詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "青柳陽一"
178件中 1-20の結果を表示しています
  • The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
    2011年 48 巻 7 号 453-471
    発行日: 2011/07/18
    公開日: 2011/08/09
    ジャーナル フリー

     
    アンケート結果報告…
    青柳陽一
    郎,石合 純夫 453

    川崎医科大学リハビリテーション医学教室から…
    青柳陽一
    郎,平岡  崇,椿原 彰夫,目谷 浩通,関  聰介 454

    和歌山県立医科大学リハビリテーション科から…中村  健, 幸田  剣,田島 文博 458

    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科運動機能修復学講座リハビリテーション医学から…衛藤 誠二 461

    熊本大学病院リハビリテーション部における学生・初期研修医に対する教育・広報…大串  幹 464

    福島県立医科大学附属病院リハビリテーションセンターの場合…矢吹 省司 467

    慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室から…松本真以子 470
  • The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
    2010年 47 巻 10 号 683-713
    発行日: 2010/10/18
    公開日: 2010/10/29
    ジャーナル フリー

     
    摂食・嚥下器官の構造…井出 吉信 683

    嚥下造影からみた摂食・嚥下の運動学—二次元動作解析ソフトを用いたVF 画像解析—…依田 光正 690

    嚥下内視鏡からみた摂食・嚥下の運動学…藤島 一郎 699

    筋電図と嚥下圧からみた摂食・嚥下の運動学…
    青柳陽一
    郎 703

    CTからみた摂食・嚥下の運動学—320-ADCTを用いて—…馬場  尊 707
  • The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
    2015年 52 巻 6 号 331-347
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/04
    ジャーナル フリー

     
    リハビリテーション医学評価としての電気神経生理学—神経伝導検査,針筋電図など—…正門 由久 331

    脳血管障害片麻痺患者の痙縮のリハビリテーション評価としてのF波,H波の応用…鈴木 俊明 335

    経頭蓋磁気刺激を用いた脳卒中後運動麻痺の可塑性評価…竹内 直行 340

    電気生理学的検査の摂食嚥下領域への応用…
    青柳陽一
    郎 344
  • 大橋 美穂, 青柳 陽一郎
    日本医科大学医学会雑誌
    2023年 19 巻 2 号 146-147
    発行日: 2023/04/20
    公開日: 2023/05/27
    ジャーナル フリー
  • ―最近の知見と動向―
    青柳 陽一郎
    The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
    2022年 59 巻 9 号 870-876
    発行日: 2022/09/18
    公開日: 2022/11/18
    ジャーナル フリー

    摂食嚥下障害患者は年々増加かつ高年齢化しており,特にフレイル,サルコペニアをベースにもつ患者が増えている.誤嚥性肺炎は日本人の死因の第6位を占めるに至っており,この割合は今後も増加すると見込まれる.2020年からは新型コロナウイルス感染症に関連した種々の原因による嚥下障害が報告されており,原因の1つとして咽喉頭の感覚障害,咽頭収縮不全を伴う舌咽・迷走神経障害があると考えられるため,誤嚥性肺炎の合併に注意する必要がある.摂食嚥下に関するリハビリテーション評価・治療のトピックスとして,高解像度インピーダンスマノメトリー,干渉波電気刺激,反復性末梢性磁気刺激などの最近の知見,今後の可能性を概説した.その他のトピックスとして,外傷性頚髄損傷,神経核内封入体病による摂食嚥下障害を解説した.

