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クエリ検索: "馬乳酒"
161件中 1-20の結果を表示しています
  • 石井 智美, 小長谷 有紀
    日本栄養・食糧学会誌
    2002年 55 巻 5 号 281-285
    発行日: 2002/10/10
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    馬乳酒
    (kumiss) は, モンゴル国の遊牧民の間で長い間大切にされてきた飲みもので, 乳酸菌と酵母によってウマの生乳を発酵させてつくられる伝統的な飲料である。遊牧民の成人男子においては夏季に毎日3Lの
    馬乳酒
    が飲まれていた。食生活において
    馬乳酒
    が, エネルギー摂取量に示す割合を調べた。調査世帯では, 成人男子における1日のエネルギー摂取量のうち, 約50%を
    馬乳酒
    によって摂っていることが明らかになった。さらに調査の結果, 1999年の旱魃, 2000年, 2001年の雪害によって, 多くの家畜が死んだ。このことで夏季に新鮮な乳製品が摂れなくなっていた。
    馬乳酒
    は遊牧民のエネルギー摂取に大きな役割を持っている。伝統的な発酵乳製品が摂取できなくなることによって, 食生活が変化すると, 遊牧民の食形態と健康に大きな影響をもたらすものと考える。
  • モゴド郡における馬乳酒品評会とアンケート調査の結果
    *森永 由紀, 土屋 竜太, 河合 隆行, ツエレンプレブ バトユン, 高槻 成紀, 田村 憲司, 浅野 眞希, 竹内 菜穂子, 遠藤 一樹, 石井 智美
    日本地理学会発表要旨集
    2017年 2017s 巻 705
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/05/03
    会議録・要旨集 フリー
    1.はじめに 
    馬乳酒
    はモンゴル民族の伝統的健康飲料で、効能は古くから知られる。20世紀にモンゴル民族の定住化が進み伝統的製造法が急速にすたれたが、モンゴル国中央部には今も
    馬乳酒
    を自家生産するゲルが多く残る。保存がきく上に栄養価が高まる発酵食品の継承は、伝統文化のみならず微生物の多様性を守るためにも意義がある。また、良質な
    馬乳酒
    の生産はカシミアと肉の売却に依存する地方の牧民に収入の機会をもたらし経済振興にもつながる為、その製造法の検証には牧民も高い関心を抱く。本研究では、試料収集を主目的にボルガン県の名産地で
    馬乳酒
    品評会を開いた。同時に実施したアンケート調査の結果とあわせて報告する。

    2.調査地域、品評会とアンケートの概要  調査地域は、
    馬乳酒
    の全国的名産地の一つであるモンゴル国北部ボルガン県モゴド郡(人口2655名、面積282.0km2、2013年)で、植生帯は森林草原と草原の境に属する。筆者らは
    馬乳酒
    試料の収集を主目的に2016年8月5日に現地で
    馬乳酒
    品評会を開催し、5名の審査員により評価を行った。併せて、参加した51戸の牧民を対象にアンケートを行った。牧民が
    馬乳酒
    製造の際に重視している項目は上位から人手、酵母、技術、草の量、容器の種類、天候、草の種類、水、ミネラル、雌馬等なので(Batoyun et al.,2015)、これらについて質問した。

    3. 結果  図1に参加者のゲルの位置を示す。記号は
    馬乳酒
    の評価点の中央値で、モゴド郡の中央の南北の谷沿いに高い評価を得たゲルがみられる。アンケートへの回答者の平均年齢は45.7歳で、家族の平均人数は4.6人、作業に従事する平均人数は2.5人で、搾乳する牝ウマの数は平均23.8頭である。
    馬乳酒
    は多くの家庭で6-9月にかけて盛んに作られる。日中数時間おきに搾乳を繰り返し、イーストを入れた容器に馬乳を冷ましてから投入し、数時間にわたって棒で撹拌し、一晩静置すると翌朝には出来上がる。一日の平均搾乳回数は7回、一回の平均搾乳量は26.8ℓ、平均撹拌時間は夏に4.3時間、秋に3.5時間であり、牧民は
    馬乳酒
    製造に多大なエネルギーを注いでいることがわかる。
  • 森永 由紀, *土屋 竜太, 河合 隆行, ツエレンプレブ バトユン, 高槻 成紀, 田村 憲司, 浅野 眞希, 竹内 菜穂子, 遠藤 一樹, 石井 智美
    日本地理学会発表要旨集
    2017年 2017s 巻 P061
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/05/03
    会議録・要旨集 フリー
    1. はじめに

