
    砂防学会誌
    2004年 56 巻 5 号 67-71
    発行日: 2004/01/15
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 清一, 国包 勝栄
    雪氷
    1979年 41 巻 1 号 19-21
    発行日: 1979/03/31
    公開日: 2009/09/04
    ジャーナル フリー
    岩木山 (1625m N40°39', E140°18') の東南斜面, 高度1,100~1,470mにあって冬の北西季節風の風かげになる大沢には, 吹きだまり型1年性雪渓がある.雪渓の調査を1974年, 1975年, 1976年に行ない次の結果を得た.
    1) 1974年8月20日における大沢雪渓は質量230kgであり, 8月21日に消滅した.
    2) 1975年7月16日における雪渓は標高1,160~1,403mの間にあり, 質量は6,100tであった.この雪渓は8月1日に480tとなり, 8月6日に消滅した.
    3) 1976年7月29日における雪渓は標高1,290~1,360mの間にあり, 質量は90tであった.これは1975年8月1日に存在した雪渓の20%に相当する.この雪渓は8月2日に消滅した.
    4) 7月下旬の融雪速度は積雪深で20cm/day, 水当量で120kg/m2・dayである. 2年雪は存在せず, 雪渓は全体が消耗域にある.
  • 畠 瞳美, 佐藤 紫乃, 奈良間 千之
    雪氷研究大会講演要旨集
    2015年 2015 巻 P1-33
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/29
    会議録・要旨集 フリー
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