前報に続きケニア・エンブ県における作物の栽培法およびその収量について報告する.トウモロコシは
高地
, 低地ともにハイブリッド種の栽培がみられた.その収量と単位面積当りの稔実雌穂数との間に正の相関が認められた.荳科作物では
高地
でインゲン, 低地でササゲが重要であった.ササゲには寄生植物 (
Alectra orobanchoides) の被害がみられた.いも類ではバレイショが重要であり,
高地
住民の主食作物であった.換金作物としては
高地
でコーヒーとチャ, 低地ではワタが栽培されている.コーヒー, チャの栽培には近代的技術の導入がみられた.各種の作物が混作方式で栽培されており, 農民は間混作を自然環境条件の変動に対する保険として意識していることが認められた.
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