  • 広報委員会
    The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
    2019年 56 巻 11 号 955-956
    発行日: 2019/11/18
    公開日: 2019/12/27
    ジャーナル フリー
  • 青柳 陽一郎
    日本医科大学医学会雑誌
    2021年 17 巻 4 号 225
    発行日: 2021/10/30
    公開日: 2021/11/27
    ジャーナル フリー
  • 青柳 陽一郎, 才藤 栄一
    The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
    2016年 53 巻 3 号 207-210
    発行日: 2016/03/18
    公開日: 2016/04/13
    ジャーナル フリー
     超高齢社会の到来とともにリハビリテーション(以下,リハ)科専門医のニーズは高まっている.しかし,リハ医療に対する専門医の貢献度を目にみえる形で示しているとは必ずしも言いにくい.リハ科専門医が関与する治療効果のアウトプットが不足していることが一因であると考えられる.本稿の前半では,リハ科医師関与のアウトカムを検討することを目的に日本リハ・データベース(Japan Rehabilitation Database,以下JRD)の脳卒中急性期患者の登録データを解析した結果のアウトラインを示した.専門医が関与する脳卒中急性期患者は,主治医・コンサルタント医いずれにおいても,FIM総得点変化が大きいことが示された.本稿の後半ではJRDを用いたこれまでの脳卒中研究のいくつかを紹介し,データベースの有用性や限界,今後の解析に向けての展望に触れる.
  • ―高解像度マノメトリーと筋電図検査―
    青柳 陽一郎
    The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
    2016年 53 巻 6 号 479-483
    発行日: 2016/06/18
    公開日: 2016/07/21
    ジャーナル フリー
     摂食嚥下障害の検査としては,嚥下造影検査,嚥下内視鏡検査が標準的であり,誤嚥の有無や咽頭残留の評価に適しているが,神経生理学的側面に関しては情報が得にくい.摂食嚥下障害の神経生理学的評価を行うときには,マノメトリー,筋電図検査が用いられる.高解像度マノメトリー(high-resolution manometry:HRM)を用いると,上咽頭から舌根部,下咽頭,上部食道括約筋(upper esophageal sphincter:UES),食道へと協調的かつ連続的に嚥下関与筋が活動する際に発生する咽頭内圧,食道内圧の時間的・空間的データを圧波形もしくは圧トポグラフィーとしてリアルタイムで得ることができる.食塊輸送時の咽頭内圧の低下,上部食道括約筋の弛緩障害,咽頭内圧上昇と上部食道括約筋のタイミングの異常はしばしば神経筋の障害に関与しており,咽頭残留や誤嚥のリスクを見極めるのに重要な所見である.針筋電図検査では,嚥下関与筋の安静時電位と嚥下時の運動単位電位を記録することにより神経原性変化,筋原性変化を鑑別できる.多チャンネル筋電図測定を行うことで嚥下関与筋の一連の協調運動を評価する.
  • 平塚 智康, 河野 裕治, 辻 有佳子, 伊藤 瞬平, 青柳 陽一郎, 加賀谷 斉, 堀口 高彦
    理学療法学Supplement
    2016年 2015 巻 P-RS-10-3
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/04/28
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】高齢患者では加齢や病態特性の影響から骨格筋量が低下するため,身体虚弱の状態に陥りやすいことが報告されている。本邦の人口動態の高齢化に伴い,今後は高齢呼吸器疾患患者が急増することが予想されることから,高齢患者のデータの蓄積が急務となる。これまでに我々は高齢呼吸器疾患患者を対象に,予後予測因子である6分間歩行距離(6MWD)には10m歩行速度と膝伸展筋力に中等度の相関があることを報告した。特に身体虚弱者の運動能力には筋力の影響が大きいと考えられるが,これまで十分に検討されていない。本研究では,高齢呼吸器疾患患者における6MWDと身体機能指標との関連に身体虚弱が及ぼす影響を検討した。【方法】研究デザインは関連研究とした。症例登録は2014年4月以降に当院呼吸器内科よりリハビリ依頼があった入院患者連続症例とし,本研究では2015年7月までの登録症例を解析対象とした。評価項目は属性として性別,年齢,Body Mass Index(BMI),改訂長谷川式簡易知能スケール(HDS-R),身体機能として握力,膝伸展筋力,10m歩行速度,6MWD,Timed up and go test(TUG),Functional reach test(FRT)を計測し,肺機能は肺活量,%肺活量,一秒率,最大吸気圧,最大呼気圧を計測した。解析には,まず対象を身体虚弱の有無で2群に分けた。身体虚弱の判定にはBMI<18.5,10m歩行速度>0.8m/s,握力が男性<26kg,女性<18kgを用い,3項目中2項目以上該当する虚弱群,それ以外を非虚弱群とした。両群の比較にはMann-Whitney検定にて,また6MWDと各指標との関連にはPearson積率相関係数を用いて検討した。統計ソフトはSPSS ver 21.0を用い,有意水準は5%とした。【結果】虚弱群は52例(男性25例,82.2±7.5歳),非虚弱群は52例(男性36例,72.9±9.7歳)であった。虚弱群は非虚弱群と比べ身体機能,肺機能ともに有意に低値を示した。6MWDと各因子との関連は,両群共に10m歩行速度,膝伸展筋力,TUG,最大吸気圧,最大呼気圧で有意な相関を認めた。膝伸展筋力は非虚弱群より虚弱群で強い相関を認めた(虚弱群:r=0.679 vs非虚弱群:r=0.406)が,その他の因子との相関係数には両群で0.1以上の差を認めなかった。【結論】虚弱患者は非虚弱患者と比べ身体機能,肺機能共に低かった。さらに6MWDと下肢筋力の関連は虚弱患者でより強いことが示された。高齢呼吸器疾患患者に対する運動容能改善を目的とした運動処方には,まず身体虚弱の有無を確認し,虚弱患者には下肢筋力トレーニングを中心としたプログラムが有効である可能性が示唆された。
