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クエリ検索: "静脈瘤"
20,169件中 1-20の結果を表示しています
  • 浜口 正輝, 樋口 和秀, 安藤 健治, 久我 武広, 斯波 將次, 内田 俊之, 藤原 靖弘, 高石 修, 荒川 哲男, 黒木 哲夫
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1999年 41 巻 1 号 65-71
    発行日: 1999/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は74歳,女性.肝硬変症.内視鏡検査にて胃
    静脈瘤
    と連続するpipe-linevarix(巨木型食道
    静脈瘤
    )を認めた.通常の治療では,難渋する可能性があるため,今回,内視鏡的
    静脈瘤
    結紮術(endoscopic variceal ligation:EVL)および,内視鏡的硬化療法を組み合わせた治療法を考案した.すなわち,まず,
    静脈瘤
    の流出路をEVLにより遮断し,続いて,内視鏡的硬化療法・結紮術同時併用療法を施行する方法である.その結果,1回の治療で
    静脈瘤
    は完全消失し,一年以上再発していない.この方法は,従来の治療法に比較し,患者に対する苦痛も少なく,短時間,最小回数で治療でき,出血などの危険性,硬化剤による副作用も少なく,安全に施行できることより,治療に難渋しやすいpipe-line varixの治療には有用であると考えられた.
  • 古川 正人, 中田 俊則, 酒井 敦, 瀬戸口 正幸, 草野 敏臣, 林 〓欽, 立花 一幸, 井上 啓爾, 永田 昌彦, 田坂 裕保
    医療
    1987年 41 巻 12 号 1031-1035
    発行日: 1987/12/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    昭和46年より61年までの16年間に経験した食道
    静脈瘤
    手術症例は51例(男29例, 女22例)で, 肝硬変症21例, 特発性門脈圧亢進症14例などであつた. 手術術式は, 胃上部血管郭清を含めた食道離断術が25例, 胃噴門切除術4例, その他, 摘脾のみ6例などであつた. 手術死亡は緊急手術群(緊群)で16例中5例31.2%, 予防待期手術群(予群)では35例中1例2.9%であった. 緊群の術前状態はChild C 9例, B 7例であつたが, 予群にはChild Cは35例中1例にすぎなかつた. 5年生存率は予群74.3%, 緊群12.9%であつた.
    術後の
    静脈瘤
    の経過は, 食道離断術では, 消失9例, 改善9例, 不変1例であつたが, 食道を離断しない食道粘膜下
    静脈瘤
    結紮術や摘脾のみでは不変の症例が多かつた.
    すなわち, 食道
    静脈瘤
    に対しては, 胃上部血管郭清を含む食道離断術が必要であるが, この手術成績の向上には, 緊急手術を避け待期的手術にすることが重要であろうと考えられた.
  • 黄 麗明, 太田 慎一, 矢沢 麻佐子, 松崎 宸
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1997年 39 巻 2 号 221-225
    発行日: 1997/02/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は64歳男性.平成7年近医で肝硬変と診断された.平成8年4月黒色便が出現し,出血源精査のため当院入院.上部消化管内視鏡検査にて十二指腸下行脚に中心部発赤陥凹を伴う
    静脈瘤
    を認めた.肝予備能不良のためEVLを施行し,効果的かつ安全に
    静脈瘤
    を消失せしめた.十二指腸
    静脈瘤
    の症例は少なく,未だ止血法が確立されていないが,自験例はEVLの十二指腸
    静脈瘤
    治療における有効性を示唆する症例と考えられた.
  • 小原 勝敏
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    2005年 47 巻 3 号 356-365
    発行日: 2005/03/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     胃
    静脈瘤
    (Lg)からの大量出血は致命的であり,即座の対応が必要である.Lg出血の予測は困難であるが,F2-3の大きなLgや,びらんまたは発赤所見を伴うLgは出血のリスクが高く,予防例であっても積極的に治療すべきである. Lg出血に対しては,Cyanoacrylate(CA)系薬剤注入法がその止血効果から第1選択の治療法としてコンセンサスが得られている.しかし,一時止血後に再出血の可能性が高く,Lgの待機治療が重要となる.待機治療では,Lgのみならず供血路も閉塞するCA・EO併用法が再発防止上重要であり,さらに再発させない手技としてLg地固め法がある.Lgの完全治療を行うためには,EUSとMDCT(3D-CT)による治療前の門脈血行動態の評価と治療後の効果判定が重要である.
