1) Stevensonらの方法に従って, ラット尿よりFMS-1Aを分離した。
2) FMS-1Aをラット腹腔内に注射したところ, 体重が減少し, 摂食量および摂水量が低下した。
3) FMS-1Aはたん白質あるいはそれに関連のある物質であろうと予想されるが, その食欲抑制効果は抽出後室温に10日間放置した後にも失われず, 比較的安定性の高い物質であることが認められた。
4) 尿にアルコールと安息香酸を加えてFMS-1Aを沈殿させるのではなく, 限外ろ過法を用いてラットの尿を濃縮したところ, 分子量5, 000の膜で濃縮された画分にFMS-1Aと同様な食欲抑制効果がみられた。
抄録全体を表示