安全な自律的避難を実現するためには, 状況を適確に認知するための「情報」, 状況を識別するための「知識」, さらには, 識別した状況に応じて適切な邉灘行動を選択するための「多様な避難行動代替案」の獲得が不可欠であろう。本研究では人々の水害時の邉灘行動を規定する避難メンタルモデルを仮定し, その中に多様な避難行動代替案の形成を図るため, 水害リスクコミュニケーション支援システムの開発を行った。愛知県清須市で行われた支援システムの検証実験では, 地域住民の持つ水害状況に対する認知や避難行動の代替案集合の多様化が見られ, その効果が確認された。
抄録全体を表示