  • 明元 克司, 手取 屋岳夫, 笠島 史成, 上山 武史
    医療
    1993年 47 巻 11 号 850-854
    発行日: 1993/11/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    下肢
    静脈瘤
    に対する硬化療法は, 手術創を気にせず, しかも外来診療を可能にするなどの利点を持ち本邦でも普及しつつある.
    当施設でも1991年7月に硬化療法を導入以来1年間で100例の
    静脈瘤
    患者を診療した. 治療の実際は, 硬化剤として院内調剤による3%のポリドカノールを用い, 1肢あたり4ヵ所以下の注入, 一回投与量は2~7mlとした. 硬化回数の平均は1.87回で, 2回以下で75%, 3回以下で90%が治癒した. 対象となった
    静脈瘤
    の形態はSaphenous type 56.0%, Segmental type 34.5%, Reticulum type 6.5%, Web type 3.0%と従来, 硬化療法の適応外とされていたSaphenous typeにも硬化療法を第一に選択し治療を行った. その際, 局所麻酔下, 小切開による伏在静脈本幹の結紮は63.2%に施行した.
    硬化により
    静脈瘤
    の愁訴は全例で消失し, 色素沈着, 薬剤性皮膚炎などのMinor合併症は認めたが, 肺梗塞, 深部静脈血栓など重篤な合併症はなく, 結果は良好であった.
  • 北澤 利幸, 森村 昌史, 松為 裕二, 福井 博
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    2002年 44 巻 4 号 792-797
    発行日: 2002/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は46歳男性.アルコール性肝線維症の患者で,吐下血を主訴に来院,食道および胃には
    静脈瘤
    などの血源となる病変は認めず,十二指腸下行脚Water乳頭肛門側に半球状および蛇行状の
    静脈瘤
    を認めた.観察中に
    静脈瘤
    より噴出症出血を認めたため、直ちに,内視鏡的
    静脈瘤
    結紮術を施行して止血した.門脈圧亢進症では.食道および
    静脈瘤
    を認めないとき,十二指腸にのみ
    静脈瘤
    か存在する場合もあるので注意が必要であるとえられた.
  • 宮崎 守成, 小島 孝雄, 伊藤 弘康, 松本 尚之, 落合 淳, 原瀬 一郎, 金武 康文, 酒井 勉, 加藤 隆弘, 奥田 順一, 井田 和徳
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1997年 39 巻 2 号 233-238
    発行日: 1997/02/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    31歳男性.肝外門脈閉塞症のため,部分胃切除術,脾滴術,食道
    静脈瘤
    硬化療法,および腸間膜静脈血栓症のため,空回腸部分切除術を受けている.下血を主訴に入院.内視鏡により十二指腸
    静脈瘤
    を認め,その出血点に対し内視鏡的
    静脈瘤
    結紮術を施行し,止血に成功した.2ヵ月後の内視鏡では,同部位の
    静脈瘤
    は消失し瘢痕化していた.EVLは安全かつ簡便であり,十二指腸
    静脈瘤
    破裂の緊急例に対しても有用な方法と考えられた.
  • 野口 謙治
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    2017年 59 巻 1 号 81-90
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/01/20
    ジャーナル フリー HTML

    十二指腸

    静脈瘤
    は,食道胃
    静脈瘤を除いた異所性静脈瘤
    の一つで比較的まれな疾患であり,一旦破裂すると出血量も多く致命的となりうる.その治療法は確立されたものはまだなく,EIS(Endoscopic injection sclerotherapy)による内視鏡的治療やIVR(Interventional Radiology)による塞栓療法を用いて症例に応じて加療されているのが現状である.治療前には3D-CTを用いて血行動態を評価することが重要である.破裂時の治療としてはシアノアクリレート系薬剤を用いたEISが望ましい.EISの際は腹臥位で行うと手技が安定する.一時止血後に
    静脈瘤
    が残存していればEISないしIVRによる追加治療を行う.

