本論文では電源確保が困難であり,かつ人が情報収集端末を持参して毎日行くことが難しい広域の圃場で環境情報を安定的に収集するために,無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle; UAV)の自律飛行による環境情報モニタリングシステムを提案する.本システムを実現するために,メモリ機能,省電力,拡張性,時刻同期の各要素技術の要件を明らかにした上で,その要件に基づいてセンサモジュールを開発し,動作確認を行った.また,情報収集端末とセンサモジュール間においてZigbee通信による安定した環境情報収集可能な通信半径および環境情報送受信時にかかる時間について基礎実験を行い,本システムの利用可能性を示した.最後に,圃場実験では定期的な自律飛行を行えた場合と行えなかった場合の環境情報収集を行い,安定的に収集できることを示した.
抄録全体を表示