  • 河野 裕治, 粥川 知子, 曽我 武史, 青柳 陽一郎, 才藤 栄一, 井澤 英夫
    理学療法学Supplement
    2016年 2015 巻 P-HT-07-3
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/04/28
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】本邦の人口動態の高齢化と急性期治療の進歩に伴い,高齢患者が急増している。また急性期は病態安定の為に身体活動を制限することから,高齢患者は容易にADLが低下し,急性期治療後は他院や介護施設へ転院する者も多い。一方,厚生労働省による全国医療費適正化計画では,急性期医療での入院日数短縮を課題に挙げており,入院日数短縮に対する取り組みが重要となる。平成26年度の診療報酬改定でADL維持向上等体制加算(ADL加算)が新設され,早期退院や廃用予防が重要となる急性期病棟で入院直後からの予防的な理学療法介入が可能となった。従来の病棟専従でもリハビリテーション(リハ)が必要な患者の早期発見は可能であったが,理学療法介入が可能になるのはリハ依頼後となる。ADL加算では,理学療法士による入院後早期からの評価と介入が可能となることから,入院日数の短縮に有効と考えられる。したがって本検討では,入院日数やADLに対するADL加算実施の効果を検証し,さらに入院日数短縮に向けた課題を明らかにすることを目的とした。【方法】研究デザインは後ろ向き調査研究とした。対象は2014年8月から2015年7月までに循環器内科病棟に入院しリハ依頼があったものとし(ADL加算群),院内死亡例,他疾患治療目的での転科例は本検討から除外した。比較対象には2013年4月から2014年3月までに循環器内科よりリハ依頼があったものとした(対照群)。評価項目は年齢,性別,入院日数,リハ開始までの日数,リハ実施日数,退院時Functional Independence Measure(FIM)とし,ADL加算群ではさらに入院時Barthel index(BI),ADL加算終了時BI,入院前生活環境,転帰先を診療記録より調査した。【結果】該当期間に入院した750例中43例(死亡8例,転科35例)を除外した707例を検討対象とした。対象のうち,検査目的の予定入院は425例(60.1%),緊急入院でリハ依頼があったものは(ADL加算群)147例(20.7%),リハ依頼がなく早期退院したものは135例(19.3%,入院日数6.3日)であった。ADL加算群の特性は女性101例,平均82.4歳であった。また対照群として102例を解析対象とした。両群の比較では,ADL加算群で入院日数(26.1日vs 41.8日),リハ開始までの日数(4.7日vs 11.7日),リハ実施日数(23.4日vs 30.1日)に有意な減少を認めが,退院時FIMには差を認めなかった。ADL加算群を自宅退院群116例,非自宅退院群31例に分けて比較した結果では,年齢(81.5歳vs 86.0歳),入院時BI(84.4 vs 63.2),入院日数(22.7日vs 42.3日)に有意差を認めたが,リハ開始日数には差を認めなかった。【結論】ADL加算導入は,リハの早期開始や入院日数の減少に有効であった。さらに高齢で入院時ADLが低い患者に対しては,リハの早期開始やADL維持のみでなく,入院後早期から退院支援の導入などの環境整備により,さらなる入院日数の短縮が可能になると考えられた。
  • 似鳥 藍子, 馬場 志, 山田 隆介
    理学療法 - 臨床・研究・教育
    2011年 18 巻 1 号 58-60
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/03/30
    ジャーナル フリー
    ギランバレー症候群(以下GBS)の予後は回復良好とされていたが,近年では回復が遅延するという報告がある。しかし,その回復遅延群とされた症例でも長期的なリハビリテーションの介入により,回復を認めているという報告もある。しかしながら,そのような個人の経過を追った症例報告は現在において少ない。今回,我々が経験した回復遅延群のGBSは,他院から当院へ転院した直後は身体機能は低く,基本動作においてはほぼ全介助であり,退院先は施設方向であったが,当院入院3ヶ月以降に著明な回復が認められ,自宅退院へ至った症例であった。転院初期の予測とは違う経過をたどった症例の経過を知ることができ,そして回復期リハビリテーションという限られた期間がある中では,回復期に限らず,長期的な介入な可能となるよう,退院後のフォローや地域・家族との連携の重要さを改めて知ることができた。
  • ─高解像度マノメトリーを含めた検討─
    田矢 理子, 青柳 陽一郎, 小川 真央, 溝越 恵里子, 蛭牟田 誠, 大橋 美穂
    日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌
    2020年 24 巻 2 号 194-201
    発行日: 2020/08/31
    公開日: 2020/12/31
    ジャーナル フリー

