青少年の飲酒にともなう急性アルコール中毒やblackoutは,問題飲酒の重要な点となりうることが示唆されている。しかしながら,blackoutと飲酒行動の関係についてはあまり知られていない。そこで本研究では,266名の医療系学生と401名の社会体育系学生(総数667名)を対象に調査をおこなった。その結果,23%の学生が少なくとも一度はblackoutを経験していた。さらにこのうち71%が20歳以前にblackoutを経験していた。Blackoutは「一気飲み」と「大量飲酒」をしたときに最も起こりやすいことが明らかとなったが,これは急激な血中アルコール濃度の上昇に伴ってしばしば起こることが示唆された。また医療系群よりも社会体育系群の方が高い割合でblackoutを引き起こしていた。
抄録全体を表示