    馬乳酒
    は馬乳を乳酸発酵させてつくる、モンゴル民族の伝統食である。かつてはユーラシアの広い地域で自家生産されてきたが、現在ではモンゴルの地方部でしか自家生産されていない。ボルガン県のモゴド郡は
    馬乳酒
    生産の盛んな地域の1つとして知られている。我々は2016年8月に同市で
    馬乳酒
    の品評会を開き、51家族から51サンプルを提供して頂いた。本報告では、それらの物性値や無機成分と品評会での評価点との関連について検討した。

     2. 調査地と方法

    試料は、馬乳(47サンプル)と
    馬乳酒
    (51サンプル)である。2015年8月5日、
    馬乳酒の名産地として知られるボルガン県のモゴド郡において馬乳酒
    の品評会を開催し、出品者から試料を集めた。

    品評会の審査は5人の審査員による配点0~5での選抜方式で行われた。本研究では一次審査での配点中央値を評価点とした。分析項目は、1)電気伝導度(EC),2)pH, 3)密度,4)糖度(Brix), 5)Ca, 6)P, 7)Mg, 8)Na, 9)Kである。評価点を応答変数、測定値を説明変数としてCART法によって分類樹木を作成した。統計解析にはRを用いた。

    3.結果

    評価点は0点(n=7)、2点(n=2)、3点(n=14)、4点(n=10)、5点(n=18)であり、1点はなかった。以下、3点以下を低評価、4点以上を高評価、と表現する。

    馬乳酒
    の評価点分類樹木を図1に示した。EC(電気伝導度)が高い
    馬乳酒
    は低評価、ECが低くCaが低濃度の
    馬乳酒
    は高評価、Caが高濃度だと低評価、の傾向がみられた。ECは酸味、Caは硬度と関わる要素であり、酸味や硬度が高い
    馬乳酒
    が低評価であることが示唆された。
  • *森永 由紀, ヤダムジャブ プレブドルジ, バーサンディ エルデネツェツェグ, 高槻 成紀, 石井 智美, 尾崎 孝宏, 篠田 雅人, ツェレンプレブ バトユン
    日本地理学会発表要旨集
    2014年 2014a 巻 P034
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/10/01
    会議録・要旨集 フリー
    モンゴル高原では数千年来遊牧が生業として営まれるが、そこには遊牧に関する様々な伝統知識があり、寒冷・乾燥フロンティアといえる厳しい自然条件の下での土地利用を支えてきたと考えられる。牧民の伝統的な食生活には、乳の豊な夏には乳製品が、寒い冬にはカロリーの高い肉製品が主に摂取されるという季節的特徴がある。乳製品の中でも代表的といわれる
    馬乳酒
    は、馬の生乳を発酵させて作られ、アルコール度が数%と低く、産地では幼児も含めて老若男女が毎日大量に飲む。夏場は食事をとらずに
    馬乳酒
    だけで過ごす人もいるほど貴重な栄養源で、多くの薬効も語られる。今も自家生産され続け、年中行事にも用いられる
    馬乳酒
    には重要な文化遺産としての意味もあるが、その伝統的製法は保存しないとすたれる危険があり、記録、検証することには高い意義がある。
    本研究では、名産地の
    馬乳酒
    製造者のゲルに滞在して、製造期間である夏に製造方法を記録し、関連する要素の観察、観測を行った。
    馬乳酒
    の質は原材料となる馬乳と、それを発酵させる技術(イースト、容器、温度管理など)で決まると考えられる。そこで①馬の飼養と搾乳、②馬乳の発酵方法を調査した。
     調査の概要は以下のとおりである。
    調査地:モンゴル国北部ボルガン県、モゴッド郡にある遊牧民N氏(52歳)と妻U氏(51歳)のゲル 
    期間:2013年6月15日~9月22日
    観測項目:上記の①に対応し馬群およびその環境の観察・観測(GPSによる馬の移動観察、体重測定、牧地の植生調査、ゲル近傍および内部の気象観測)、搾乳の記録観察、②に対応し
    馬乳酒
    の成分調査、発酵方法の聞き取り、製造過程の撮影などを、モンゴル国立気象水文環境研究所の協力のもとで行った。
    馬乳酒
    の日々の搾乳量を記録した。N氏のゲルでは7月11日に開催されるナーダムという夏祭りに首都で売るために6月25日の開始後約2週間は精力的に製造に励み、約250リットルを販売した。その後一時製造のペースが下がったが、8月下旬から再び搾乳回数を増やして、秋には作った
    馬乳酒
    のうち約1トンを冬場の自家消費のために冷凍保存した。期間中の製造量は合計5.1トンだった。
    今後は、データ整理をすすめ、
    馬乳酒
    製造法とそれをとりまく環境の記録を残す。また、気象データの解析により、気象条件と馬の行動、搾乳量、
    馬乳酒
    の発酵(温度、pH,、アルコール度など)の関係の解析、および冬営地の気象条件の考察などを行い、
    馬乳酒
    製造と気候の関係を明らかにしていく。
  • 石井 智美
    日本調理科学会誌
    2001年 34 巻 1 号 99-105
    発行日: 2001/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
  • 名産地モゴド郡におけるウマの飼養法のGPSによる調査
    *森永 由紀, 土屋 竜太, 河合 隆行, バトユン ツエレンプレブ, プレブドルジ ヤダムジャブ, 高槻 成紀, 篠田 雅人, 伊藤 健彦
    日本地理学会発表要旨集
    2018年 2018a 巻 319
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/01
    会議録・要旨集 フリー
    はじめに ウマの生乳を発酵させた低アルコール飲料であり、今も遊牧が基幹産業であるモンゴル民族の伝統的な夏の健康食である
    馬乳酒
    の、昔ながらの製造法の記録・検証・普及のために、
    馬乳酒
    名産地での製造法と環境条件、ウマの行動の関係の解明を進めている。草原で粗放的に放牧される
    馬乳酒
    製造用の家畜ウマの群れの動きには、遊牧民の管理手法や環境条件、隣家の家畜との関係などが影響すると考えられる。そこでの隣接する遊牧民が所有する家畜ウマに位置追跡用の全球測位システム(GPS) ロガーを装着し、ウマの行動と環境条件の関係やその季節変化、隣家間のウマの空間利用の実態を明らかにすることを目的とした。