    【緒言】水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化で生じるRamsay Hunt 症候群における嚥下機能評価,摂食嚥下リハビリテーションの報告は少ない.Ramsay Hunt 症候群が原因と考えられた嚥下障害患者を3例経験したので報告する.

    【症例1】70 歳代男性.咽頭痛,嚥下困難,嗄声にて発症.嚥下内視鏡検査(videoendoscopic examination of swallowing: VE)では左声帯麻痺が,嚥下造影検査(videofluorography: VF)では咽頭収縮不良,多量の梨状窩残留,上部食道括約筋部(upper esophageal sphincter: UES)通過障害,不顕性誤嚥がみられた.高解像度マノメトリー(high-resolution manometry: HRM)では嚥下時の咽頭内圧の低下,安静時UES 圧の低下と,健側UES 直下の圧上昇を認めた.左舌咽・迷走神経障害と診断し,頭部健側回旋位で直接訓練を実施した.

    【症例2】70 歳代女性.咽頭痛,嚥下困難,嗄声,右耳介皮疹にて発症.VE では右軟口蓋・声帯麻痺が,VF では咽頭収縮不良,多量の梨状窩残留あり.HRM では嚥下時咽頭内圧の低下と患側の安静時UES 圧の軽度低下を認めた.右舌咽・迷走神経障害と診断した.頭部正中位で3 食経口摂取が可能であった.

    【症例3】60 歳代男性.右後頸部痛,嗄声,嚥下障害にて発症.右軟口蓋・声帯麻痺があり,VF では多量の梨状窩残留を認めた.HRM では嚥下時の咽頭内圧低下と安静時のUES 圧低下を認め,頭部患側回旋位で上咽頭内圧が上昇した.右舌咽・迷走・副神経障害と診断した.頭部患側回旋位で3 食経口摂取が可能であった.

    【考察】共通所見として,患側声帯麻痺,咽頭収縮不良,梨状窩残留があり,HRM では嚥下時の咽頭内圧低下と患側の安静時UES 圧低下を認めた.Nadir UES 圧(UES 最大弛緩圧)やUES 弛緩時間は正常範囲であった.Ramsay Hunt 症候群の嚥下障害の生理的評価と摂食嚥下リハビリテーションの方針決定に,VF とHRM が有用であった.