  • 小原 勝敏, 豊永 純, 幕内 博康
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1993年 35 巻 1 号 211-214
    発行日: 1993/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 中園 雅彦, 近森 文夫, 林 広茂, 梶本 宜史, 里見 建裕
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1999年 41 巻 3 号 345-350
    発行日: 1999/03/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     経頸静脈的逆行性胃
    静脈瘤
    塞栓術(transjugular retrograde obliteration for gastric varices;TJO)により,左腎摘後の孤立性胃
    静脈瘤
    に対して治療を行えたので報告する.症例は69歳女性で,昭和43年に子宮摘出術と左腎摘出術を受けている.平成9年6月7日タール便を主訴として入院した.胃内視鏡検査にて漏出性出血を有する孤立性胃
    静脈瘤
    (Lg-cf,F3,RC+)を認めた.腹部造影CTでは明らかな胃腎短絡路は認めなかったが,経脾動脈性門脈造影を行うと第2腰椎上縁付近への径の細い短絡路を認め,TJOを試みた.大循環系への合流点は左腎静脈結紮部直前にあり,左腎摘例においても胃腎短絡路は存在した.通常の胃腎短絡路に比べると径が細く,カテーテルの挿入が困難であったが,胃
    静脈瘤
    の塞栓は可能であった.
  • 小原 勝敏
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    2008年 50 巻 Supplement3 号 3587-3593
    発行日: 2008/12/30
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     わが国の食道
    静脈瘤
    に対する内視鏡治療は30年の歴史があり,食道
    静脈瘤
    治療の第1選択として確立された.この間,硬化剤の作用機序の解明や治療手技の工夫によって,様々な合併症を未然に防止できるようになった.そして今,安全かつ効果的治療を行うには患者の病態と門脈血行動態からみた適切な治療戦略が重要であることが認識された.これからは患者のQOLを考慮した食道
    静脈瘤
    治療の標準化,すなわち個々の症例に応じた集学的治療法の確立が望まれる.
  • 松崎 浩司, 近藤 栄作, 栗田 俊夫, 米谷 隆, 中野 茂, 北条 祐, 小山 博, 松崎 一江, 蜂矢 朗彦, 西野 執, 成木 行彦, 大塚 幸雄
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1997年 39 巻 3 号 643-649
    発行日: 1997/03/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    われわれの施設では,食道
    静脈瘤
    患者に対して硬化剤を使用せず,O-ringを平均40個用いる撲滅結紮法を施行している.今回,未治療の食道
    静脈瘤
    10症例に対し撲滅結紮法を施行し,治療前後に経皮経肝門脈造影検査(PTP)を施行し血行動態の変化を検討した.撲滅結紮法前のPTPでは,左胃静脈単独または左胃静脈および後胃静脈から遠肝性に噴門静脈叢,すだれ血管を経て食道
    静脈瘤
    または傍食道静脈が造影された.撲滅結紮法後は,全例Fo,RC(-)に改善した.撲滅結紮法後のPTPでは,噴門部静脈叢は減少し,すだれ血管,食道
    静脈瘤および傍食道静脈瘤
    はほとんど造影されなかった.撲滅結紮法後は,食道
    静脈瘤
    に門脈からの血流は供血されにくくなり,血行動態の変化からも有効な治療法と考えられた.
  • 松崎 浩司, 近藤 栄作, 栗田 俊夫, 米谷 隆, 中野 茂, 小山 博, 松崎 一江, 蜂矢 朗彦, 西野 執, 成木 行彦, 大塚 幸雄
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1997年 39 巻 7 号 1196-1202
    発行日: 1997/07/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     われわれの施設では,食道
    静脈瘤
    に対し硬化剤を使用せず,O-ringを平均40個用いる撲滅結紮法を施行している.今回,未治療の食道
    静脈瘤
    15症例に対し撲滅結紮法を施行し,内視鏡像でのF因子,RC因子,PTPでのLGV,PGV,噴門静脈叢,すだれ血管,esophageal varices or paraesophageal vein,EUSでのesophageal varices,paraesophageal veinの治療前後の変化の程度を比較し,撲滅結紮療法による治療がどの程度影響を及ぼしているかを検討した.内視鏡像でのF因子(p<0.01),RC因子(p<0.01),およびPTPでのLGV(p<0.01),噴門静脈叢(p<0.01),すだれ血管(p<0.01),食道
    静脈瘤
    または傍食道静脈(p<0.01),およびEUSでの食道
    静脈瘤
    (p<0.01)は統計学的に有意な影響を受けていた.PTPでのPGVおよびEUSでの傍食道静脈は統計学的に有意な影響を受けていなかった.撲滅結紮法は,食道
    静脈瘤
    から供血路である噴門静脈叢,すだれ血管,左胃静脈までの血行に変化を及ぼしていた.