    調査の概要 
    馬乳酒
    の全国的名産地の一つである、モンゴル国北部のボルガン県モゴド郡で、
    馬乳酒
    生産用のウマのGPS追跡を実施した。
    馬乳酒
    製造期間中のウマの環境利用については、3組の母子ウマの位置を2013年6月25日~9月21日に1分間隔で記録した。ウマの利用場所の季節変化と隣家間関係については、隣接する2軒の遊牧民の雌ウマ各1頭の位置を2016年3月9日~2017年9月4日に1時間間隔で記録した。毎正時の自動気象観測と、周辺の植生調査を2013年の6~ 9月に毎月1回実施し、追跡ウマ所有家庭を対象に
    馬乳酒
    製法についてのヒアリングも行った。

    結果 
    馬乳酒
    用の搾乳は夏(6~9月)のみに行われ、それ以外の季節にウマの群れに人が関与することは殆どなかった。搾乳期間である夏には、日中に仔ウマたちをゲルの前に繋ぎ、傍に寄り添う母ウマから日に数回搾乳し、夕方から朝までは母子を草原に放すという日帰り放牧が実施された。2013年夏1日の行動圏半径は平均3.2 kmで、6月末から8月中旬頃までは川沿い、それ以降の9月中旬までは丘の上が中心だった。放牧中の母子間の距離は子ウマの成長とともに大きくなり、6月末は100 m以内だったが8月末には1000 mを超えることもあった。隣接した遊牧民が所有するウマの行動圏は隣接したが、どの季節も行動圏の重複率は小さかった(図1)。

