近年、高速道路を走行する高齢運転者の増加に比例して、高齢者による逆走や事故が増加している。 こうした中、多田らによる高速道路における高齢者事故の特有パターンの抽出や、阪本らによる高速道路の本線料金所における高齢者の運転行動分析等、高齢者を対象とした高速道路の交通安全に関する研究が行われている。NEXCO 中日本では、学識経験者の協力のもと、高齢者に対して、高速道路側で支援すべき内容を検討している。その中で、高齢者と非高齢者の運転特性の違いや課題を抽出するため、先行研究を参考にして、IC 合流部、トンネル、本線料金所等の運転行動を対象として、被験者による実走行調査を実施した。その結果、高齢者には IC 合流が円滑ではない運転者が散見されることや、案内標識の目視が非高齢者に比べて不十分であること等が明らかになった。
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