  • 佐藤 隆啓, 山崎 克, 豊田 成司, 狩野 吉康, 大村 卓味, 須賀 俊博
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1999年 41 巻 1 号 29-35
    発行日: 1999/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     胃
    静脈瘤
    49例に細径超音波プローブ(UMP)を用い,胃壁内
    静脈瘤
    ,胃壁外側副路の観察を行った.胃壁内
    静脈瘤
    は粘膜下層に観察され,低エコー管腔構造として49例全例に明瞭に描出された.一方,高い周波数使用のため,胃壁外側副路の一部は減衰により,全体像の把握は困難であった.UMPによる胃壁内
    静脈瘤
    の径は3-10mmで平均では5.5±1.8mmであった.形態別にはF2に比しF3で,占拠部位別にはLg-cやLg-fに比しLg-cfにおいて有意に径は大きかった.次に,胃
    静脈瘤
    の表皮の厚さを検討するとその厚さは0.8-2.0mmで平均では1.3±0.3mmであった.F2に比しF3でまた,Lg-cやLg-fに比し,Lg-cfにおいて有意に表皮は薄かった.また,発赤や粘膜所見を有する
    静脈瘤は有しない静脈瘤
    に比べ,有意に表皮は薄かった.しかし,発赤や粘膜所見が認められない場合でもUMPで表皮が薄い症例が多数診断され,UMPは胃
    静脈瘤
    の表皮の厚さの診断に極めて有用であった.
  • 三宅 周, 安原 高士, 岩野 瑛二, 佐々木 俊輔, 川口 憲二, 尾上 公昭, 河野 宏
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1986年 28 巻 12 号 3086-3090
    発行日: 1986/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    食道
    静脈瘤
    に対する内視鏡的栓塞療法(以下EISと略す)は,その効果の持続期間について注目されている.このたびは,EIS施行後6カ月以上内視鏡的に追跡可能であった症例を中心に検討を加えて報告する. EISを施行した57例中,男22例,女11例の計33例を対象とした.EISの方法としては高瀬法を用い,5% ethanolamine oleateを食道
    静脈瘤
    の血管内に直接注入した. 33例の平均観察期間は19.8カ月であった.EIS直後には,31例(94%)に発赤所見(RC sign)の消失あるいは形態(F)の改善をみとめた.17例(52%)において,平均17カ月の良好な経過が確認された.14例は増悪をきたし,RC sign消失の持続期間は9.9±5.5カ月(平均±SD),F改善の継続期間は17.5±12.9カ月であった.
    静脈瘤
    出血死は極度に減少した.以上より,4カ月ごとに内視鏡検査を行うことにより
    静脈瘤
    の増悪を早期に発見し,早期に治療することが重要であると考えられた.
  • 中村 真一, 光永 篤, 鈴木 茂, 林 直諒
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1996年 38 巻 3 号 813-827
    発行日: 1996/03/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    著者らは,食道
    静脈瘤
    の改善効果および再発防止効果の向上を目的として,食道
    静脈瘤
    結紮術(EVL)と1%Aethoxysklerol(1%AS)による
    静脈瘤
    外注入併用療法(EVL-1%AS療法)を予防的治療例35例に施行し,その有用性を論じた.結紮数7.1±1.9個,1%AS注入量20.0±0.0mlによる初期治療で35例中31例(89.5%)に改善効果を認め,EvL単独治療例の20例中15例(75.0%)に比し向上した.12カ月後,結紮数7.4±2.5個,1%AS注入量38.4±21.2m1による治療で31例中23例(74.2%)を寛解に維持でき,EVL単独治療例の19例中9例(47.4%)に比し,再発防止効果も著明に向上した.治療後12カ月以内の再出血率は35例中3例(8.6%)であった.EVL-1%AS療法は,容易に大きな
    静脈瘤
    を治療できるEVLと1%ASによる地固め療法の特徴を併用した治療法である.手技的に簡単で安全であり,重篤な合併症は認めず,患者への侵襲も少ない有用な食道
    静脈瘤
    治療法であると考える.