    考察 搾乳は仔ウマのための乳を人間が横取りする行為だが、
    馬乳酒
    製造用のウマの群れは、きわめて自由度の高い方法で飼養されていた。良質の植生環境の効率的な利用の観点だけでなく、母子間の関係も良好に保たれているようであり、家畜福祉の観点 からも興味深い。隣接遊牧民が所有するウマの草原の使い分けは、良質な
    馬乳酒
    生産や草原管理上、重要な伝統的知識が存在する可能性を示唆する。
  • 布仁特古斯, 宮本 拓, 中村 昇二, 野坂 能寛, 青石 晃宏
    日本畜産学会報
    2002年 73 巻 3 号 441-448
    発行日: 2002年
    公開日: 2006/05/12
    ジャーナル フリー
    中国内蒙古自治区の中部に位置するシリンゴル盟アバハ・ノール旗 (シリンホト市の所在旗) の草原地域に住む遊牧民の家庭で製造されている
    馬乳酒
    の10試料から乳酸球菌 (153株) と乳酸桿菌 (105株) を合わせて258株分離した. 各試料には, 乳酸球菌の優勢な試料と乳酸桿菌の優勢な試料が見られた. これら乳酸菌株の分類学的性状を調べたところ, 乳酸球菌ではEnterococcus faecium (23.3%) とLeuconostoc mesenteroides subsp. dextranicum (20.9%) の出現率が高く, Streptococcus thermophilus (6.9%), Lactococcus lactis subsp. lactis (3.9%) およびPediococcus dextrinicus (0.8%) も分離された. 一方, 乳酸桿菌ではLactobacillus plantarum (21.3%) がおもに分離され, Lactobacillus casei (9.3%) やLactobacillus paracasei (4.7%) の中温性乳酸桿菌も多く分離された. また, ホモ型乳酸発酵を示すLactobacillus helveticus (1.6%) およびLactobacillus kefiranofaciens (1.2%) の乳酸菌種も含まれていた. その他に, 今回実施した性状試験では菌種の同定ができなかったEnterococcus sp. (3.4%) とLactobacillus sp. (2.7%) が分離された.
  • 石井 智美, 鮫島 邦彦
    日本栄養・食糧学会誌
    2004年 57 巻 4 号 173-178
    発行日: 2004/08/10
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    モンゴル遊牧民の食は, 家畜由来の乳・肉に依存する割合が高く, 野菜の摂取がほとんどない。連続した雪害は家畜に大きな被害を与えた。雪害が食に及ぼした影響を検討するため, 1997年に調査を行った世帯と同一の世帯で, 食に関する調査を行った。その結果, 夫のエネルギー摂取量は1997年夏季で平均2,191±589kcal, 2002年夏季で平均2,108±618kcalと, 顕著な差はなかったが, 2002年夏季では雪害前に比べ乳製品の摂取量, 種類が減少し, 小麦粉を使った料理が多くなっていた。小麦粉の消費量は雪害以前より3倍に増加していた。夏季のエネルギー摂取量の半分近くを賄っていた
    馬乳酒
    の飲用もなかった。この
    馬乳酒
    から充分な量のビタミンCを摂取していたことが明らかになった。自家製乳製品は各種微量成分が豊富であった。乳製品の摂取不足が続くことで健康に影響の出る可能性が考えられた。近代化の波が押し寄せる草原で, 遊牧民の食は大きな岐路に立っている。
  • 石井 智美
    日本醸造協会誌
    2002年 97 巻 3 号 210-215
    発行日: 2002/03/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    醸造酒は, 穀類や果実といった植物性の原料を用いて作る酒に対し,
    馬乳酒
    は動物性の馬乳を原料として作られた特異な酒である。しかも, その産地がモンゴル国や中国内蒙古自治区等に限られその実体は殆ど知られていない。筆者は現地に赴き,
    馬乳酒
    の調査・研究を行い, その製造法や関与する微生物の働き, 菌叢群の分離研究を行った。ここに, その実状を紹介して貰った。
  • 南モンゴル、シリンゴル盟の事例および地域間比較より
    尾崎 孝宏
    日本文化人類学会研究大会発表要旨集
    2016年 2016 巻
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/04/23
    会議録・要旨集 フリー
    馬乳酒
    は内陸アジアのモンゴル系・トルコ系牧畜民に製造されるアルコール度数の低い酒である。
    馬乳酒
    はその特性より、少なくともモンゴル高原においては、従来(2000年ころまで)大規模な流通の対象物ではなかったが、市場経済の浸透に伴い、北モンゴルに続き南モンゴルにおいても商品化が進んでいる。ただし両者には相応の差異が見いだされ、その由来には利用可能な技術のほか、従来的な生業活動としての連続性が推測される。
  • 石井 智美, 菊地 政則, 高尾 彰一
    日本畜産学会報
    1997年 68 巻 3 号 325-329
    発行日: 1997/03/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    The bacterial flora was investigated in a traditionally fermented mare's milk in Inner Mongolia, China. The initial bacteria count in the collected samples was 1.5-1.7×107/ml for lactic acid bacteria and 3.9-8.0×106/ml for yeasts, and the lactic acid and alcohol concentrations were 1.06-1.28% and 0.5-2.17%, respectively. The bacteria involved in fermentation were found to be lactic acid bacteria and yeasts. A total of 43 isolated strains of lactic acid bacteria were identified which included Lactobacillus rhamnosus (10%), L. paracasei subsp. paracasei (81%), L. paracasei subsp. tolerans (2%) and L. curvatus (7%). Twenty isolated strains of yeasts were lactose-fermenting yeasts, and Kluyveromyces marxianus var. lactis (95%) and Candida kefyr (5%) were isolated.
