採卵用種鶏を用いて, 制限給餌を実施し育成および産卵成績, 受精率について検討した。実験材料は, 単冠白白レグホーン種の純系を用いた。1区は
22
~147日齢まで隔日給餌, 148~450日齢までは自由摂取とした。2区は全期間自由摂取の対照区とした。3区は全期間2区の
90
%給餌を実施した。餌付け時期は
4
月で, 羽数は1区当り78~120羽であった。148日齢に木造平飼い鶏舎に収容し, 配雄した、
1. 育成率は, 隔日給餌区
93
.3%, 自由摂取区
95
.7%,
90
%給餌区97.
4
%であり, 生存率はそれぞれ
92
.0%,
90
.0%, 96.0%であった。育成期, 産卵期ともに
90
%給餌区が最高であった。
2. 隔日給餌区の育成期摂取量は, 自由摂取区の65.
5
%の比率であり, 体重は71.3%であった。一方
90
%給餌区の体重は96.6%の比率であった。産卵期
90
%給餌によって体重は
90
.6~
93
.0%に低下した。
3. ヘンデイ産卵率は, 隔日給餌区67.2%, 自由摂取区70.
5
%,
90
%給餌区73.9%であり, 産卵期の制限給餌によって, 産卵率の低下は見られなかった。
4
. 1日1羽当りの飼料摂取量は, 隔日給餌区107.1g, 自由摂取区108.
4
g,
90
%給餌区97.6gとなり, 飼料要求率は, それぞれ2.71, 2.67, 2.35であった。したがって, 産卵期の制限給餌によって, 飼料要求率の大幅な改善が見られた。
5
. 受精率は, 隔日給餌区
89
.3%, 自由摂取区
92
.3%,
90
%給餌区94.
8
%で各区間に有意差を生じたが,
90
%給餌区が最高となり, 産卵期制限餌による受精率の低下は見られなかった。
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