  • 日野 直紀, 山本 博, 脇谷 勇夫, 千先 茂樹, 島村 淳之輔, 高三 秀成, 遠藤 浩
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1991年 33 巻 10 号 2211-2219
    発行日: 1991/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     今回われわれは,肝硬変症における食道
    静脈瘤
    の進展過程を分析する目的で,未治療例(1群)78例,食道
    静脈瘤
    離断術後(2群)19例と内視鏡的硬化療法後(3群)26例の3群について,
    静脈瘤
    の内視鏡所見の経時的変化ならびにその進展と肝機能検査成績の推移との関連について検討し以下の結果を得た.1)1群においては,F1でRC sign(-)例では1年後約90%は不変であったが,F2例では1年半後約半数に増悪を認めた.F3例は全例RC sign(+)で1年以内に67%が出血した.2)2群においては,2年以内に再発した例は少なかった.3)3群においては58%が平均8カ月で再発し,27%に平均13カ月で出血を認めた.4)1,2,3群ともに食道
    静脈瘤
    が増悪した例では肝機能(Alb,ChE,Plt,PTのいずれか)が悪化する傾向が認められた.
  • 竹内 雅春, 中井 謙之, 車 清悟, 安井 智明, 中村 清昭, 黒田 暢一, 植木 孝浩, 北村 謙介, 岡本 英三, 朱 明義, 桑原 幹雄
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1997年 39 巻 7 号 1189-1195
    発行日: 1997/07/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     内視鏡的
    静脈瘤
    結紮術(EVL)での高率な
    静脈瘤
    の早期再発の要因は,結紮後の正常食道粘膜の残存と遺残細静脈にあり,われわれは早期再発の予防を目的として地固め法に準じた硬化療法を併用するCombined EVL and EIS therapy(Combined療法)を施行してきた.Combined療法40例中全周性粘膜脱落(UL(+))が得られた16例(40%)は3年間無再発であったが,食道狭窄が11例(68.9%)と高率に認められた.判定時の内視鏡所見でF0RC(-)UL(-)症例では3年累積再発率は,55.0%であり,F1RC(-)症例では92.8%とEVL単独治療例と同様の高い再発率であった.再発はFIRC(-)症例で1年以内,F0RC(-)UL(-)症例で2年前後に生じる傾向が見られる.以上の結果からCombined療法では,初回治療目標は全周性粘膜脱落を含めたF0RC(-)とし,粘膜や
    静脈瘤
    遺残例に対しては,再発率が高いのでRCの出現前,すなわち増悪傾向が見られた時点で予防的追加治療を施行すべきである.
  • 福光 真二, 藤野 博也, 辻 秀治, 赤木 博, 高祖 均, 赤井 秀幸, 辰巳 嘉英, 岡野 均, 児玉 正, 加嶋 敬
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1992年 34 巻 1 号 66-73
    発行日: 1992/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    1%Aethoxysklerolを用いた
    静脈瘤
    硬化療法に伴う食道潰瘍を,管腔の周在性により分類し,RC signの再発率や臨床症状についての関連を検討した.広範な潰瘍を認めた群や,意図的に潰瘍を形成する地固め法施行群では,RC sign累積再発率が有意に低かった.潰瘍が広範な症例では食道狭窄5例,食道出血2例を認めたが,いずれも保存的治療で改善した.食道潰瘍は,RC sign再発防止には有利であり,臨床上重大な問題にならないと考えられた.
  • 古川 正人, 中田 俊則, 山田 隆平, 酒井 敦, 伊藤 新一郎, 瀬戸口 正幸, 前田 滋, 千葉 憲哉, 八十川 要平, 永田 寿礼, 鬼塚 伸也, 近藤 敏, 吉田 一也, 天本 裕平, 松永 尚文, 藤井 秀治
    医療
    1986年 40 巻 3 号 245-248
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    我々は, 極めてまれな十二指腸
    静脈瘤
    破裂の1例を術前にPTPにて診断し, 手術により救命し得たので報告する.
    症例は42才, 女性で, 既往に腸閉塞手術と胆嚢摘出術の2回の手術歴がある.
    現病歴は, 昭和56年5月, 下血と貧血があり, 内視鏡にて食道
    静脈瘤
    や胃十二指腸潰瘍は認め られなかつたが, 十二指腸水平脚に新鮮血があり, PTPを施行した. 上腸間膜動脈の分枝である空腸静脈の1本が拡張・蛇行・屈曲して
    静脈瘤
    を形成し, 左腎静脈にshuntしていた.
    静脈瘤
    を含めて十二指腸およびTreiz靱帯より約10cmの範囲の空腸を切除した. 術後は完全に止血し, 4年を経過した今日, 再出血の徴なく健在である.
    十二指腸
    静脈瘤
    は, 本邦にてこれまで10例の報告をみるにすぎず, まれな疾患であるが, 消化管出血の原因の一つとして念頭におくべきであり, 本症の診断にはPTPが有用であることを強調したい.
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