Few studies have explored the problems of grown-up Chinese newcomers, who came to Japan in the 1990s. The purpose of this study is to explore the problems faced by the second-generation of Chinese newcomers from childhood to adulthood. The participants are two second generations who have grown-up as they were children who had weak connections with Chinese overseas communities while growing up in Japanese society. Participants were interviewed about what kind of experiences they had in life, and what kind of things they worried about. After the interviews, the narratives obtained from the participants were analyzed with a focus on thematic analysis. As a result, one participant had a parent-child conflict over the future image of the second- generation. The other participant felt shortage in academic and communication ability caused by the experience of transferring to a school in Japan as well as the experience of inconsistency in communication with club activity members. Also, the common worries of the two participants were name and expression of origin. In this study, these worries of the second-generation were discussed in terms of (1) The future image of second-generation in highly educated families, (2) Length of time in Japanese as second language classes, and (3) Assimilation and Naturalization with Japanese society due to racial discourse. Further second-generation research requires a deeper look into the reasons behind generational conflicts, an increase in scale of research, and analysis of discourse and institutional issues in Japanese local context from the 1990s to the present.

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本稿は空間的広がりを持たない文字テクストのうちジャパニーズ・ロックの歌曲を対象として，「まち」という舞台（空間）がいかなる情緒や想いと結びついているのかについて，記号表現というシニフィアンと記号内容というシニフィエの二つに焦点を当てながら分析を試みた。その際，研究対象時期を2000年以降とし，2000年代と2010年代に区分して，BʼzとMr.Childrenの全歌曲について分析・考察した。分析の結果，2000年代においてはBʼzの歌曲タイトルという記号表現と「まち」表現とが結び付いていないこと，他方，Mr.Childrenの歌曲タイトルは「まち」と何らかのかたちで結び付いた記号表現として出現していることが明らかとなった。また，記号内容としての歌詞の分析からは，BʼzとMr.Childrenに共通して，倦怠感や孤独感といったネガネティブな感情を持ちながら「まち」で生活する様子を綴っている。そうしたネガティブな感情に立ち向かう意思や自らを鼓舞するかのような表現も両グループの歌詞に通底している。2010年代になると，両グループともに歌曲のタイトルの付し方に変化が見られるが，2000年代と変わらず，Bʼzのタイトルでは「まち」表現との関連が弱いこと，そしてMr.Childrenのそれでは日本語タイトルが「まち」表現の記号表現として働いていることが改めて確認された。一方の記号内容としての歌詞分析からは，両グループともに，2000年代に見られた倦怠感や孤独感といったネガティブな雰囲気を纏った歌詞が消えた。また，Bʼzの「まち」表現の曲においては過去・現在・未来のいずれかを歌っている一方で，Mr.Childrenのそれにおいては現在・未来のいずれかに想いを馳せるかのような歌詞となった。

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本稿の目的は，翻訳のプロではない研究者／言語教育実践者が英語で書かれた学術書を日本語に訳して出版するという行為にまつわる葛藤，そしてそこから見出し得る社会的貢献について考察することである。具体的には，これまでに訳書1冊を協働的に出版し，現在は別の翻訳プロジェクト2件に関わっている私がその過程で経験した葛藤を，「翻訳の非専門家が訳書を世に出すこと」「機械翻訳を使用すること」「翻訳が既存の尺度では業績として評価され難いこと」という3つの観点から詳述する。次に，そういった葛藤を抱きながらも，私自身が知り得た学識を「共有知」として他者と分かち合っていく試みが言語文化教育をはじめとする研究領域のみならず，一般社会にとっても，重要かつ必要不可欠であることを論じる。最後に，そのような取り組みが結果として地域間・文化間・言語間における学識上の格差を是正していくことに資するという点を主張して，結びとしたい。

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