  • The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
    2008年 45 巻 11 号 757-765
    発行日: 2008/11/18
    公開日: 2010/06/14
    ジャーナル フリー
  • 青柳 陽一郎, 佐伯 覚, 沢田 光思郎, 松嶋 康之, 土岐 めぐみ, 和田 恵美子, 木下 篤, 川手 信行, 小林 宏高, 近藤 和泉, 才藤 栄一
    The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
    2015年 52 巻 10 号 625-633
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/11/10
    ジャーナル フリー
    Post-polio syndrome (PPS) is the term used to describe the symptoms that may develop many years after acute paralytic poliomyelitis( APP). In the case of PPS, the symptoms and signs include progressive muscle wasting and weakness, limb pain, and/or fatigue, occurring one or more decades after maximal recovery from APP. An overuse of enlarged motor units is suspected to cause the deterioration of some nerve terminals or the loss of the motor units themselves. This could in turn induce PPS symptoms such as new muscle weakness and atrophy. Electromyography (EMG) is often a strong tool to diagnose and evaluate PPS. Some studies have shown that mild to moderate intensity muscular strengthening has a positive effect in patients affected by PPS. Rehabilitation for PPS patients should utilize a multiprofessional and multidisciplinary approach. PPS patients should be advised to avoid both inactivity and overuse of the affected muscles. Finally, patient evaluation is often required to access the need of orthoses and assistive devices.
  • 谷口 裕重, 青柳 陽一郎
    日本顎口腔機能学会雑誌
    2019年 26 巻 1 号 24-25
    発行日: 2019年
    公開日: 2021/01/30
    ジャーナル フリー
  • 稲垣 沙野香, 荒木 清美, 宇野澤 怜子, 河野 裕治, 青柳 陽一郎
    理学療法学Supplement
    2015年 2014 巻 O-0623
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/30
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty:TKA)は,変形性膝関節症に対する標準的手術療法である。TKAは確立された手術法であり,術後は多くの患者で疼痛が軽減する。一方で,TKA予定患者からは術後膝関節可動域の獲得や機能予後に関する質問を多く受けるなど,患者側からの不安の要素は大きいと考えられる。坂本ら(2012)は,術前の心理状態と術後の膝関節屈曲角度や在院日数との関連を検討し,心理的非正常群は術後1週目以降の膝関節屈曲角度が低値であり,在院日数も有意に長かった,と報告した。今回,TKA術後の身体機能回復と不安に特化した心理状態を,新版STAIを用いて検討したので報告する。【方法】対象は2013年5月から2014年10月まで当院で変形性膝関節症の診断により初回TKAを施行された中枢神経障害を有さない14例14膝(女性12例・男性2例,75.6±6.5歳)。術前に新版STAI(State-Trait Anxiety Inventory:状態・特性不安検査)を用いて不安を評価した。新版STAIは不安の程度を測定する自己記入式の質問紙で20問,各4段階から構成される(80点満点)。評価時の心理状態として一番よく表すものを選択してもらった。本研究ではカットオフ値である42点未満を不安無し群,42点以上を不安有り群とした。術前と術後1週,4週に膝関節可動域,膝関節伸展筋力,歩行速度,疼痛を評価した。膝関節可動域は,術側他動的角度をゴニオメータにて5度刻みで計測した。膝関節伸展筋力は,HHD(ANIMA社製,μTas F-1)を用いた。測定肢位はプラットホーム端座位にて膝関節60度屈曲位,体幹垂直位とし,両腕を胸の前で組ませた。HHDセンサーは下腿遠位部に当て,約5秒間の最大努力下で等尺性膝伸展運動を行わせた。歩行は,快適速度にて10m歩行速度を計測した。疼痛評価は,NRS(Numerical Rating Scale)を用いて安静時痛を測定した。統計解析には,SPSS ver 21.0を用い,有意水準は5%未満とした。【結果】術前のSTAIの平均値は43.0±13.6点であり,不安は64.3%(9名/14名)でみられた。術前と術後4週の膝関節屈曲角度は術前STAIとそれぞれ有意な相関を認めた(r=-0.70,r=-0.67)。術前の膝関節屈曲角度は不安有り群が123±8度,無し群が137±7度であり,術後4週はそれぞれ123±6度,132±8度となった。術後4週において,当院の目標値である膝関節屈曲130度への到達割合は不安の有る群が22.2%,無い群が80.0%であり,有意差を認めた(p<0.05)。術前・術後4週の膝関節屈曲角度は疼痛,膝関節伸展筋力,歩行速度と関連を認めなかった。在院日数は,不安有り群が33.3±8.3日,不安無し群が33.8±4.0日であり,有意差を認めなかった。【考察】経験上,術前に不安を訴える患者は多く,志水ら(1988)は手術に対する機能喪失,変形や疼痛・術後環境の変化に対する不安等多様な精神活動の変化をみせると述べている。本研究結果より,術前のSTAIは43.0±13.6点,不安を呈するものが全体の64.3%と高率に認めた。