短大の一般教育としてのコンピュータ教育用CAIの開発について， 田中千代学園短期大学の事例を報告した．本短大では，企業のニーズ調査を実施した結果，短大のコンピュータ教育の目標はOA化に対応できる知識と技能の教授にあることが明らかになった．この教育目標に照らして作成されたカリキュラムを実施するには，LAN（ローカルエリアネットワーク）をベースとしたCAIの導入が適当であることがわかった．本短大のシステムは，その教育内容を実旋するために，（1）市阪のソフトウェアをそのまま教材として使用できること，（2）市阪ソフトを実行中にも教師と学生との間で教育用通信機能が保証されていて，通信終了後中断された処理を継続実行できること，の2条件を要求された．これらの条件を満足するシステムのベースとしては， 今後市場において普及すると予測されたパソコンLAN (Omninet)を選択して， 以下の教育用通信機能を付加したSchool Netを開発した． (1)電子メール，（2）デモ画面転送，（3）モニタ，（4)リモコンの各機能が付加された機能であった．School Netは，一斉授業にも個別学習にも使用できるとともに，CAI とCMIの両方の機能をもった実用的なCAIであると，特徴づけられた．