  • 石井 智美
    民族學研究
    1997年 62 巻 1 号 33-43
    発行日: 1997/06/30
    公開日: 2018/03/27
    ジャーナル フリー
  • 石井 智美
    ミルクサイエンス
    2015年 64 巻 1 号 53-62
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/18
    ジャーナル フリー
  • 宮澤 正顕, 前田 壮二郎, 浜 直, 石井 智美, 小長谷 有紀
    日本醸造協会誌
    2003年 98 巻 5 号 322-328
    発行日: 2003/05/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    複雑な要因の存在下での脂質代謝の疫学的解析は難しい。筆者らは
    馬乳酒
    を比較的多量に摂取するモンゴル国ブルド郡の遊牧民について, 肉類を中心とする保存食を連続摂取し,
    馬乳酒
    が全く飲めない冬期明けの5月と, 一般に
    馬乳酒
    を連続摂取している8月の2回にわたり, 血液中の脂質代謝や微量栄養素などの比較検討を行い, 興味ある成果を得たので解説してもらった。
  • 烏力吉徳力根, 池田 裕美, 濱田 千恵, 吉村 諭史, 小野 夏彦, Thognemekh Bolormaa, 蘇 敦, 宮本 拓
    ミルクサイエンス
    2013年 62 巻 3 号 77-83
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/12/26
    ジャーナル フリー
     モンゴル国と中国内モンゴル自治区の異なった家庭の10種類の
    馬乳酒
    試料からそれぞれ113株と141株の乳酸菌合計254株を分離し,それらの形態学的,生理生化学的性状ならびに16S rDAN の相同性をもとに同定した。モンゴル国試料では乳酸球菌 5 種34株と乳酸桿菌 6 種79株,また中国内モンゴル自治区試料では乳酸球菌 5 種94株と乳酸桿菌 2 種47株であった。モンゴル国試料には乳酸球菌として Lactococcus lactis subsp. lactis (15.9%), Leuconostoc mesenteroides subsp. dextranicum (9.7%)などが,乳酸桿菌として Lactobacillus curvatus (33.6%), Lactobacillus paracasei subsp. paracasei (19.5%), Lactobacillus brevis (14.2%)などが多く分離された。一方,中国内モンゴル自治区試料では乳酸球菌として Lactococcus lactis subsp. lactis (42.6%), Leuconostoc lactis (9.9%)および Leuconostoc mesenteroides subsp. mesenteroides (8.5%)などが,乳酸桿菌として Lactobacillus paracasei subsp. paracasei (31.9%)と Lactobacillu curvatus (1.4%)などが多く含まれていた。以上の結果より優勢な菌種としては Lc. lactis subsp. lactis, Lb. paracasei subsp. paracasei などの中温性ホモ型乳酸菌が主に分離され,モンゴル国試料からは高温性ホモ型乳酸菌の Streptococcus thermophilusLactobacillus acidophilus が検出された。
  • 三秋 尚
    日本草地学会九州支部会報
    1990年 20 巻 1 号 33-34
    発行日: 1990/01/30
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 石井 智美
    ミルクサイエンス
    2023年 72 巻 3 号 120-126
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/12/26
    ジャーナル 認証あり
  • 宮本 拓
    日本醸造協会誌
    2018年 113 巻 2 号 63
    発行日: 2018年
    公開日: 2023/06/19
    ジャーナル フリー
  • 宮本 拓, 烏力吉徳力根, 豊川 佳奈子
    日本醸造協会誌
    2017年 112 巻 4 号 223-233
    発行日: 2017年
    公開日: 2022/12/05
    ジャーナル フリー
    近年,日本では健康志向がますます高まり,乳酸菌飲料や乳酸発酵食品や関連するサプリメントなどが人気である。ヨーロッパのチーズやヨーグルトについては,国内でも数多くの製品が販売されている。一方,モンゴルや中央アジアの乳酸菌飲料や乳酸発酵食品については情報が限られており,それらの国々の乳酒や乳製品を口にすることは皆無といってよい。本稿では,あまり知られていないモンゴルの乳酒や乳製品について詳しく解説して頂いた。
  • 吉田 元
    日本醸造協会誌
    1998年 93 巻 11 号 878-884
    発行日: 1998/11/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    モンゴルの酒といえば独特の
    馬乳酒
    が思い浮かべられる。最近モンゴルへ行かれて,
    馬乳酒
    やそのほかのお酒についての製造状況を見てこられた筆者に, 自家醸造や工場生産の様子, 製晶の成分や香味, 製造や流通の社会状況など, モンゴルのお酒事情について幅広く紹介していただいた。
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