不安有り群,無し群では,両群共に術後4週時点で術前の屈曲角度を概ね獲得出来たが,術後4週の目標値である膝関節屈曲130度への到達割合で比較すると,不安有り群は少なく,不安無し群で多かった。膝関節屈曲角度は疼痛,膝関節伸展筋力,歩行速度との相関を認めなかったが,不安と有意な相関を認めた。本研究では,不安有り群・無し群共に,術前と同等の屈曲角度を得ることが出来た。しかし退院後に治療介入が減少する中で,椅子からの立ち上がりや自転車駆動など,深屈曲の動作を容易に行えなければ,QOL低下に繋がりかねない。そのため不安の有る者には,特に人工関節が許す限りの屈曲角度を得られるよう治療介入をする必要がある。今後は具体的な不安内容を聴取し,それに適した患者指導を行っていく。【理学療法学研究としての意義】TKA患者の不安と身体機能回復を検討した研究はほとんどない。本研究では,術後4週の膝関節屈曲角度と術前の不安に関連を認めた。術前の不安状態を把握し,患者へ具体的な不安内容への説明を行うと共に,術後の機能予後を見据えた治療を行っていく必要性があると考えられる。
  • 山本 敏泰, 久野 弘明, 山本 直輔, 青柳 陽一郎
    バイオエンジニアリング講演会講演論文集
    2010年 2009.22 巻 0922
    発行日: 2010/01/08
    公開日: 2017/06/19
    会議録・要旨集 フリー
  • 荒木 清美, 高見 千由里, 稲垣 沙野香, 松田 佳恵, 青柳 陽一郎
    理学療法学Supplement
    2012年 2011 巻
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/08/10
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに、目的】 人工膝関節全置換術(以下TKA)は変形性膝関節症に対する標準的手術療法である.近年,手術に伴う侵襲度は軽減される傾向にはあるが,軟部組織への侵襲は否めず身体機能面に及ぼす影響が考えられる.一方、立位バランスを保持する因子として固有感覚機能の影響が指摘されている.TKAを施行された患者において,術前後における静的立位バランスの報告は多いが,動的立位バランスの報告は少ない.今回,TKA術前後でのリーチ動作における立位バランスと膝関節位置覚の関係について検討したので報告する.【方法】 対象は当院にて膝関節症の診断によりTKA を施行され,中枢神経系に障害を有さない患者14例14膝とした.性別は男性1例女性13例.平均年齢は73.3±4.8歳,入院期間は43.9±20.0日であった.評価項目として重心動揺およびリーチ測定と膝関節誤差角度,10m歩行速度の計測を術前・抜糸翌日・退院時に行った.重心動揺測定は重心動揺測定装置(ANIMA社製グラビコーダGS3000)を使用した。被験者は開眼で両脚を平行に10cm開いた状態で測定プレート上に起立し,両脚安静立位保持および前方・術側・非術側方向への計4種類を各20秒間計測した.リーチ動作においては床面と平行に上肢を挙上させ,できる限り最大位置まで動作を行うよう指示した.なお,リーチ動作は各方向とも1回の試行後,実測を行った.重心動揺測定項目は総軌跡長,最大重心移動距離とした.膝関節誤差角度は被験肢の膝関節裂隙中央,外果部にマーカーを貼付.被験者は開眼にて目標角度まで片側膝関節を他動伸展させ,その角度を記録し,その後開始肢位に戻し閉眼にて覚えた角度まで他動伸展させ,その角度を記録した.記録はデジタルカメラで撮影し,画像ソフトにて目標角度との誤差角度を求め,施行3回の平均値を算出した.10m歩行速度は,最大歩行速度を2回計測し,平均値を算出した.統計解析は,Wilcoxson t-検定を用いた.【倫理的配慮、説明と同意】 本研究の被験者は十分な説明のもと,文書で同意を得られた患者を対象とした.【結果】 10m歩行速度:術前12.4±4.5秒,抜糸後13.0±4.9秒,退院時10.8±3.0秒であり,抜糸後に比べ退院時に有意に高値を示した(p<0.05).安静立位時の重心動揺の変化:総軌跡長は,静的立位では術前31.2±18.5cm,抜糸後38.4±16.7cm,退院時36.8±14.4cmであり,抜糸後に大きくなる傾向があった(p=0.055).リーチ動作:前方では術前23.8±7.1cm,抜糸後23.3±6.0cm,退院時23.4±4.4cm、術側では術前21.0±9.6cm,抜糸後18.7±7.7cm,退院時19.6±5.8cmであり,有意差は認めらなかった.非術側では術前19.4±7.2cm抜糸後18.3±7.9cm,退院時20.5±6.8cmであり,抜糸後に比べ退院時に有意に高値を示した(p<0.05).重心動揺の総軌跡長は、術側へのリーチ動作では術前56.9±18.5cm,抜糸後65.3±28.2cm,退院時66.4±27.1cmであり,術前に比べ抜糸後および退院時は有意に高値を示した(p<0.05).前方および非術側へのリーチ動作では,有意差は認められなかった.最大重心移動距離は,前方および術側へのリーチ動作では有意差は認められなかったが、非術側へのリーチ動作では術前11.6±5.5cm,抜糸後12.6±3.1cm,退院時14.7±5.9cmであり,術前に比べ退院時は有意に高値を示した(p<0.05).膝関節誤差角度: 術前3.9±1.9°,抜糸後4.4±2.7°,退院時4.2±2.4°であり,有意差は認められなかった.【考察】 術側へのリーチ距離は術前後で変化はなかったが,総軌跡長は術前に比べて術後に有意に高値を示した.この結果より,手術侵襲によって固有感覚機能が低下し,重心動揺が増大したと考えられた.他方,関節位置覚においては,過去の報告(瀧ら,2010)と同様に術前後で差が認められなかった.このことから関節受容器の影響は少なく,手術侵襲による筋や腱組織内受容器への影響があったと考えられた.抜糸後から退院時までに,静止時およびリーチ動作を行った際の総軌跡長に変化がなかったにもかかわらず,歩行速度と非術側へのリーチ距離が改善したことは,興味深い.退院までの短期間で術側下肢の固有感覚やバランス能力の改善は十分ではなかったが,筋出力の改善が非術側を含めた動作能力の向上に繋がったのかもしれない.【理学療法学研究としての意義】 TKA術前後の動的な重心動揺測定と関節位置覚の関係を調査した報告はほとんどない.本研究において筋や腱組織内への手術侵襲による術後のバランス機能低下が示された.一方,歩行能力の改善には非術側の動作能力の向上が関わっている可能性が示唆されるなど,TKA術後患者の理学療法プログラムを立案する上で重要な知見が得られた.
  • 蛭牟田 誠, 大橋 美穂, 本多 舞子, 青柳 陽一郎
    日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌
    2022年 26 巻 2 号 140-146
    発行日: 2022/08/31
    公開日: 2022/12/31
    ジャーナル フリー

    【緒言】左延髄梗塞により摂食嚥下障害を呈した1 例に対し,高解像度マノメトリー(high-resolution manometry:HRM)により詳細な病態を捉え,改善の過程を客観的に評価した.さらに,前舌保持嚥下法,努力嚥下,メンデルソン手技の効果についてもHRM で確認し,より適切な訓練法の選択ができた症例を経験したので報告する.

    【症例】40 代男性.左椎骨動脈解離性動脈瘤に対して,コイル塞栓術を施行した.術後に左眼瞼下垂,摂食嚥下障害が出現し左延髄梗塞を認めた.

    【経過】2 病日の嚥下内視鏡検査では,嚥下反射が惹起せず経口摂取困難であり,臨床的重症度分類(dysphagia severity scale:DSS)は1 であった.11 病日に嚥下造影検査とHRM を実施し,咽頭内圧の低下と上部食道括約筋(upper esophageal sphincter:UES)弛緩時間の短縮を認めた.23病日には咽頭内圧,UES 弛緩時間がやや改善した.同日,HRM により前舌保持嚥下法,努力嚥下,メンデルソン手技の効果を検討した.前舌保持嚥下法,努力嚥下,メンデルソン手技のすべてにおいて唾液嚥下よりも咽頭収縮積分値が高値であった.メンデルソン手技ではUES 弛緩時間の延長も認めた.これらの所見を患者に説明したうえで,各嚥下手技を練習した.39 病日には,咽頭収縮積分値のさらなる向上を認め,DSS は6 となった.

    【考察】HRM による嚥下評価を行うことで,詳細に咽頭内圧,UES の病態生理を捉えることができた.さらに,嚥下手技の効果をHRM で確認したことで,より適切な訓練法を選択できた.HRM は,摂食嚥下リハビリテーションを行ううえで適切な訓練法の選択に繋がることが示唆された.

feedback
Top